89/89
3-16
タブレットの中を覗きながら五分ほど妹の相手をしていると、漸く彼女のステータスの測定不能が解除された。
とは言え、まだまだ魔力残量は多いのだが・・・。
「・・・これでもまだまだあるのかよ・・・」
タブレットから視線を上げ、来た時よりも広くなった周囲を見回しながら呟いたノルベルトは、大きな溜息を吐いた。
ラトガルドの放つ、炎の柱を相殺するように使ったノルベルトの氷の柱。
溶けて水溜まりになったそれと、来た時にはまだ元気に生えていた木々の残骸が転がっていた。
バーチャル空間内とは言え、出来る限り現実に近づけているのでそうなっているのだ。
「 ? 」
「可愛い顔で首を傾げしやがって・・・これじゃ俺様のが先に魔力が尽きるわ」
幾ら彼の魔力が多い方とは言え、彼女に合わせて使えば先に魔力が切れるのはノルベルトなのである。
だからといって制限しながら魔法を使えば、彼はあっという間に現実世界にへと帰還する事になるのだ。
そんな事で白の軍に勝利を与えるのは、流石のノルベルトでも許容範囲外である。
「・・・ほんと、お前は手のかかる妹様だよ。一旦休んで次はレオに相手させるか・・・」




