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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
8章 新たな王と新たな時代1 色狂いの聖女
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569 素

※R18シーンに該当する表現を大幅に(2000字程度)カットしております。

「はぁぁ。シャロは可愛いなぁ。一緒にいっぱい気持ちよくなろうねー」



 自身の所有する男娼や、自分が携わってきたスレッドドレッドのこともちゃんと考えようと言っただけで、シャロは嬉しそうに抱き付いてくる。


 嬉しそうなシャロの様子にこっちまで心が軽くなるようだ。



 改めてシャロを押し倒すと、明らかに先ほどよりも反応が良いシャロが最高にえっちで可愛すぎる。



「ちょうど中継都市運営の人手も足りてなかったしね。シャロの下で商売に携わった人員ならこっちからお願いして引き取りたいくらいだよ。ありがとうシャロ」



 美味しいし気持ちいいし可愛いし、最高だなぁシャロは。


 あんまり気持ちよすぎるから、このまま一生続けたいくらいだよ。



 でもそういうわけにはいかないので、ちゃあんと最後までしてあげるからね。



「うわー……。あんなに優しくされてるのに、物凄い気持ち良さそうなのー」



 激しく善がり狂うシャロとは対照的に、のほほんとした口調でニーナが感想を口にする。


 妻であるみんなに見守られながらまだ家族じゃないシャロを愛するという状況に、俺の脳がバグって興奮が収まらないんだよ?



「はぁぁ……。なんだかダンに初めて抱いてもらった夜を思い出しちゃうわねぇ……。それまで自分が沢山の男と肌を重ねてきたからこそ、自分の体になにが起こってるのか分からなくってさぁ……」


「す、凄い声なのじゃ……。キュールは今日家に居るとか言ってなかったかの? これ、外に漏れておらぬのか?」


「その辺は抜かりないけど……。今のシャーロット様って多分、死にそうなくらい気持ちよくなってるわけじゃないんだよね」



 その辺は抜かりないけどって、本当にリーチェはエロに対して有能すぎる。


 俺の奥さんを増やす事に積極的なニーナと、エロ方面になんでも出来るリーチェが合わさると鬼に金棒なんだよねー。



「シャーロット様は今まで体験したことのない、怖いくらいの多幸感に飲み込まれそうになってるんだと思う。……ぼくもそうだったもん」


「出会ったばかりの私を抱きかかえながら悪戯してきた旦那様と比べると随分優しい動きなのですけどね? 本当に気持ちよさそうです」



 そうなんだよなー?


 初対面でまだ遠慮があったヴァルゴへの悪戯よりもかなりマイルドにしているんだけどなー。




「シャロも限界みたいだし、そろそろ終わらせていい?」


「待って! ご主人様、ちょっと待って!」


「安心してシャロ。お前の意見を無視したりはしないからね。それで、何か話したいことがあるのかな?」


「最後までしていただくのは構わないんですけど……。で、出来ればキスをしながらしていただけませんか?」


「可愛いおねだりだね。でも理由を聞くまではしてあげられないよ?」



 コレも仕込まれた結果なのかもしれないので、シャロの真意をちゃんと推し量らないといけない。


 キスは俺も大好物なので、シャロに問題無ければいくらでもキスしてあげる所存だけどねっ!



「教えてシャロ。どうしてキスをされながらして欲しいの? このまま最後までしちゃ駄目なのかな?」


「キ、キスをしない場合もおっぱいは解放していただきたいんですけど……」


「それは無理だねっ! シャロのご主人様は可愛いシャロのおっぱいが大好きだからっ!」


「今日1番の強い拒絶を示さないでくださいっ! もうっ!」



 なんだか素っぽい反応でツッコミを入れてくれたね?


 じゃあ今の反応に免じておっぱいは解放して、両手でシャロの細い体をぎゅーっとしてあげる。



 突然おっぱいを解放されて戸惑うシャロの頬に何度もキスをしながら、耳元で再度問いかけてあげる。



「さぁシャロ。話を聞かせて? キスは俺も大好きだけど、どうしてシャロはそうして欲しいっておねだりしたの? 誰かにそう言われた?」


「はふぅ……。いいえ、誰に言われたわけじゃないんです。ただ私の初めてを散らした時に奴隷に唇を奪われながらされたのですけど……」


「ふむ。それが気持ちよかったの?」


「いえ、逆です。全然気持ち良くなくって。あの男は太っていて圧し掛かられて重かったですし、不潔で口も臭かったですから。碌に体も洗っていないから、抱き合っていて気持ち悪かったんですよ」


「………………そ、そうなんだぁ」



 危ない危ない……。


 なんとか返事を返せたものの、流石にその奴隷に同情してしまった。



 知らぬが仏。知らぬは本人ばかりなりって?


 当時12歳だったシャロの体を好き勝手に貪った男に同情の余地なんてないんだけど、ここまで完膚なきまでに気持ち悪かったって言われるのは流石に可哀想にはなるな……。



 多分実際に会ったら、細切れにしてキューブスライムの餌にするけど?



「えと……。そんなに気持ち悪かったなら、なんでそんなおねだりを? むしろキスしないでって言われる方が納得しちゃう流れなんだけど」


「いえその時だけじゃなく、あの男との情事は常に不快感ばかりが募っていました」


「へ?」


「勿論気持ちよくはしてくださいましたよ? ですけど不潔ですし気遣いはありませんし……。そういう遊びだからと付き合って差し上げましたけど、幼心にも思いましたよ……。この男は無いなぁ、と」



 呆れるように吐き捨てるシャロに、今まで見えていなかったシャロの本音が見え隠れする。



 ……やっぱりシャロ、奴隷の男との関係は不快だったんじゃん。


 だけど遊びだから付き合ったって? 遊びだから大したことないって……?



 これまたマンガの知識だけど、以前強姦の被害にあった女性を題材にした作品を読んだことがあった。


 所詮マンガの知識と言ってしまえばそれまでだけど、なんとなくシャロの話とそのマンガで見た内容が重なる気がする。



 その時に紹介されていた被害者の症状として、自分が強姦の被害に遭ったことを認められない、こんなこと大した事じゃないと思い込んでしまう場合があると目にした記憶がある。


 自分から相手の誘いに乗ってしまったその女性は、被害に遭った自分にも原因があると思い込み、やがて自暴自棄になって色事にのめり込んで……。



 奴隷の遊びに興味本位で乗ってしまったシャロは、コレは遊びの延長だからと奴隷に従い続けることで、壊れそうな心を何とか保っていたんじゃないのか……?



 こんなことになったのは、始めに奴隷の誘いに乗ってしまった自分にも非がある。


 強く拒絶できなかったから相手を調子に乗らせてしまったと……。



 自分は生来色事が好きな性格だから、奴隷に無理矢理関係を強要されてもどうってことないって……?



「……いやいやシャロ。その流れじゃ全然分からないんだけど? そんなに気持ちよく無かったのならなんで……」


「気持ちよかったんですよ。ご主人様との行為が」


「……うん?」


「昨晩のことも含めて、私自身こんなに乱れるとは思ってなくって……。こうやって抱きしめてもらってるだけでも気持ちよすぎて、今までの経験とはあまりにも全てが違いすぎて……」


「奴隷とか馬鹿殿下はまだしも、アンクや男娼たちと肌を重ねたときは気持ちよかったんじゃないの? シャロも男娼たちも、お互い心から想い合っているように見えたけどなぁ」


「ええ。スランたちにはとても気持ちよくさせてもらってましたよ? でもご主人様は彼らとも違っていて、なんだか安心すると言いますか……」


「安心?」


「なんだか全然言う事を聞いてくれなくて、全然先が読めないご主人様でしたけど……。私が何をしようと関係なく、ご主人様は私を愛してくださるんだなぁって思ったら、なんだか凄く安心してしまって」


「ははっ。我が侭なご主人様でごめんね? でも俺って暴君らしいから、あんまり人の言う事を聞かないみたいなんだ」



 男に尽くすように仕込まれて、男に奉仕するように刷り込まれて、男娼たちにさえも尽くすことしか出来無かったシャロが、奉仕を忘れてもいいんだって思ってくれたってことかな?


 ならこのおねだりは奴隷の男や馬鹿殿下の仕込みとは関係ない、シャロ自身の純粋な願いのはずだ。



「うん分かった。俺もシャロとのキスはなんだか楽しいし、早速始めよっか」


「ありがとうごさいます。私なんだか、とっても楽しみですっ……!」


「もしシャロが許してくれるなら、出来れば朝に交わしたみたいな楽しいキスがいいな。あの時のシャロ、すっごく可愛かったからさ」


「ふふ。実は私も同じことを思っておりました。元々キスは好きだったはずなんですけど、ご主人様とのキスは気持ちいいよりなんだか楽しくって」



 柔らかく微笑んだシャロは、少しだけ口を突き出してちゅっと触れるだけのキスをしてくれる。


 シャロの抱える問題を解決したわけじゃないんだけど、どうやらようやく壊れかけの仮面の下の、本当のシャーロットと愛し合う事が出来そうかな?



「なんでしょう……凄く嬉しいです。ご主人様も私と同じ気持ちでいてくれることが、こんなにも嬉しいなんて……」


「それじゃいくよシャロ。俺の子供を身篭る覚悟はできた?」


「楽しみすぎてなんだかワクワクしていますよ。ご主人様、貴方のシャロに……いいえ、貴方だけのシャロに、どうかご主人様の子供を産ませてくださいませ……」



 静かに唇を重ねてきたシャロの事を、事が終わるまでは絶対に離さないつもりぎゅーっと抱き寄せる。



 初めての人間族。この行為は紛れもなく繁殖行為に他ならない。


 目の前の女性を自分の手で孕ませるという事実に、想像以上の興奮を覚えてしまう。



 いつもみんなにするように激しくシャロを愛しながら、それでもシャロの望むままにキスをし続けるのだった。

※ひと口蛇足


 ち、ちさ×ポンの連載開始がもう20年以上も前だなんて……。

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