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「できるだけ努力はするが・・・最初から俺の言う事を聞くような人なら、俺もアルドも会議に出席させようと躍起になってはいないがな・・・」
「まぁ、そうなんだけどよ。其処はホラ、アレだ。アイツはラトガルドにひっついている間は此処にいるだろう?」
「ラトをダシにしろと言うのか?」
「お前はイヤかもしれんが、ラトが悪夢で寝れないって言ったら絶対一発だぞ?ソレに今思い出したんだが、時期的にはそろそろじゃねーの?いつものヤツ。今回は少し早めに来たとでも言えば、少なくとも例の日が来るまでは出歩かなくなるんじゃね?」
ピッと煙草の先をレオポルトに向け、アッシュはそう言い切った。
「そう言われてみれば、確かに・・・」
「だろ?っつーか、多分それも混ざってんじゃね?」
「・・・確かに・・・」
アッシュの言葉に、渋々肯定したレオポルトは大きな溜息を吐く。
「デカい溜息吐いてどした?」
「何時ものが悪夢の原因の一部であるのなら、恐らく俺の添い寝では無理だなと・・・」
「ん?そうなのか?」
「嗚呼。昼間は兎も角、例の期間中、夜寝る時は兄さんじゃないとダメなんだ・・・」




