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「いっそ、レオに王様任すかぁ?俺よりも真面目に仕事するぜ?」
「 ⁈ 」
「ノル、お前なぁ・・・ソレ全然レオの仕事減ってねぇから!そのままどころか余計に仕事増やしてんじゃねーかよ。バカ」
本気なのか冗談なのか分からないノルベルトの発言にアッシュは呆れながらツッコミを入れた。
そんなアッシュに、ノルベルトはケラケラと笑いながらレオポルトの部屋の扉に手を伸ばす。
そっと張られた結界に触れて解くと、今度はドアノブに手を伸ばした。
そうして思い出したようにアッシュを振り返るとノルベルトは真顔に戻り言う。
「・・・アッシュ?」
「んぁ?」
「お前・・・何か俺に言っとくべき事無いか?」
ジッとアッシュを見つめるノルベルトから、殺気が漏れる。
ビリビリと伝わるソレに、レオポルトは冷や汗が流れ動けなくなり、アッシュも一瞬怯むが誤魔化す様に笑った。
「・・・今は特にねーな。後々お前に報告せんとダメな奴はあるけど、まだ裏が取れねぇから。お前に報告しなきゃならんモンは今んとこナシだ」
「・・・そっか。なら良いんだ」




