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「あーちゃんのばかぁあ~‼私のタブレット‼かーえーしーてー‼」
「まだ読んでる途中なのにぃ~!」とタブレットに手を伸ばすグレイの頭をアッシュはタブレットを持っていない方の手で抑え込む。
「わーかってるから、少し待て!直ぐ終わる‼」
宥めるようにぐしゃりと頭を撫で、グレイが仕方がないとばかりに大人しくなってからアッシュはタブレットに向き直った。
グレイが見ていたウィンドウに重ねるように新たなウィンドウを開いてメール画面を呼び出す。
その際にチラリと見えた読みかけの小説、なんというか、アッシュは見なかったことにした。
「カマロとソリオ、どっちも居るなら両方呼ぶか・・・」
ボソリと呟き、アッシュはメールの宛先リストの中からカマロとソリオ、双方のアドレスを設定し、執務室に今すぐ来るようにと書いて送る。
「ほら、グレイ。返す。助かった」
そう言って妹にタブレットを返したアッシュは彼女を自分の上から退かし、書類を手にして応接室を後にした。




