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六月

作者: 武田道子
掲載日:2023/07/04

六月に




さわさわと葉音を鳴らして

六月の朝

小鳥たちは目を覚ます

花びらからこぼれ落ちる水晶のような雫

和歌のように

緑一色に塗られた短冊に

一筆で流れるように

歌われる六月



カッコウはどこで鳴いているのだろう

街の中の小さな森には

スズメが鳴き

鳩が慰めるように低く喉を震わせる



すでに眠りから覚めた都会は

アスファルトを熱し

汚れた空気は朝の空を

オレンジ色のスモッグで

隠してしまっているけれど

六月の朝

街路の花壇に咲く花たち

光る雫は生命のオアシス



滴る夏の勢いに

大地も街も眠る時間が惜しいように

朝早くに目を覚す

うっすらと汗が滲む

青草が陽炎の中で燃えている

むんむんとする青春は

我慢ができないように走りだす



至る所まで来れば

もう次に来るものが見えてくる

夏は絶頂に向かって

入道雲のように盛り上がる

どこかで雷の音・・・


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