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家族の許可
家族そろっての夕食のとき。オリハ販売代理店の代表を務めるお堅い親父が言った。
「いいんじゃないか? 真理くんなら信頼できる」
オカンも口をそろえる。
「そうね、真理さんだったら、安心だわ」
小学2年生の妹、結衣が続いた。
「マリお姉ちゃんだから、だいじょーぶ!」
「……」
就寝前に、マリとの通話。
『ウチの親、シンくんなら許さんでもない、だってさ! 信用されてるね、キャハハッ』
「お前どんな魔法つかったんだよ?」
『じゃ、お休み~! 明日からは寝させないぞぅ』
「ばかマリ!」
布団に妹が潜り込んでくる。
「いっしょに寝よ……」
「どうした、珍しい」
「お兄ちゃん、ユイのこと好き?」
「もちろん、大好きだよ」
「マリお姉ちゃんよりも好き?」
僕は即答する。
「ああ、一番好きだよ」
「ぎゅっ、として……」
そのとおりにしてやる。情がわく。しんそこ、愛おしい。
「お土産は、何がいいかな?」
結衣は首を振って、澄んだ瞳で見つめてくる。
「お兄ちゃんが、ちゃんと帰ってきてくれたら、それでいい……」
何も答えられない。
やがて、妹は、眠りに落ちた。




