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俺が落とす
「何なんだ。 あの歓迎の仕方は!」
「すみません・・・」
「大体、お前は前に立っているにもかかわらず、あんな事を言うなんて・・・」
「はい。」
私、宮崎星華は入学式の一件で怒られています。
ガラガラガラッ
「失礼しま~す。」
見慣れない男子生徒だ。
「まず、名前を名乗れ!!」
「え~っと、1年D組の桐島涼太です。」
「何の用だ?」
「教科書を取りに来ました。」
「そうか、そこに置いてあるからもって行け。」
「宮崎! お前も手伝ってやれ!」
(うげっ・・・最悪!)
「あの、宮崎先輩でしたっけ?」
「そうだけど。」
「スピーチびっくりしましたよ~」
「そう。」
「何であんなこと言ったんですか?」
「嫌いだから。」
「嫌い? 何がですか?」
「年下よ!! 大嫌い!」
「何でそんな?」
「うるさいし、子供だし。」
「まあ、俺も年下ですけどねえ・・・」
「年下なんて眼中に無いから!」
「ふうん。」
「何よ。」
「いや、もし年下男に好きになられたらどうなのかなって。」
「そんなの、願い下げよ!!」
「そっか。」
「安心して。私年上好きだから。」
「どうだろうね?」
「はあ?」
「先輩を俺が落としてみせるよ。」