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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
6章 広がる世界と新たな疑問2 世界の果て
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421 エロに導かれし者たち

※R18シーンに該当する表現を大幅に(1000字程度)カットしております。

「大好きぃ。みんな大好きだよぉ……って、あら?」



 話し合いが終わったあと、陽が落ちるまでみんなの体を何度も楽しんだ。


 そうしてふと気付いたら、日没までに全員が失神してしまったようだ。



 うん。こんなことばっかりしてるから身が持たないとか言われちゃうんだよ?


 でも大好きなみんなのこと、少しでも沢山愛したいんだよなぁ。



「さて……。このまま永遠に続けたいところだけど、失神した皆をいつまでも外に寝かせておくわけにはいかないな」



 気を失ったみんなの体を綺麗に拭いて、別荘の中心の寝室に寝かせる。



 だけど料理はまだ充分な量が残っているし、別荘のお風呂は俺1人で準備するには大きすぎるしでやることが無いな? 


 やる事が無いのでまたみんなを貪ろうと思ってしまうけど、流石に自重しておきましょうね。



 寝室に料理の配膳を済ませ、全員分の水を用意した後は、寝ているみんなの頭をよしよしなでなでしながら過ごす。



「無理ばっかりさせてごめんね。みんな可愛すぎてどうしても我慢出来ないんだよー……」



 最近……具体的には披露宴を行なった辺りから、みんなの失神速度が上がった気がする。


 職業浸透数はあまり変わっていないはずなのに、みんなの感度が明らかに上がってる気がするんだよなぁ。



 この世界の魔力ってシステムに縛られているように見えて、結構制約が緩い印象だ。


 だから俺がやっているように、望めば望むほど職業補正の力をより引き出すことが出来るわけなんだよ。



 つまり何が言いたいかと言えば、みんなが俺を強く求めてくれるから、それに応じて五感上昇補正を引き出しまくっちゃってるってことなんだと思う。



 これって凄いことだと思わない?


 だってこの世界ってお互いを好きになればなるほど、気持ち以上に体が気持ちよくなっちゃうわけですよ? 最高すぎません?



 みんなと同じ時間を過ごすほど、みんなと肌を重ねるほどどんどんみんなを好きになる。


 だから毎日昨日より気持ちよくさせられちゃって、気持ちよくしてあげられるからまたみんなを好きになっちゃうのだ。永久機関過ぎますねぇっ。



「はぁ~……。全員が好色家を浸透出来て、本っ当に良かったぁ~……」



 愛とエロスの永久機関だけど、職業補正が無かったら冗談抜きでみんな死んでそうだよなぁ……。


 俺達の快適で円満な夫婦性活を支えてくれる好色家先生と艶福家大先生には、永遠に足を向けて寝れませんよっ。



「……うん。やっぱりエロが鍵だ。エロから考えるのが手っ取り早いと思う」



 世界呪を滅ぼした俺が次に求めるべき力は、エロの先にある気がする。



 この世界で魔力が作用する為には基本的にシステムの仲介が必要で、魔法やウェポンスキルのようにシステムを介する力は人の体を害することは出来ない。


 だけど治療魔法なんかは肉体の損傷に干渉できるし、五感上昇も身体操作性補正も、そして精力増進だって魔力が作用してる能力なのに肉体に干渉できている。


 つまりこれって、肉体に作用できる力と出来ない力を、この世界のシステムが明確に区別しているって事なんじゃないか?



 各種族の種族特性の能力がシステムの枠に囚われないように、魔力を対人戦に適用する方法自体は既に確認されている。


 だからヒトや野生動物と戦う場合に魔力を用いる方法を考えるなら、常人なら間違いなく死んでいるであろう愛の営みを支えてくれている、寝室方面で活きる職業補正からスタートするのが正解だと思うのだ。



「俺が強くなったきっかけだって、エロ集中だった気がするもんなぁ……」



 我が家はエロに導かれし家族だ。


 エロ司令官のニーナを筆頭に、エロ参謀ティムル、好色家妹の敏感フラッタ、存在自体がエロス大明神のリーチェ、体は大人心は乙女のヴァルゴ、唯一の属性持ちのラトリア、エロ司令官殿のおっぱいを膨らませたターニア、大体なんでも受け入れてくれるエマ、そして満を持しての獣化で頭角を現した金髪エロシスターメスブタムーリと、エロに対して一部の隙も無いメンバーが揃っている。



 ラインナップが凄すぎて飽きる気配が全然無いし、職業補正のおかげで皆の性欲を持て余すことも無い。


 今後もこの世界に来れた奇跡に感謝しつつ、職業補正を起点に魔力の運用方法を考えていこうと思う。



 ……もしもアウラと敵対する事になった場合、俺達の相手は人で間違いないのだから。



 少し気分が落ち込みそうだったので、むにゃむにゃすぅすぅと寝息を立てているみんなの顔を見る。



「はぁ~可愛いなぁ……。永遠に見てられるよぉ……」



 幸せそうなみんなの寝顔を見ていると、ここにいるみんなが1度は絶望に未来を閉ざされた事があるなんて信じられない気持ちになる。


 みんなが今みたいに安心しきって眠れるようになってくれただけでも、俺がこの世界に来た価値はあったというものだろう。



「みんな、いつもありがとうね……」



 思わず零れたお礼の言葉に、眠ったままのニーナとリーチェが俺の手を握り締めてくれるのだった。



 皆が目を覚ました後、食事をしながらムーリの状態を確認する。



「本当に1日中甘やかしちゃったけど、ムーリはまだ満足してないかな? 明日も甘えん坊ムーリのままだったりする?」


「えへへー。このままずーっと甘えていたいですけど、充分満足させてもらいましたよっ。だから明日からは寝室だけで甘えさせてくださいねっ」


「大歓迎だけど、明日になるまでいっぱい甘えてくれたら嬉しいな。このままひと晩中愛してあげるからね。大好きだよムーリ」



 ムーリとぎゅーっと抱き合って、ゆっくり唇を重ねていく。



 獣化によって暴走気味だったムーリだけど、流石に満足してくれたようだ。


 少し残念ではあるけど、これで明日からはまた別行動かな?



 ……せっかく家族総出で外出したのに、クラクラットはあまり楽しめる感じじゃなかったよなぁ。


 もう少し家族みんなで旅行とか、この世界の各地を観光とかもしてみたいもんだ。



「流石にムーリも落ち着いてくれたみたいなの。でも周りから見たらダンのほうが暴走してたように見えるんじゃないかなっ?」


「あはーっ。確かにねー? 私達が意識を飛ばした後も何度も何度も可愛がってくれちゃってー」



 からかうようなニーナとティムルに反論をしたいけど、ムーリがにっこり笑ったまま唇を離してくれないっ。


 見て見て2人とも! 絶対ムーリの方が暴走してるってばっ!



「1度体を綺麗に拭いた後に、また我慢出来なくて再開しおったからのう。ダンにも困ったものじゃ」


「それにしたって好色家って凄いよね。意識は失ってるのに快感だけは絶えず送られてくるんだもん」


「それでいて目が覚めた後は疲労も残っていませんからね。気持ちよさだけが延々と送られてきて、毎回死を覚悟するほど気持ちよくなってしまいますよ」



 呆れるフラッタ。感心した様子のリーチェ。少しビビっているヴァルゴ。


 みんなに返事をしてあげたいけど、俺の口は未だムーリに囚われたままなんだ。済まない……!



「暴王のゆりかごに入れない以上、私とエマは明日から別行動になりますかね? アウラさんの件にもあまり力になれないと思いますし」


「対人戦でラトリア様が力になれないって、本当に凄まじいことなんですけどねぇ。私達はまず職業浸透数を増やさないとです」


「私とムーリちゃんもスポットで職業浸透を進める感じかな。魔導師まで浸透すれば奈落に潜ることも出来るかもしれないけど……今の私達じゃ力不足だよねぇ」



 ターニアの言葉に、俺とキスしながら頷いて見せるムーリ。



 双竜の顎と傾国の姫君は別行動が確定かぁ。


 あんまりお出かけを楽しませてあげられなくて残念だったなぁ。



 結局俺がみんなの体を楽しんだだけだった気がするよ。いつも通りかな?



 1度睡眠を取ってしまったおかげでまったく眠気が無かったので、ひと晩中ムーリと愛し合った。


 そして朝になって、まずは別行動する4人を見送った。



 4人を見送った後、直ぐにニーナが今日の予定を確認してくる。



「今日はどうするダン? 1日中クラクラットでアウラを探してもいいけど、出会えるかどうかは微妙だと思うの」


「そうだねぇ。アウター管理局に伝言が無いか確認して、その後はクラクラットを1度歩いて回るくらいにしておこうか。毎日アウラが外出するとも限らないしさ」


「暴王のゆりかごに入れない以上、クラクラットで出来る事は他にありませんよね。それだと時間を持て余しそうですが……」



 ヴァルゴが腕を組みながら、むむむ……っと考え込んでいる。


 ヴァルゴは聖域の樹海の調査をしたい気持ちもあるんだろうな。でもごめんね?



「ヴァルゴには申し訳ないけど、聖域の樹海の調査は少し見送ろうと思うんだ。調査を始めたら手が離せなくなる可能性もあるし、今のところペネトレイターたちが困っている様子もないからさ」


「ん~、確かに緊急性は感じられませんよねぇ。守人としては早く異変の調査をしたいところではありますが、どちらかというと好奇心のほうが強い気がしてしまいますし……」


「聖域の樹海にも行かないなら、結局どうするのじゃ? 妾たちにはもう職業浸透を進める必要も無いし、空いた時間はひたすら可愛がってもらえるのかのう?」



 本当にフラッタって、真面目な話をしてる時に限ってエロに振り切ってくれるんだよなぁ。


 おいでおいでして近寄ってきたフラッタの頭をよしよしなでなでしてあげる。



「凄く魅力的な提案だけど、俺から提案したいことは2つだね。1つは終焉の箱庭の攻略。これは単純に、王国内のアウター全てを回ってみたいって理由だよ」


「スポットに竜王のカタコンベ、侵食の森に奈落まで踏破しちゃって、始まりの黒にまで入らせてもらったわけだから、暴王のゆりかごと終焉の箱庭でコンプリートってわけなのね。我ながら信じられないわぁ……」



 ティムルが遠い目をしながら感慨深げに呟いている。



 1年前まではスポットの最深部にすら行けてなくて、ティムルと出会った頃なんて職業浸透の存在すら知らなかったんだもんなぁ。


 それがいつの間にかスペルド王国内の全てのアウターを網羅する事になってしまうとはねぇ。



 厳密に言えばガレルさんの発見したアウターみたいに、一般公開されていないアウターもあるんだけど。



「もう1つは、フォアーク神殿の近くにあったらしいトライラム教会の旧本部。ここを調査してみたいと思ってるんだ」


「旧教会本部を? なんで?」


「チャールとシーズに加えて、歴史学者のキュールさんとも知り合えたしね。古い資料とかがあればなにか分かるかもしれないと思ってさ」


「ダン。それなら1度ライオネルさんに話を聞いたほうが良くないかな? いくつか彼に確認したい事があったはずでしょ?」


「あーそっか。それもあったなぁ。以前も忘れてたってのに、今回も忘れてたよ」



 リーチェの言葉にハッとさせられる。


 獣人族の人口とか神器の扱いとか、当時のことをライオネルさんに確認したいって言ったのは俺だったのになぁ。



「そうだね。それじゃリーチェの提案通り、今日はライオネルさんに話を聞きに行こうか」



 終焉の箱庭の攻略もトライラム教会の旧本部の調査も、1日で終わる保証はどこにもない。けれどライオネルさんに話を聞くだけなら間違いなく1日で済むはずだ。


 なら今日の予定はこれで決まりだろう。



「次に終焉の箱庭の調査、そして旧本部の調査って順番でどうかな? その間にアウラのほうに進展があればそっちを優先って感じで」


「終焉の箱庭の攻略とは、具体的には何を目指すのじゃ? 最深部にてエンシェントヒュドラの召喚を確認するのかの?」


「いや、最深部への到達と、アウターの反対側の確認をしたいと思ってるんだ。聖域の樹海も踏破されたわけだし、スペルド王国の外側がどうなってるのか見ておきたいなって」



 職業浸透がほぼ終わっている俺達が、今更イントルーダーと戦うメリットは殆どない。


 強いてあげれば造魔召喚が可能になること、アウターレア装備のドロップが狙えることくらいか。



 だけど造魔スキルはあまり多用したくないし、装備品も今のところ全く不足は感じない。世界呪を滅ぼした現在の装備水準なら、古の邪神とだって戦えるはずだ。



「あははっ。去年までは家の周りしか知らなかった私が、とうとうスペルド王国の外側まで行っちゃうんだねっ。すっごく楽しみなのーっ」


「俺もニーナと世界中を回れるのが楽しみで仕方ないよ。さぁみんな。出かける前にいっぱい可愛がってあげちゃうよーっ」



 みんなと出会ってどんどん世界が広がって、とうとうみんなとスペルド王国の外まで飛び出す事になりそうだ。



 だけど王国の外側にはなにが待ち受けているか分からないから……。


 なにがあっても大丈夫なように、出かける前にしっかりとみんなを可愛がっておかなきゃいけないなっ。

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