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チェスの国  作者: テープコーン
1戦目 黒の領
27/85

1-26

 


「あ・・・」



漸く服装の事に気が付いたレオポルトは妹を床に下ろし、その姿をじっくりと満足いくまで眺めると一つ頷く。



「流石だ。俺の妹は何を着ても可愛い。天使。最高。素晴らしい‼」



と、レオポルトは何処かで聞いたような感想と共に、これまた兄と同じ様にデレデレと破顔した。

そんな彼の感想を聞くと、ラトガルドもまたご機嫌になり、嬉しそうに下の兄に抱き付く。



「ヤレヤレ・・・ホント、お前らはお互いの事大好きだよな」


『ラトはノルにぃの事も大好きだよ?』


「何言ってんだ。当然だろ。この俺様だぞ?」


「ノルのその自信は何処から来るのか・・・しかも意味不明な回答・・・そんなことよりも、俺はラトの将来の方が心配だよ」


『ぅん?』


「何がだよ?」



首を傾げるラトガルドとノルベルト。


その表情が2人ともそっくりである。


 

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