498 アウター管理局
レイブンさんに案内されて、アウター管理局の奥に通された俺とニーナ。
案内された個室には初老の男が3名ほど待っており、3人とも肌黒いことからドワーフ族だと思われる。
鑑定すれば1発だけど、出来れば気軽に鑑定をする癖をつけたくないんだよなぁ。
「局長。こちらがスペルディアから訪問してきたダンと、その奥様だそうで」
レイブンさんの説明に、真ん中に座っている男性が軽く頷いた。この人がアウター管理局のトップなのか。
局長さんが頷くのを確認したレイブンさんは、言葉を止めずに互いの紹介を続ける。
「ダン。中央に座っているのが局長のタヌーク、向かって右側が副局長のタァツネ、左側が局長補佐のヌゥジーナだ」
「局長のタヌークさん、副局長のタァツネさん、それに局長補佐のヌゥジーナさんですね」
3人とも聞き慣れない響きの名前なのでちょっと覚えにくいな。
とりあえずレイブンさんがこっちに話を振ってくれた流れに乗って、自己紹介をしておこう。
「俺はダンで、こちらが妻のニーナです。本日はお時間を作っていただきましてありがとうございます」
「はは。そのように畏まらなくても構わんよ。レイブンと話していた時のように普通に喋るといい」
お、あまり礼儀作法には拘らないタイプかな? 口調を崩していいならお言葉に甘えておこう。
着席を促されたので、大人しくテーブルを挟んで3人の対面の席に座る。
レイブンさんは俺達とタヌークさんたちの仲介役である事を示すように、両者の中間あたりに立ったままで話を聞くようだ。
全員が所定の位置に着いた事を確認して、タヌークさんが話しかけてくる。
「レイブンから、貴方はドワーフ族の代表者の確認と、クラメトーラの管理、運営体制の視察に来たと伺っておる。相違無いかな?」
「うん。本来であれば俺が首を突っ込む話でも無いんだけどね。今までスペルド王国との関係が薄かったドワーフ族の代表者だけが曖昧な状態でさ。事前に確認しておくべきだと思ったんだ」
この場に居る全員に情報のおさらいも兼ねて、種族代表会議の話から改めて確認していく。
新王の即位式が終わった後、人間族、獣人族、竜人族、ドワーフ族、エルフ族、魔人族のそれぞれから代表者を集めて、各種族のあり方や関係性、王国内での立場や利権など、様々な意見を交換し合う会議の開催が予定されている事。
人間族の代表者はスペルディア王家、獣人族の代表者は獣爵レオデック・マニュータ・グラフィムさん、竜人族の代表者は竜爵シルヴァ・モーノ・ソクトルーナまではほぼ確定している事。
ちなみにシルヴァは正式に竜爵家当主に就任した為、ミドルネームが『ム』から当主を意味する『モーノ』に変わっている。
『ム』は竜人貴族の子息子女を表す言葉だそうで、シルヴァもフラッタも『ム』というミドルネームだったようだ。
そしてエルフ族の代表は長老ライオネルさん。
魔人族の代表者は各部族の代表者が1名ずつの4名……もしかしたらカランさんとか別の人も来るかもしれないけど、今のところはディローム、ガローブ、グローグ、タラムの代表者4名が予定されている事。
そんな中ドワーフ族の代表者だけが今のところ不透明で、今のままだとドワーフ族が王国内で平等な権利と立場を得られない可能性があると危惧している事などを伝える。
「スペルディア王家は、クラメトーラを統治、運営しているのはアウター管理局だって認識してるんだよ。だから代表者の選出をアウター管理局に任せるつもりだと言っていたし、恐らく既にそのような通達が来てると思うんだ」
「うむ。スペルディアから種族代表者の選出要請は既に受け取っておるな」
「ただスペルディア王家としては、ドワーフ族の代表者にあまり関心が無いんだ。最悪代表者が現れなくてもいいと思ってさえいるんだよね」
「ほう。代表者の選出を要請しておきながら、かの?」
「スペルディア王家の認識では、不毛の地クラメトーラと交流するメリットが見つからないそうだ。ドワーフ族に関心が無いと言うよりは、クラメトーラの地に魅力を感じていないと言った方が正しいかもね」
ちょっと言葉が悪かったかなと思い4人の様子を窺うも、レイブンさんは我関せずといった様子でなんの反応も示していない。
局長のタヌークさんは納得顔で、左右の2人は嘆かわしいと言わんばかりに肩を落として息を吐いていた。
ドワーフ族を馬鹿にするな的な怒られ方をするかと思ったんだけど、意外とみなさん冷静に現状を把握していらっしゃる感じかな?
特にリアクションも無いようだから、話を続ける。
「今回の種族代表会議は、クラメトーラの発展の為には大きなチャンスだと思うんだ」
今が魅力の無い不毛の地なら、これから発展させていけばいいだけだ。
幸いにも明るい材料は沢山あるはずだから、上げて落とすってわけじゃないけれど、今後に向けて前向きな話をしていこう。
「各種ギルドと転職魔法陣の誘致はクラメトーラの発展の為には必須だし、グルトヴェーダに建設した大輸送路の扱いによっては、クラメトーラは一気に潤う可能性もある」
「…………ん?」
「そんな状況だから、ドワーフ族の代表者選びは重要だと思うんだ。クラメトーラ、スペルド王国の両方の知識を持っていて、かつドワーフ族の利益と発展の為に王国貴族とやり合える人じゃないと、王国側に食い物にされて終わってしまう可能性が非常に高い。だからね……」
「ちょちょっ、ちょっと待ってくれんかっ! グルトヴェーダに建設した輸送路とはいったい何の話じゃ!?」
タヌークさんが慌てて俺の言葉を遮ってくる。
しかし慌てているのはタヌークさんだけではなく、この場に居合わせている他の3人も困惑した表情を浮かべている。
ああ、そう言えばあの輸送路の建設って俺が勝手にやっちゃったんだっけ?
クラクラットはおろか、クラマイルの人々にすら教えてなかったかもしれないな。
今後のクラメトーラの話をする上で輸送路の話をしないわけにはいかないし、この辺で情報開示といきますか。
ドワーフ族からも建設工事の従事者と中継都市の住人を募ることが出来れば、人数的に難しいと却下されている第2中継都市の建設も可能になるかもしれないし。
「グルトヴェーダに新しく輸送路を通したんだよ。スペルド王国からクラメトーラまでを馬車で移動できるような道を作ったんだー」
「ばばっ、馬鹿な事を申すでないっ! グルトヴェーダは天険の地、あそこに道を……馬車が通れる道を通すじゃとぉっ!?」
「通すって言うか、既にもう通ってるんだよタヌークさん。スペルド王国北端の街ヴィアバタからクラマイルの入り口まで、既に道は通ってるんだ。試走試験も済ませてあるよ」
「すすすすっ……既に、既に通ってって……はぁっ!?」
グルトヴェーダに道を通すのが如何に非常識であるか痛いほど分かっているであろうタヌークさんたちは、俺の言葉が理解できずに頭を抱えている。
ここで更に言葉を続けても理解するのは難しいだろうから、みんなが落ち着くまではニーナを膝の上に乗せて、バックハグからのよしよしなでなでぎゅーすりすりして時間を潰そう。
「んふー。ダンに後ろから抱っこされるの好きなんだっ。なんだかすっごく安心するのっ」
「俺もニーナを抱きしめてると最高に安心するよ。ニーナ大好きぃ。すりすり」
人前なので流石にキスは自粛し、2人でほっぺをスリスリして暫く暇を潰していると、4人の中で元も早く復活したのはレイブンさんだった。
何気にレイブンさん、初対面の時から有能ムーブが凄いな。
「ダ、ダンよ……。グルトヴェーダに道を通すなど信じがたいが、お前がここで嘘を吐く理由も思い浮かばん。だから道はもう既に出来ていると仮定してだな……」
「うんうん。それで?」
「うむ……。道を作ったのは良いとして、何故それを我等ドワーフに知らせぬままで押し通したのかが疑問でな……」
本当に悩ましげに首を傾げるレイブンさん。
だけど、そこってそんなに変かな? グルトヴェーダ山岳地帯はクラメトーラに含まれてないんだし、ドワーフ族に許可を得る必要性は別に無いと思うんだけどなー?
一応ゴブトゴさんに建設許可を貰ってるし、着工に問題は無いと判断してるんだけど。
「お前たちはわざわざ暴王のゆりかごの探索許可を貰いにここを訪れ、実際に今まで待ち続けていた。クラクラットのルールを守る姿勢を見せてくれていただろう?」
「ま、まぁそうね……」
「そんなお前がなぜそんな大規模な工事を我らに黙って敢行したのか、それがどうにも繋がらんのだ」
す、済みませんレイブンさん……。暴王のゆりかごには黙って入って、既に攻略済みなんですぅ……!
だからそれを評価されるのは、ひっじょーに心苦しいんですよぉ……!
ニーナ、俺の心を的確に読んで笑わないでくれるかなぁっ?
「天険の地グルトヴェーダに道が通れば、我らドワーフ族の生活に与える影響は計り知れぬであろう? お前ならばそれに気付かぬわけは無いと思うのだが?」
「ん~……。レイブンさん。仮に事前に工事の報告していたとしたらさ。ドワーフ族って道の建設に賛成してくれてたと思う?」
「……何?」
質問に対して質問で回答してしまったので、レイブンさんは怪訝な顔で反応が遅れてしまった。
だけどレイブンさんの問いかけに答えるためには、どうしても聞かざるを得ない質問だ。
「ドワーフ族は困窮を甘んじて受け入れていて、旅人や冒険者のギルド誘致すら拒むほどに閉鎖的だ。故郷の地を捨てる事を心から憎むドワーフ族達が、徒歩でクラメトーラから抜け出せる道の建設に賛成してくれたと思う?」
ドワーフに反対されても、そんなものは無視して工事してた可能性は捨てきれないけど……とは言わないでおこうか。
今だってグルトヴェーダに道を通したって事実に驚いているようだけど、その反応が良いものなのか悪いものなのかいまいち伝わってきてないしな。
余計な口は挟まずに、まずはクラメトーラ側の反応を見極めたいところだ。
「……ドワーフ族に賛成が得られたかどうかは置いておこう」
俺の問いかけに明言を避けるレイブンさん。
ドワーフ族の賛成は得られないけれど、輸送路の建設はありがたいと思っているのかもしれない。
「だがお前は、ドワーフ族の賛同は得られないと想定したわけだろう? ならなぜそんな道を無理矢理建設したのだ? この地に住まうドワーフが反対するなら、建設を止めるべ……」
「馬鹿馬鹿しいからだよ。ドワーフ族のやっていることが心底馬鹿馬鹿しくて、そのツケを何も知らない子供達やクラマイルの人々に押し付けているのが馬鹿馬鹿しくて仕方なかったから勝手にやったんだ」
レイブンさんの言葉を遮り、お前らドワーフ族の生活が滑稽だから終わらせてやったんだと切り捨てる。
自分らだけで引き篭もって、勝手に困窮してる分には何も言う気はないよ?
でもさ、事実として関係のないドワーフたちに負担を強いていたわけでしょ? クラクラットの収容限界を既に超えていたわけでしょ?
既に限界を超えているのに、先祖代々の土地を守るだとかワケの分からない理由で種族全体に負担を強いるとか、馬鹿馬鹿しいを通り越して害悪でしかない。
そんなものは排除させてもらうに限る。排除してしまわなければならない。
「ドワーフ族は里からの逃亡者を出したくないから、冒険者ギルドの誘致を断りポータルの使用者も増やすことが出来ない。なのにクラメトーラは不毛の地で、自給自足で生活していくことも出来ない土地だ。……もうこの時点で論理が破綻してるって分かってる?」
「…………っ」
「別にドワーフ族が不毛の地で苦労するのは自由だよ? でもそれを望みもしない者にまで強要するのは間違ってる。ましてその人たちに困窮のツケを支払わせて、奴隷に落としたりクラマイルに住まわせたりとかさ。やってることが馬鹿馬鹿しすぎるでしょ」
勢いのままに語り続けていると、どうやらいつの間にかタヌークさんたちも復活していて俺の話を聞いているようだ。
でも誰も口を挟んでこないので、俺の言葉はやめられない止まらない。
「こんな辺鄙な場所で引き篭もってるからワケ分かんないことが罷り通っちゃうんだよ。だからまずは陸路を通して、クラメトーラの孤立を解消させたんだ。これでスペルド王国から多くの人員と物資が流入できるようになるし、逆にドワーフも里の外に出易くなるはずだ」
「ド、ドワーフが里の外に出る事を推奨するのか……!? そ、そんなこと……」
「推奨も何も、既に収容限界人数に達してるでしょクラメトーラって」
里の外に出るドワーフは許さない。
だけど女子供を率先して奴隷商人に売り飛ばしている時点で、ドワーフ族の掟は現実の前に完全に破綻している状態だ。
「もう奴隷販売で口減らししても、クラメトーラで今の人口を維持してくの無理だよね? そしてその事実を、アウターの管理をしているここの人が分かってないはず、ないよね?」
「そっ、そんなことはない……! 暴王のゆりかごのドロップアイテムが増えたという報告もあるっ! このままいけば問題なくクラメトーラの暮らしを支えることが……」
「出来ないよ」
感情的に反論してくるタァツネさんの言葉を、意識して遮り否定する。
誇りとか掟とか感情的で実体の無いものに縛られて、今までどれだけの人が泣いてきたと思ってるんだよ。
何の根拠も無い希望的観測なんかで現実から目を逸らされても、そんなものは邪魔でしかない。
「ドロップアイテムを生み出すのは魔物なんだよ? アウター内の魔物の数が増えたって、それを狩る魔物狩りの人数が増えなければドロップアイテムは増やせない。そこのところ分かってる?」
「そ、そんなの当たり前だろう!? いったいなにを言っているのだ……! このアウター管理局には優秀な魔物狩りが沢山……」
「でもその人たちも戦闘職じゃなく生産職、職人系の職業についてる人たちだよね? いくら装備品を自前で用意できると言っても、戦闘補正が得られない現状ではいつか必ず限界を迎えるよ?」
生産職で得られる身体操作性補正と五感補正は戦闘にも役立つけど、装備品強度上昇と敏捷性補正が無ければいつか必ず勝てない魔物に遭遇してしまうだろう。
戦闘技術だけで職業補正を補うのは絶対に不可能だ。
異次元の戦闘技術を持つ守人たちでさえ、緩やかな滅びを待つことしか出来なかったのだから。
感情的に噛み付いてきたタァツネさんだったけど、俺の指摘に反論できずに黙り込んでしまった。
戦闘系の転職魔法陣の少なさはアウター管理局でも把握しているのだろう。俺なんかに言われるまでもなく問題視していたのかもしれない。
「えっとね。別に俺はドワーフたちを里から流出させるのが目的じゃないんだよ。この地にドワーフ族だけで引き篭もっていたいなら、その選択も普通にありだと思うんだ」
「なっ……!? さ、さっきと言っていることが矛盾していないか……? クラメトーラの孤立を解消し、人の流れを作るのが目的のようにしか聞こえなかったぞ……!?」
「そう。俺の目標はクラメトーラの孤立と困窮の解消だよ。その為に人の流れを作り、行き詰っているクラメトーラの環境に変化を与えたいんだ」
孤立や困窮を解消する事と、ドワーフ族がこの地に拘る事は決して矛盾しないはずだ。
だけどクラメトーラの現状は、引き篭もってもジリ貧でしかない。
選択肢の1つとしての引き篭もりではなく結果としての引き篭もりなんか、解消しない理由が無い。
「要は引き篭もるなら、引き篭もれる環境を整えろって言いたいんだよ。引き篭もっても最低限の生活を成立させて欲しいわけ」
「……環境を整える、とは?」
「この地に住み続けても困窮もせず、どんな考え方を持っても追放されないような、みんなが笑顔で幸せに暮らせる環境を整えろって言ってるの」
引き篭もってドワーフ族だけで暮らしていくのは不可能に思えなくも無いけれど、事実としてエルフ族もエルフェリアに引き篭もっていたし、守人の魔人族も聖域の樹海に引き篭もっていたのだ。
だから種族の選択として、自分たちの生活圏に干渉されたくないって意見自体は間違ってないはずなんだよ。
「ドロップアイテムの産出量を上げるために戦闘職のギルドを誘致し、せっかく通った陸路を使ってスペルディアと交易し、クラメトーラだけでも暮らせるようにまずは自立して欲しいんだ」
「む、むぅ……」
自立。それはこの世界に来て何度も意識した言葉だ。
この世界の人たちは自分たちで生きていける強さを持っているけれど、邪神だったり悪の組織だったりに翻弄されて自分の足で立ち上がる力を忘れてしまっているんだろう。
なら俺は、彼らが忘れている自分の可能性を思い出させてやればいいだけだ。
「現状でクラメトーラに引き篭もってるのは、誰も幸せにならない滅びの道だと自覚して欲しい。最終的に王国と距離を置いても構わない。でも今のクラメトーラはそれが出来る状況じゃないんだ」
「……ダンさん、済まぬがもう少し詳しい話をお聞かせ願えるかな?」
「きょ、局長……!?」
俯いたまま俺の話を聞きたがるタヌークさん。
アウター管理局のトップであるはずのタヌークさんの反応に、タァツネさんとヌゥジーナさんが飛び上がって驚いている。
「い、いいのですか? この者はドワーフ族でもないというのに……!」
「ヌゥジーナの懸念も分かるがな。ダンさんもどうやらドワーフ族憎しで行動しているわけでは無さそうだ。彼がしているのは準備と提案だ。提示された提案を実際に選ぶのは私達。そうだろう?」
「うん、そういうことだね」
俺に問いかけるタヌークさんに頷きを返す。
恐らくアウターのドロップアイテムの流通量を管理、把握しているタヌークさんは、クラメトーラの現実を誰よりも理解しているのだろう。
「俺はドワーフ族の命運なんてものを背負う気は無いから、実際に選んで行動するのはドワーフ族でなきゃ困るよ」
「だそうだ。だがどんな答えを選ぶにしても、提示された提案全てを選ばないという選択をするとしても、まずは話を聞いてみないと選びようがなかろう?」
提案全てを選ばないという選択かぁ。
未だ俺を全面的には信用していないというアピールかな?
タァツネさんとヌゥジーナさんが引き下がったのを確認して、タヌークさんが俺に向き直る。
「アウター管理局の局長として、クラメトーラの生活が限界を迎えている事を認めよう。そして君がそれを何とかしようとしてくれているのであれば……。どうか私達ドワーフ族に知恵を貸して欲しい」
静かに頭を下げるタヌークさん。
そんな局長の姿を見て、他の3人が目を丸くして驚愕している。
正直な話、俺ももっと反発されるかと思ってたよ。
トップであるタヌークさんが想像以上に冷静に物事を見極められる人で良かった。それほど状況が切迫しているということなのかもしれないけど。
しっかし、俺ってドワーフ族の代表者を確認しに来ただけなんだよなぁ? なのにこれって、大幅に脱線してない?
商人のカラソルさんにドワーフの代表をお願いしている件とか、この流れでどうやって切り出そうかなぁ……?