チェスの国 1
支部にて短編連載しているものを
そのまま長編用に書き直したものです。
気が向いたら短編の方も探してみて下さい。
書いてる小説が詰まってるので息抜きです。
お気に召していただけたらいいなぁ。
そして一番大事なことを・・・。
メインキャラの1人の趣味の関係で、
チェスピースの擬人化、
NL(兄妹含む)、BL(兄弟含む)等の
描写がある事があります。
苦手な方はご注意ください。
R15設定なので過度な描写は避けますが
タイトルの横に『※』がついいてるページに
苦手な方はご注意ください。
閲覧は自己責任小説です!
魔法が使える事が普通の世界で、科学技術が発達した国があった。
前方を同盟国2つ、後方を山脈に守られ、周辺を四角く囲う壁の中にあるその国は『チェスの国』と呼ばれる傭兵国、2つの城と2人の王様によって統治されている国である。
国の右半分を黒の領と呼び、領地のカラーリングを黒、左半分を白の領と呼び、領地のカラーリングを白、其々の領地の整備された地面は白と黒のチェック柄で統一されていた。
国が2つに分かれている筈なのに国民も2人の王様達もこれが普通とばかりに暮し、領民達の争いごとも全てボードゲームのチェスによって勝敗を決めている。
民は黒の領と白の領、何方も好きに行き来が出来るし、何方に住んでいても何方の領地の職にも付けた。
ただ一つ、例外があるとすればそれは軍の所属である。
何方にも均等に兵が渡るように、両王様が全軍の配属を分けていた。
傭兵として出兵した時に、白と黒の軍で戦闘力のバランスが大幅に偏らないようにするためでもある。
また、月に一度行われる黒と白の軍による模擬戦は、二軍の戦力にどのくらいの差が出来ているのか調べるためと、その修正、調整を行うのが目的だ。
彼らの国の科学技術を駆使して作られた専用のバーチャル空間で行われるこの模擬戦はチェスと同様、16人づつの少数で3日間、メンバーは王が編成する特定の兵以外はランダム抽選で編成されて行われる。
その16人の中の最高司令官として黒の領と白の領、両王様が君臨するのだ。
両軍の士気を上げるためと、観戦する者達へのパフォーマンス。
そして何より、王としての指揮能力を鍛える為でもあった。