入学式
「星華のタイプは?」
「え~、あたし~?」
「気になる♪、気になる♪」
「包容力があって、絶対年上の人!!」
「そうなの!?」
「年上以外ありえない!!」
「年下ちゃんいいじゃん。 かわいいよ?」
「絶対ヤダ。」
そう、私、宮崎星華は、年下が嫌いです。
しかし、明日は入学式。
つまり私に後輩というものが出来ると同時に、年下という煩わしい人たちが現れる。
「良い子いたら、GETしちゃおっかな☆」
「あ~、千絵は年下好きだよね。」
「星華も1度年下の彼、作ってみなよ」
千絵にはそう言われたものの、やっぱり嫌なものは嫌!!
「第38回 入学式を行います。」
ついに、始まってしまった。 最悪だ。
何でこんなにも、入学式を嫌がっているかというと、年下嫌いだけじゃない。
あたしは、迎えたくもない後輩に『歓迎の言葉』を言わなければならないから。
「歓迎の言葉、生徒代表宮崎星華さん」
「はい。」
(あー、やだやだ。)
そう思いながら、壇上に上がる。
カツン。
「え!?」
床と顔の距離が近い。
バタン。
「イタタタタ・・・」
「クスクスクス・・・」
(笑われた。)
恥ずかしいが、ここは無かったようにっと・・・
「ダッサーwww」
「超絶ダサい~」
「新入生の皆さん、入学おめでとうございます。」
(最悪。)
「今日は桜も満開で皆さんの入学を_______ 」
「うわ~、無かったことにしてる~www」
(は? だから、年下なんて・・・)
「皆さんの入学を、煩わしく思っております。」