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不覚
勇気出せ。俺!!
涼太は顔をパンパンと叩いた。
「宮崎センパーイ♪」
===
「宮崎センパーイ♪」
!?
嘘!?
見られた!?
見られたよね!?
冷や汗半端ない。
「行こ。」
「え!? ちょっと!!」
手を掴まれ、教室に強制連行された。
誰もいない教室。
「離してよ。」
「やだ。離したら先輩どっか行っちゃうでしょ?」
「・・・。」
否定できない。
ていうか、これ何?
「言ったでしょ。 俺が落とすって。」
「う・・・ん。」
「それでも、俺は眼中に無いんでしょ?」
「・・・。」
「だから、こんどは奪う。」
「え・・・?」
教室に誰もいない。
だから、声が響く。
「だから・・・」
彼はあたしに抱きついた。
ちょっと待って!?
!!
パニック状態デス。
「もうちょっとだけ待っててよ。」
彼は1つ年下だけど、私より背が高い。
不覚にもドキッとしてしまったのは秘密だ。