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プロローグ
「カースト制度」それはヒンドゥー教における身分制度で、場所によっては今も根強く残っている制度である。
日本の学校にも似たような制度がある。それは
[スクールカースト]と呼ばれるものだ。
そして俺はスクールカースト底辺の根暗オタク陰キャである。
まぁスクールカースト底辺と言っても俺のクラスの奴らの中に特に性格の悪い奴はいないのでただ孤立しているだけである。
別に何かを強制されたり悪口を言われる訳ではないのでカースト底辺なんて気にしていない。
今日も席替えでたまたまゲットした窓際の1番後ろという特等席でラノベを読んでいる。
俺に喋りかけてくる奴はいない。
教室中央にはクラスメイトが群がってその中心にはお姫様が1人。
人気だなぁと誰にというわけでもなく呟く。
他人事のように眺めた後、視線を手元のラノベに移す。
これはカースト底辺の俺の何の変哲もない物語。
....になるはずだった物語である。