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― 白の王の執務室 ―
「来たか・・・」
アッシュが自身の執務室に戻ってから丁度15分、2人の男性が現れた。
彼が呼んだ、カマロとソリオである。
赤い短髪に緑の瞳、アッシュよりも身長が低めで見た目の年齢が同じくらいの方がカマロ。
白髪に蒼い瞳、左目に眼帯を付けたアッシュよりも身長が高めで頬や腕等、身体中に傷痕の残る初老の男性がソリオ。
因みに、カマロもソリオも前王の頃から家臣を務めており、彼らは同い年・・・つまり、カマロは実は見た目よりも年齢がずっと上なのである。
「お呼びですか?我らが王よ」
「嗚呼、2人とも顔上げろ。コレからお前らには極秘任務を与える」
礼の姿勢を取り、そう問うソリオ。
アッシュはパチンと一度指を鳴らし、部屋全体に盗聴防止の結界を張ってから2人に極秘任務を任せる事を伝えた。
「極秘任務、ですか?」




