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チェスの国  作者: テープコーン
3戦目 黒の領
9/79

1-8

 


『アルド君、服ありがとう!』


「どういたしましてです」



会計を終え、元の服をアルドから渡されたラトガルドは手話でお礼を言った後、服を自身のアイテムボックスの中にしまった。



「ラト、次はどこ行く?」


『ノルにぃ、ラトお腹空いた・・・』


「ん。したら次は昼飯食いに行くか・・・カルロ、アルド、行くぞ~」



妹の手を取り、護衛2人に声を掛けるとノルベルトは店を出る。


通りを歩き始めた所で、前方の大通りから怒声と悲鳴が聞こえてきた。



『 ⁈ 』


「なんだ?」


「悲鳴?」


「大通りの方からですね。何かトラブルでしょうか?」


「一寸様子を見に・・・って、ラト⁈」



ふと視線を下に向けたノルベルトは、先程迄いた妹が居なくなっていることに気が付いた。


 

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