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永遠の四季

 春の丘を越え、扉の庭を歩き続けたユメは、空に広がる青と光の間に立ち止まった。

 四季を巡る旅の終わりが近づき、冬の静けさと春の芽吹き、夏の輝き、秋の落ち葉の色……すべての季節の記憶がユメの心の中で優しく混ざり合う。

 ユメは静かな息をつき、ふと足を止めた。

「もう、冒険も終わりなんだね……」

 ユメは小さな声でつぶやく。

 その言葉には、少しだけ寂しさがこもっていたが、同時に穏やかな満足感も漂っていた。

 四季を巡る冒険で得たものが、すべて彼女の心に深く刻まれていたからだ。

「四季の旅を終えると、何かが変わるんだね」

 ユメは言葉を続け、光の輪が広がる景色を見渡す。

 彼女の心の中では、春から冬へと巡った旅のすべての瞬間が鮮明に蘇ってきた。


 ユメはまず、春の記憶を思い出す。

 新しい芽が光を浴び、花が咲き乱れる丘や小径。

 尾の光を揺らしながら花々の間を跳ね回った瞬間、自由と希望の感覚が体中に満ちた。

 ユメの心には、迷子だった日々や、雪の森で道を見つけた思い出が強く残っている。

 あの時、迷っていた自分が初めて光を見つけ、進むべき道を見つけた瞬間。

 それが春の暖かな光とともに蘇る。

「冬の間は少し怖かった。でも、春が来て、すべてが新しく感じられたんだ……」

 ユメはその感覚を心の中でしっかりと感じ取る。

 迷子だった自分が、春の光の中で新たな自分に生まれ変わったような気がした。


 次に、夏の記憶が心に蘇る。

 夜の川に光の虫が舞い、風の丘で尾の光が雲に溶けて消える瞬間。

 あの楽しい時間は、ユメにとって本当に大切なものだった。

 小さな精霊たちとともに過ごした夏の日々は、音や香り、色彩が混ざり合って、夢の世界の豊かさを教えてくれた。

 ハルと共に過ごした光の中で、ユメは自由と友情を感じ、未来に向かって踏み出す勇気をもらった。

「風がこんなに爽やかだったんだね」

 ユメは目を閉じて深く息を吸い込む。

 夏の風、川のせせらぎ、すべてが心地よくて、もう戻ることのできないあの瞬間を懐かしむ気持ちが湧き上がってきた。


 次に、秋の思い出が心に浮かぶ。

 落ち葉の舞う庭と、秘密の扉を見つけたこと。

 ユメは小さな住人たちと一緒に、光の道を作りながら進んだ。

 秋の風に吹かれながら、落ち葉が踊る中で感じた温かな友情と優しさの意味は、今でも心に深く刻まれている。

 あの瞬間、ユメは仲間たちとの絆がいかに強いものであるかを実感し、今後の自分を支える力を得た。

「みんなと過ごした時間が、どれだけ特別だったか。あの時、私は一人じゃなかったんだ」

 ユメは静かに微笑んで、秋の色づく葉を思い浮かべる。

 秋の夕日が照らす小道は、ユメにとって希望の象徴だった。


 そして冬。

 氷の湖に映る自分の姿を見つめ、ユメはその中にあった不安や恐れを思い出す。

 しかし、星降る夜に託した小さな願いは、ゆっくりと実を結び、迷子だった自分がここまで来られたことを祝福しているかのようだった。

 冬の寒さの中で、ユメは自分の強さを再確認した。

 光を揺らしながら進むことで、彼女は不安を乗り越え、希望を見つける力を得てきたのだ。

「迷子でも、いつか道は見つかるんだ……」

 ユメは静かに笑みを浮かべてつぶやいた。

 氷の湖がその言葉に反応するかのように、静かな輝きが広がる。

 ユメの光が、凍てついた世界を柔らかく照らし、彼女自身がその世界の一部であることを実感していた。


「これが……私の場所なんだ」

 ユメは尾を揺らして微笑む。

 目の前に広がる四季の景色。春の花、夏の川、秋の落ち葉、冬の雪。

 すべてがひとつになり、光の輪となって繋がっていた。

 ユメの心は、今まで歩んできたすべての道を確かに感じていた。

 迷子だった日々、冒険や出会い、すべてが今の自分を形作っている。

 自分が歩んできた道が、決して無駄ではなかったことを、ユメは強く実感していた。


「どこへ行くのか迷っても、夢の世界にはいつも帰る場所がある」

 ユメはその言葉を心に深く刻み、尾を揺らして光を散らす。

 四季の風景が一つの大きな物語として、夢の世界の中で永遠に巡り続けることを知っていた。

 迷子だった自分が、ここでようやく帰る場所を見つけたような、温かな感覚に包まれていた。


 ユメは光の橋を歩きながら、ふと気づく。

 迷子であった日々も、冒険や出会いも、すべてが自分を形作る大切な一部だと。

 光を揺らすたびに、四季の景色が応え、夢の世界は静かに微笑んでいる。

「これからも、私は進んでいくんだ」

 ユメは微笑みながら、歩き続ける決意を新たにした。

 すべての四季が心に刻まれ、夢の世界の中で永遠に巡り続けることを知った。

 迷子でも、光と友情、希望があれば、自分だけの場所を見つけられる。

 ユメは尾を揺らし、夢の世界の四季の光に包まれながら、次の冒険への期待を胸に静かに歩き出すのだった。

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