プライベートビーチ
人気観光地の美しい浜辺を、野球場の広さほど、キンセイ王室が貸し切ってしまってる。
その贅沢な無法空間、“プライベートビーチ”に今、美少女たちが堂々入場するのだ。
さぁ、お祝いだ!
天真爛漫な、10歳嵩上げしたユイ。
真っ赤な顔のマリー。
堂々と、エマ。
そして、笑顔はじける百人の女の子たち――
エリアの両端、境界線に鈴なりになった観光客らからどよめきと歓声があがった。ついで拍手と、煽り立てる口笛の合奏――
それほどの、彼女たちだった、ということだ。
「……」
今、ここにショーグンの姿はない。
彼は、“第1国王”として、オリハの価格調整のため、世界各国を飛び回っている。
そんなわけで、今、ここを管轄しているのは僕というわけ。
シン・ドゥ・ラ・キンセイ=白神こと、“第2国王”の僕だった。
そう。僕は、ここにいる“みんなの夫”。王様になったのだ。
ビーチボールが飛んでくる。僕は両手でキャッチする。
「ハ~イ……!」
「はい!」
笑顔、笑顔――
エマは、王様二人を娶ったことにより実力が認められ、目出度く女王に即位した。
僕はベッドから起き上がる。
片手打ちでボールを返した。マリとともに歩き出す。
ニュー・ムー大陸。
僕が夢を見てから、そのお迎えが来るまで、少々の時間がある(笑)。それまでは――
「マリ」
「え」
彼女を横抱きにする。精一杯気張って、
「愛している」
やっと、言えた。
マリがまっ赤になった――
日の光。
※
タイプ――
『人は、夢を見ることができる。なら、堂々、夢を思い描こう。
その夢は、長くとも138億年後には叶い。
早くとも5億年前に、君のもとへと訪れるものなのだから』
<了>




