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びんかんはだは小さい幸せで満足する  作者: 樹
第四章 異世界
80/412

魔導院研究記録

閑話シリーズです。

研究番号1000


概要

空間転移を行うための門を構築する


目的

人の転移


注意点

継続した接続が行えない

使用後の観測は困難

媒介に高負荷がかかる

膨大な土地を要する

任意の時間での作業は不可能


履歴

研究番号1:目下の研究施設の構築が主体、王家の先導の元、王城地下に施設の建設が開始。

研究番号6:地下建設現場にて過去の遺物が多数発見される。利用も含め解析が進められる。

研究番号34:研究権限が王家から魔導院扱いに移行される。

研究番号127:5元素を組み合せる方針を試みる。力の反発を確認。

研究番号278:通常の元素での限界に到達したと推測。他の手法模索が始まる。

研究番号461:研究施設が完成。広大な空間のため稼働までは今しばらくの設備投資を要する。

研究番号544:僅かな文献から闇の魔法の存在を実証する事に成功する。

研究番号683:研究所を5つに分割する。各種其々の分野で本研究を継続。

研究番号795:闇魔法研究を促進するも技術力、人材、知識量が大きな不足が課題となる。

研究番号864:王城地下研究施設の仮完成。第二研究所による更なる技術効率化が計られる。

研究番号936:第四の記録から単純な負の感情だけでは5元素実験同様に限界がある事が推測される。

研究番号974:残された時間は少ない。無事に施設の完成は成ったが、問題点はまだまだ多い。

研究番号990:優秀な人材を発見した。理由は不明だが闇魔法に対する造詣、思慮、研鑽は称賛に値する。

研究番号993:起動と維持の分割定義が実証される。必要な媒介が増えるが効果は大幅に向上。

研究番号995:簡易的な門の構築に成功する。移送先は媒介に関連した座標となる。

研究番号998:門の再構築に成功。媒介者と転移者の意志で方向性の固定化が実証された。

研究番号999:転移者の喪失を防ぐ手法を発見した…限られた方法だが、可能だ。


研究番号1000:

媒介2名、転移体1名が魔導院幽閉所に収監された。


対象と接触する。

媒介うち乙の魔力量は申し分ない。

様子を見て闇魔法への素養の調査を行う。

甲も幽閉されていたにしては体調の問題はなさそうだ。

こちらも折を見て環境構築の検体採取を予定。

転移体は…相変わらずな様子だ。思っていたより体内の保有魔法の高さが伺える。

聞いていた存在が原因ではあるだろうが、以前より回路の構築にも淀みがない様子が感じられる。

転移時の物理現象も問題はなさそうだ。


3名の共同生活が始まる。

各々の性格も相まって良好そうで何よりだ。

転移体には出来るだけの知識を伝えておきたいが…第二に依頼して特殊な記録媒体を用意させよう。

甲の体調が悪いと突然の来訪に驚く。

処方薬に媒介の促進要素を加えておく…すまない。


想定より追加薬の効果が出てしまった様子。

別室へ移送して経過観察と検体採取を行う。

採取検体を環境媒介へ投与。融合率の上昇を確認。

甲に研究内容の情報を開示。返答を待つ。

甲の環境媒介への統合試験を開始。拒絶反応あり。継続して融合率上昇を試みる。

甲の身体状況に合わせ検体採取、環境投与を試みる。

融合率の上昇が打止めとなる。

甲の身体状況が回復。甲からの返答を確認、試験継続。


甲の状態を一般職員に通達。経由し乙及び転移体に共有された。

同日、乙がこちらへ移送される。

甲乙再会と同時に乙に対しても情報を開示。

年齢の割に理解度の高さに驚く。

若干甲の意志に誘導される様子はあるが、こちらも了解を得る。

両名の決心は賞賛しかない。必ず成果を上げる事が我々に出来るせめてもの礼だろう。


余談ではあるが、実働後の甲乙は一種の霊体に昇華する可能性がある。

詳しくは第四辺りと協議が必要となるだろう。


乙の許容値の拡大と闇魔法の練度の上昇を図る。

元々の素養が高い為か成長が著しい。一般知識としての闇魔法の認知の低さと、年齢故の飲み込みの早さが大きいか。


甲の意識の位相に成功。

血族の結びつきは起動と維持の相互間で想定以上の効果がありそうだ。

乙を環境媒介へ移す。

甲の環境構築の効果で拒絶反応はない。

門構築用の円環から乙の霊体化を開始する。


霊体化した乙の意識は残った甲の検体周囲から観測が可能だ。


この結果によって理論上に定義した門の構築が可能となった。




以上で研究記録は終了となる。


後はこの装置を稼働させるだけ…

長い時間をかけて、直前に日の目を見る事ができたのは歴史上で決まっていた事なのか私には不明だ。


あとは転移者の説得が上手くいけばいいが…いざとなれば恨まれようが、憎まれようが、装置に押し込むのも已む無しだろうな。


願わくば…この身と意識のままで再会できれば良いが、叶わぬことだ。

感想、要望、質問なんでも感謝します!


本編もお楽しみに!

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