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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
新たな王と新たな時代2 亡霊と王
591/637

591 姫事

※R18シーンメイン回です。

 該当する表現を大幅に(2000字程度)カットしております。

 人払いを済ませたシャロの私室で、まずはリーチェを全身全霊で愛し抜いた。


 リーチェを愛しいと思う気持ちが溢れて止まらない俺は、リーチェと唇を重ねたままで大人しく待っていてくれていたシャロと肌を重ねていく。



「さ、次はシャロのことを聞かせてくれる? お話の間もいーっぱい可愛がってあげるからねー」


「お待ちしておりましたっ。数多の男からご主人様が勝ち取ったシャロの身体、ご自由にお楽しみくださいね」


「シャロは王女様だから一般の女性とは少し環境が異なると思うけど、なにかやってみたいこととかあったかな? もしくは好きでやってたこととか」


「そうですねぇ……。我ながら幼い頃は感情の起伏が少ない大人しい子供だったと思います。あまり何事にも熱中出来なかったと言うか。そんな私が寝室に篭り始めたのだから、そりゃあ色に狂ったと言われるのも無理ありませんよね」


「俺のシャロを狂わせた奴らに怒ればいいのか、俺にシャロを出会わせてくれた事に感謝すればいいのか分からないなぁ。野郎共には怒りをぶつけて、感謝はぜーんぶ俺の可愛いシャロに向ければいっかぁ」



 ちゅっちゅっとシャロとリーチェにキスをして、早速感謝の念を伝えていく。



 俺の可愛いシャロを俺以外の男が弄んだ事実に憤りを感じずには居られないけど、多分そんなこと気にするのは男の方だけなんだろうな。


 もう過ぎ去った過去の事実に憤るより、今俺の腕の中にいるシャロを素直に愛せばそれでいいんだ。



「スレッドドレッドたちには結構思い入れが強そうに見えたけど、あいつらを飼育するきっかけってなんだったの? 色に狂ってるなんて評判の王女に任せるにしては、結構危険な仕事に思えるんだけど」


「それはご主人様が非常時にいらしたからですよ。本来のあの子たちは本当に手がかからなくて大人しいんです。なので彼らのお世話は、むしろ女性王族に優先して回される仕事だったんですよ」



 蜘蛛のような外見に嫌悪感を抱かなければ、決まった時間に決まった量の餌を提供するだけの非常に簡単な仕事だったそうだ。


 と言っても野生動物に対する忌避感の根強いこの世界では、やっぱり汚れ仕事として押し付けられる仕事だったそうだけど。



「んー。確かにアレだけやりあった挙句にオーバーウェルミングを重ねがけしたのに、餌を持って来たら何事も無かったように大人しく木を齧ってたねぇ」


「ふふっ。可愛いですよねあの子たち。凄く警戒心が強くてなかなか近くまで寄れないんですけど、あの時はご主人様のおかげで普段よりずっと近くまで寄れちゃいましたっ」


「俺の故郷じゃ蜘蛛は嫌いな人が多かったけど、魔物が跋扈するこの世界じゃあ蜘蛛なんか可愛いほうかぁ」



 自己犠牲の精神に溢れるシャロのことだから、外見への拘りはあまりないのかもしれない。



 いや、奴隷の男への不快感を口にしていたり、馬鹿殿下の容姿は褒めていた事があったっけ。


 それじゃシャロは純粋にあの巨大蜘蛛を可愛いと認識してるってことなのかぁ。



 ……俺はヴェノムデバイスを見ちゃったからなぁ。可愛いのハードルはかなり下がってしまったよ……。



「ぶっちゃけ人間よりも頭が良さそうなあいつらに餌の運搬を手伝ってもらいたいところだけど……。アイツらって動くのは速かったけど力はあまり無さそうだったね?」


「ああ、アンクを引き摺ってきた時に大変そうにしてましたね。複数体いれば成人男性を引っ張れるんですから非力だとも言えませんが、聖域の樹海の倒木を引っ張るのは流石に無理でしょう。と言うかあの子たちじゃなくても無理だと思います」


「まぁね~……。イントルーダーたちですら解体しなきゃ運べないし、その解体にすら苦労してるもんなぁ」



 まぁ意思無きロボットみたいな存在の造魔イントルーダーに同情しても仕方ない。


 魂が入ってないことはノーリッテが証明済みなんだから、彼らのことは道具と割り切って活用していく所存です?



「それじゃ次は、シャロが手掛けていたっていう商売のことを聞いてもいいかな?」


「よくぞ聞いてくれましたっ。ご満足行くまで説明して差し上げますねっ」



 声を弾ませたシャロが嬉しそうに説明してくれる。



 シャロが手掛けている商売とは主に寝具や下着、要するにエロいことに使用する際の衣料品を手掛けているそうだ。


 商売を始めたきっかけはスレッドドレッドの飼育を押し付けられたことらしい。



「前任者はあの子たちの糸に魅力を感じていなくて、あの子たちから納められた糸が大量に城に放置されていたんですよ。ドレス作りなどに求められた時にだけ応じて、余剰分は全部倉庫の肥やしだったんです。信じられませんっ」



 根が真面目なシャロはスレッドドレッドの糸に実際に触れてみて、そのあまりの手触りの良さに感動し、このまま倉庫に眠らせたままだなんてとんでもないと、何とか活用する方法を模索したそうだ。


 その時既にシャロは馬鹿殿下に弄ばれていて、寝具の肌触りの悪さに気付いてしまっていたらしい。



 幼いシャロがあまり変に儲けてしまったりすると、馬鹿殿下を始めとする他の王族に目を付けられかねない。


 けれどスレッドドレッドの糸は扱いが難しく、一般に流通させることが出来なかった為、あまり儲けを見込めなかったこと。


 そして色事に狂ったことになっているシャロが寝具や下着に拘るのは不自然には思われなかったという事で、誰の邪魔が入ることもなく細々とスレッドドレッド製の衣料品を販売し続けていたらしい。



「なんと言っても下手な装備品よりも高価な服ですからね。貴族や一部の豪商くらいにしか売れなかったんですよ。それに耐久性には優れていても火には非常に弱くって、うっかり穴でも開けようものなら金貨数枚の価値が銅貨単位まで落ちちゃいますからねぇ」


「えぇ……? 火に弱いのはアンクを救助した時に見てるけど、あの強度の服が銅貨単位まで評価を落すとかちょっと信じられないなぁ……」


「貴族や豪商にしか需要が無いと言ったでしょう? 彼らは完璧な物にしか価値を見出しませんからね。それにスレッドドレッドの糸は一般には流通しておりませんので、修理するのも容易ではありませんから」



 逆にそうやって貴族が興味を無くしたワケ有りのスレッドドレッド商品は、銅貨単位の値段となって一般層に流通するそうだ。


 装備品は重ね着出来ないけれど、装備品の下に野生動物由来の衣装を着込むことは可能で、神鉄のロングソードすら弾いてみせたスレッドドレッド製の衣装は、主に魔物狩りが鎧下として愛用しているケースが多いそうだ。



「あっ! そう言えば今年に入ってから、マグエルの衣料品店からスレッドドレッドの糸の大量注文があったんですよっ。あれってご主人様のおかげでマグエルの景気が良くなったからだと思ってたんですけど、ご主人様が服を作らせたからだったんですねっ!?」


「みたいだねー。デザイン料として王金貨50枚ほど払っちゃったから、最高級品を目指したのかもしれないなぁ」


「王金貨50枚って! そんなに気軽に5000万リーフも支払わないでくださいよっ! 道理で過剰在庫が殆ど捌けちゃったわけですよっ!」



 俺の顔を持ち上げて、思い切り唇を重ねてくるシャロ。


 彼女の気の済むまでキスに応じてから、改めて会話を続ける。



「シャロが言った通り、マグエルの景気が一気に上向いたからね。一般の人たちもスレッドドレッドの衣装に手を出せるようになると思うんだよ。だからそれに備えていっぱい作っておいてねって?」


「あ~んもうっ! お会いする前からシャロの大切な物を大事にしてくださっていたなんて、ご主人様好き好きっ! 大好きすぎますーっ!」



 ちゅっちゅっと何度も可愛いキスを繰り返すシャロ。


 やっぱりシャロが喜ぶのって、自分が大切にしているものを大切に扱われたと感じた時なんだなぁ。



「あとは火に弱い点すら何とか出来ればいいなぁって思うんだよねー。スポットの入り口付近でも火を放つ魔物は出るし、火に弱いと調理の際にも扱いにくいからね」


「えっ!? えっ!? そそそそんなことできるんですかっ!? スレッドドレッド製品が火にも強くなったら、もうありとあらゆる場面で活用できちゃうじゃないですかっ!」


「俺のいたところでは複合繊維っていう概念があってね。複数種類の糸を撚り合わせて両方の材料に特性を持つ服を作ったりしてたんだよ」


「ふ、複数の糸を撚り合わせる……!? そ、そんなことが可能なのでしょうか……!?」


「他には……。例えば直接体に触れる部分にはスレッドドレッドの糸を使用して、外側には火に強い素材を貼り付けてしまうとか? あまり詳しくないから大したとは言えないけど、服飾に携わってきた職人さんやシャロなら、研究次第で色々なことが出来るようになると思うよ」



 正直言ってスレッドドレッドの糸、性能の割に評価と価値が低すぎるんだよ。


 職業補正が適用されないって一点だけが重要視されすぎてる感じがしてしまう。



「スレッドドレッドの下着は肌触りも通気性もいいし、我が家の家族も愛用してるから、もっともっと多くの人に広めたいんだよ」


「あはっ。出会う前から大切にしてくれ過ぎですよ、ご主人様ったらぁ……」



 そう言って再度唇を重ねてきたシャロは、すっかり出来上がってしまったようだ。


 そんな可愛いシャロに応えるように、優しく激しく彼女を愛していく。



 シャロとリーチェ、どっちか片方だけでも夢の永久機関と言っていいのに、2人揃ったら極上のエロ体験を齎してくれるレリックアイテムと化してしまう。


 ……性交の魔姫? いやむしろ性豪の巻? って喧しいっての。



 下らない考えを振り払いながら、俺は時間が経つのも忘れてエルフの王女と人間族の王女というエロ神器を貪るように堪能するのだった。

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