493 プール
※R18シーンに該当する表現をカットしております。
よしっ。キュールさんの言動について考えるのは後回しにして、今は愛する家族との夢の一夜を楽しむ事にしようっ。
キュールさんが自分で決めたことにまで責任取れないし、この場に至っては余計なことを考えている暇など無いのだっ。
「5人部屋に11人はちょっと狭いの。でも5人ずつに分かれるとしたら、どうやって部屋を分けたらいいかなぁ?」
予約した部屋の前で、ニーナが部屋割りをどうするのか聞いてくる。
今回俺達は家族全員で夢の一夜亭を利用するのだが、流石の夢の一夜亭にも11人で泊まれる部屋は無いらしく、5人部屋を2つ用意してもらっている。
みんな2グループに分かれるのは構わないみたいだけど、グループの分け方に迷ってしまっているようだ。
「んー、前半と後半の2組に分かれてもらうのがいいかしらねぇ? この案で行くと、魔力の補充も兼ねてるアウラは必然的に後半グループに入る形になるけどぉ」
「いやいやティムル。その前半後半をどうやって分けようかって話でしょ? みんな自分じゃ決められなくない? 少なくともぼくは自分で決められる自信が無いんだけど……」
ニーナの問いかけにはっきり答えることが出来ず、ティムルとリーチェもウ~ンウ~ンと頭を捻っている。
俺が何も言わないせいもあって、前半組と後半組のどっちを選べば良いか判断できず、途方に暮れているようだ。
エロすぎるリーチェは多分、あわよくばどっちも参加したいって思ってるんだろうな。
「ん~……。今宵は2部屋取ってあるのが分かっていたのですから、予め部屋割りを決めてくるべきでしたね……」
ヴァルゴも両手を組みながら、困りましたねぇと弱り果てている。
ここはみんなに任せず、俺が適当に2グループに割り振ってしまうべきだろうか?
「旦那様と別室で過ごした経験があまり無いので、すっかり失念しておりましたよ。どうしましょう?」
「ヴァルゴよ。もう今回は仕方ないので、適当に決めてしまって良いのではないか?」
「ほうほう。適当とはどういう意味ですかフラッタ?」
「ここで話していても時間が勿体無いのじゃ。じゃから年齢順とか種族別とかなんでもよいので、さっさと部屋を分けてしまうべきだと思うのじゃ」
「年齢順……。なるほど、それは素晴らしいね……」
フラッタが適当に羅列した年齢順という言葉に強く惹き付けられてしまった。
え~っと、アウラは後半組だから……。歳若い順に後半グループに振り分けていけば良いのか?
若い順に、アウラ、フラッタ、ニーナ、ムーリ、ヴァルゴが後半。残ったティムル、ターニア、エマ、ラトリア、リーチェが前半か。
母娘であるニーナとターニア、フラッタとラトリアが別々で、同種族であるアウラとティムルも分かれた。
おっぱい山脈のムーリとリーチェも別々になり、それぞれ1人ずつしか居ないエルフのリーチェと魔人族のヴァルゴも分かれたのか。完璧では?
「良いねフラッタ。年齢分けするとバランスよく分かれそうだ」
「えっと、そうなるとアウラさんが居る私たち年少組は後半ですねっ。了解です」
エロいことへの理解力抜群のムーリが、最高に聞き分け良く年少組を連れて隣の部屋に入っていった。
今すぐエロいことをしたいと駄々をこねるより、一国も早くエロスタイムを開始して欲しいということだなっ。
お前の願い、確かに聞き届けたりぃっ!
「よっしゃあ! それじゃ早速みんなでエロエロしようねっ! 今晩は失神しても続けちゃうぞーっ」
「あははっ! それいつもだからねダンさんっ?」
笑いながら腕を組んできたターニアと共に、先陣を切って入室する。
最早問答は無用! 必要なのは肉体言語よっ!
「あ、これが浴槽かな? 我が家の浴室に慣れていると小さく見えちゃうのー」
何度も利用して最早すっかり見慣れた部屋の中央に、恐らく浴槽用であろう大きく角ばった桶が置かれてた。
深さは1メートルも無さそうで、木製だからなんかヒノキ風呂みたいな印象を受けちゃうな。
「普通のお客さんがお風呂を利用する時は、お客さんが来店してから担当の人がお湯を沸かすらしいんだけど、今回は俺が居るから自分でやっちゃうねー?」
寄り添ってくれているターニアの体温を感じながら、フレイムランスで一気にお湯を沸かす。
その間に前半組である年長者、リーチェ、エマ、ラトリア、ティムルも入室してきた。
「元々広めの部屋だったから、中央に浴槽があってもあまり気にならないね? でも排水とか平気なのかな?」
「えっと、浴槽の下に水を受ける床も設置してあるみたいですね。入浴を希望しない場合に備えて着脱できるようです」
「浴槽のお湯を捨てるのも、行商人を浸透している従業員なら簡単でしょう。荷運び人まで浸透していたら1人でも持てるかもしれませんねー?」
排水の心配をするリーチェにエマとラトリアが返答しながら、自然な動作で服を脱いでいく3人。
いやぁ本当に素晴らしい光景だなぁっ!
……って、3人?
ターニアは今俺の隣り居るとして、ティムルは何処へ行ったんだ?
「ダンー。宿の人から預かってきたわぁ。これを使ってくださいって」
「ティムル? 宿の人からって何を……って、うおっ」
振り返ると、ティムルが子供用のゴムプールみたいなモノとプリティリキッドを持って立っていた。
ティムルがプリティリキッドと一緒に持っているという事実だけで、一瞬でゴムプールの用途には察しがついたけど……。
この世界にゴム素材なんて無いよな? これってどうやって作ってるんだ?
「それの中にプリティリキッドを入れてヌルヌル楽しめってことなのは分かったけど……。ティムル、それってなんの素材なの?」
「んっと、これはゴライアスっていう野生動物の皮みたい。なんでも川の近くによくいる生物で、ピョンピョンと飛び跳ねて移動し、舌を高速で伸ばして人を捕食するそうよ」
水辺が好きでピョンピョン飛び跳ねて舌を伸ばす……蛙、とか?
人を食うほどの巨大蛙かぁ……。グ、グロそうだな……?
人を食うらしいし、アマガエルみたいな可愛い生物じゃないんだろうな。ストームヴァルチャーを参考に考えるべきだろう。
いやまだ蛙と確定したわけじゃないんだけど。
「でもそれだけだと周囲に零れちゃいそうだけど、その辺は宿的に大丈夫なのかな?」
「ええ。今回はお試しだし気にしないで使って欲しいって。ただ出来ればこのリキッドプールの下に、なるべく沢山タオルを敷いてくれるとありがたいですーって」
「了解。それじゃさっさと準備して、ヌルヌルとした極上の時間を一緒に過ごそうねっ!」
部屋に備え付けてあるタオルを敷き詰めて、その上にプールをセット。
その中にプリティリキッドをある程度注ぎ込んだあと、裸のティムルがプールの中にダイブした。
「さぁいらっしゃ~い。ちょ~っと狭いけど、みんなでぬるぬる楽しみましょうねー?」
頭までぬるぬるテカテカしながら両手を広げて俺を誘うティムルの姿に、思わずゴクリと生唾を飲み込んでしまう。
水の滴る良い女なんて言葉があるように、水に濡れた女性ってなんでこんなに色っぽくなるんだろう?
ティムルに見蕩れているうちにいつの間にか服を脱がされていたので、なんの憂いもなくティムルの両腕の中に飛び込んだ。
ティムルお姉さん大好きーっ!
「う、おお……!? これ……すっげぇ……! 全身隈なくヌルヌルするぅ……!」
「あはーっ。みんなも早く早くっ。ダンをムニュムニュにしてあげてっ」
ティムルはまるで俺を逃がさないようにするみたいに、両手でがっしりとしがみ付いたうえで唇を塞いできた。
ドワーフの全力で拘束されているはずなのに、プリティリキッドのおかげで適度に滑ってぬるぬると気持ちいい。
「これは気持ち良いね。狭いプールのおかげでどれだけヌルヌルしても密着したままなのが気持ち良いよ」
「今日はこのあとお風呂にも入ってみなきゃいけないから、このまま延々とヌルヌルさせてあげられないの。だから限られた時間でダンは何がしたいかしらぁ?」
「な、なにってぇ……?」
「このままヌルヌルしながら1人1人を愛してくれてもいいんだけどぉ……。せっかくだからダン。女の体に溺れてみなぁい?」
「溺れてって……わぷっ!?」
ニコッと微笑んで見せたかと思ったら、俺を自分ごとプリティリキッドの中に沈めてくるティムル。
慌てて起き上がろうとする俺の体に覆い被さってくるみんなの体。
気持ちよすぎるけどいきなりすぎて、呼吸もままならないんだよっ!?
「っぷはぁ! むぐぅ!?」
息が苦しくなると、それを敏感に察したティムルの手によって顔を持ち上げられ、大きく息を吸った瞬間に誰かにキスで口を塞がれる。
そしてその誰かは俺に思い切り自分の吐息を流し込みながら、俺を弄ぶ。
キスをしてはヌルヌルに沈められ、息を吸うたびに誰かにキスをされて吐息を流し込まれる。
プリティリキッドのせいで目も開けず、ヌルヌルに満たされているせいで普段とはみんなの感触が違い、キスしている相手のおっぱいのサイズすら把握出来ない。
今までキスしていて唾液を流し込まれた事はあっても、熱い吐息を流し込まれることはなかったと思う。
けれどみんなの口から直接送り込まれる甘い吐息は、まるで直接興奮を送り込まれているかのようで癖になりそう……。
リキッドと女体に全身を包まれているせいで、最早全身が全員と愛し合っているような快感が全身を駆け巡る。
色に溺れるとは言うけど、文字通りみんなの体に溺れ続けた俺は、暫くの間みんなからの人工呼吸を楽しんだ。
「さぁダン。そろそろ体を洗って入浴しましょうねー」
誰かに口を塞がれたままで、頭からゆっくりとお湯がかけられる。
誰かの細い指で頭を洗われるのも気持ち良いなぁ……。
顔のプリティリキッドを洗い流され、ようやく開けるようになった瞼を開けると、俺にキスしていたのはターニアだった。
「お疲れ様。そのままキスをしたままお風呂に入りましょ。そしてお風呂で1人1人愛してくれたら嬉しいわ」
ティムルは力が入らなくてされるがままキスをされている俺を、ターニアごとひょいっと持ち上げ浴槽に入れてくれる。
さっきまである意味極限状態だった俺の体は、温かいお湯のおかげで一気に弛緩する。
「私達はプールの後始末をしておくから、そのままお風呂で1人ずつ愛してねっ」
ティムルたちが後始末をしている間、さっきまでとは打って変わって優しくターニアと肌を重ねる。
あやすように優しくキスしてくれたターニアは、ゆっくり口を離して微笑んでくれる。
「さっきまではちょっと大変な目に遭わせちゃったから、お風呂ではゆっくり甘えて欲しいの」
俺を優しく抱き締めくれるターニアは、頭を優しく撫で続けてくれたのだった。
「さっきまでキスはいっぱいしましたからね。お風呂ではゆっくりしてくださいねー……」
ターニアの次はラトリアが俺の頭を抱きしめてくれる。
母親2人の母性に溢れた抱擁に、俺は童心に戻って何も考えずに甘え続けた。
「ふふ。先ほどは侍女らしからぬ、はしたない真似をしてしまって済みません。だけど呼吸を求めて必死にキスしてくるダンさん、とっても可愛かったですよ?」
俺の頭に何度もキスをしてくれるエマ。
そんなエマに俺からも抱き付いて、優しいエマに縋りついた。
「あはーっ。お疲れ様ー。だけどちょっとだけ時間に余裕が無いから、私とリーチェは一緒に相手してちょうだいねー?」
「ほーら、エルフとドワーフを一緒に可愛がってくれるかなっ?」
ティムルとリーチェが微笑みながら、俺の頭をおっぱいでサンドしてくれる。
「今回用意されていたプールは面白かったわね。ウチにも用意しましょうか?」
「んー。でも家で同じものを使うとなると、少なくとも3倍くらいの大きさは必要かなぁ? 家では11人で一緒に入るわけだからねー」
俺と肌を重ねている回数が多い2人は、俺を抱きしめながらも普通に雑談している。
なんとなく悔しかったので、もっと俺に意識を向けてくれといつも以上に2人を愛する。
そんなムキになる俺のことも、ティムルとリーチェは優しく撫で続けながらも最後まで雑談し続けた。
こうして時間いっぱいまでティムルとリーチェを相手し続けていると、2人は肩で息をする俺に向かって、作戦成功と言いながら優しく微笑んでくれるのだった。