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「・・・俺達のチェスの国では、奴隷制度ですらきちんとした手続きやら保障やらのメンドクセェ肯定を経て、黒の王の管理下で非道な事にならないように徹底してるっつーのに、あっさりとそんなことをこの俺様が許すわけねぇだろう。ハゲが!俺の国の民やラトを売るというのなら、もう容赦はしねぇ。俺だけに突っかかって来るなら笑って仕置き程度で済ませて、アイツらに詫び入れさせて許してやろうかと思ったが・・・ラトに手を出すと言うのなら話は別だ。牢獄にブチ込んでやる・・・」
それ迄何処か陽キャな表情を保っていたノルベルトだったが、今やキャスケットの下から覗く彼の目は鋭くなり、声のトーンも数段下がった。
まるで戦場に居る時のような殺気と態度に、此方もブチギレて居る事をラトガルドや周囲の野次馬達は悟った。
国民の前では余り見せること無いノルベルトの姿に、周囲の者達は思わず後退る。
ラトガルドも内心怖くて冷や汗ダラダラであるが、今はソレをポーカーフェイスによって上手に隠していた。
「ラト・・・俺がアイツを含む右の3人やる、お前は左の3人だ・・・」
『・・・ラトが5人やっても良いよ?ノルにぃ、アイツと遊びたいんじゃないの?』
「・・・やれんのか?」
『ラトを誰だと思ってるの?ノルにぃとレオにぃの妹だよ?』
「そうだな。流石俺様の妹だ。したら雑魚共はお前に任す・・・」
『了解・・・っと、ノルにぃ?』
「あ?」
『くれぐれも、殺さないように!』




