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胸の高鳴り
「宮崎!」
「せんぱい・・・?」
星華はゆっくり目を開けた。
あれ、あたし落ちたんじゃないの?
周りを見渡した。
!?
先輩にお姫様抱っこされてる!!!
「せ、せ、せ、先輩!?」
「何?」
「あの、あの、あの、あの・・・」
「!? わりい。」
先輩も気付いたようだ。
「ありがとうございます。助けてもらっちゃって。」
「何で、言わなかったんだよ。」
「え?」
「そういう、危ないとこは、俺に任せとけよ。」
「はい・・・」
ああ、やっぱり優しいなあ。
「分かったか?」
「はい。」
「良い子だ。」
そう言うと先輩は私の頭を撫でた。
や、やめて!!
心臓が持たないデス・・・
===
ガラガラ!!
何だ?
倉庫からすごい音が。
確か、宮崎先輩がそこに向かっていたような気が・・・
「宮崎せんぱ_____」
涼太は言葉を失った。
何で、何でコイツが・・・
俺の近くにいてくれたら、なんと嬉しいことか。