表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/13

スマホって便利だよね

一夜明けて、昨日女将に言われた事を考えながら朝食を取る。


色々な説明を受けたが、未だにどこか現実のものと受け止めることができないでいる。


私は、日本が太平洋戦争に勝っていた場合は世界中で戦争が起き続けているものだと思っていた。

だが、実際はどうだ?

平和そのものではないか。

多少、国民の意識に違いはあれど、大きく違うところは特には見当たらない。


そもそもの話、歴史にifなんてものはないのだ。仮にあったとして、国民の暮らしまで誰が正確に予想できるだろうか?

それなら、やはり彼女が適当な事を言ってるだけなのでは?


だが、一小市民である自分に態々ドッキリをかけるために、街丸ごとが協力するなんてのも考え難い。


駄目だ。

結局考えが堂々巡りしている。

考えてもキリがないと、思考に見切りをつけ、携帯を手に取る。


....そういえば、アメリカが日本に負けたのに、スマホはあるんだな..

そんな事を考えつつネットニュースを開く。


【2030年代に必ず来る南海トラフ地震に備えよう】


【オーストラリアで森林火災発生】


【今日のワンコ】


クソッ!

駄目だ。

時事ニュースでは特に変わったところが見当たらない。

仮に軍隊がまだ有ったとして、むざむざメディアに情報を流すものなのか?


兎に角、他のアプローチで検索してみる。


【日本 太平洋戦争】っと。


検索結果には【大東亜戦争】とその概要が出てきた。

どうやら太平洋戦争という言葉の方がマイナーな様だ。

まぁ、呼称は何でもいい。問題は内容だ。


....驚いた。


本当に日本が勝利している。

どうやら真珠湾攻撃までは史実通りの様だが、その後の戦争へのアプローチが史実と大きく異なっている。


まず、この世界の日本軍は徹底的にイギリス軍の補給線を叩いた様だ。

その後、インド洋上に広大な航空拠点を築き、防衛線を広げつつ、アメリカではなく、イギリスと講和条約を結び、アメリカ軍の戦意を削いだらしい。


怒涛の展開だった様で、オッペンハイマーが原爆の開発をする間も無く、終戦まで持っていった様だった。


なるほど、私はあまり歴史に詳しくはないが、この世界の軍の上層部は余程有能だったらしい。

最小限の被害で最大限の功績を挙げた様だ。


...駄目だ。頭が痛くなってきた。

此処まで見てもやはり信じられない。

全く実感が湧かないのだ。


朝食を終え、身支度を整えて外へ出る。

実際に街並みをこの目で見てみようじゃないか。

ついでに図書館へ行くのもいい。

兎も角、外の空気を吸う必要がありそうだ。


扉を開くと蒸し暑い風が私の目を焼き、肺を焼く。

かんかんに照った太陽の光は肌を刺す。

気怠さが体を襲うが、息が詰まる様な室内よりはマシだと自分に言い聞かせ、駅へと向かった。

玄馬猫は歴史に全く詳しくなく、かなり大雑把に史実を認識してます。

場合によっては「いや、そうはならんやろ。」とか「こいつ無知かよぉ。」と思われるかもしれませんが、本当に無知なんです。(無知の知)

お兄さん許して。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ