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「つーかさ?んな事よりもお前ら、ウチの大事な国民に何をしていた?」
自分と妹の背後で怯える女性と幼女、そしてその2人を庇うように冒険者達と対峙していたボロボロの男性にチラリと視線を向けてノルベルトは男達に問うた。
「はぁ?何でソレを貴様に教えなきゃならねぇんだ?」
「コレは俺らとそいつらの問題だぞ」
「部外者は黙って引っ込んでろ‼」
「ソレとも何か?お前ら2人で俺達6人を相手にするっつーのか?」
長身でひょろっとして見えるノルベルトに、明らかに未成年っぽい見た目のラトガルド。
冒険者達は小馬鹿にしたように笑いながらそう告げた。
無知とは恐ろしい。
周囲に居た野次馬達は皆、そう思っていた。
2人が何者であるのかを知っているからである。
服を変えて一応の変装をしているノルベルト達なのだが、周囲にはバレバレなのだ。
ただ、国民もノルベルト達もお互いが知っている、または知られている事を承知の上で一般人として扱って居たり振舞って居たりするのである。




