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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
6章 広がる世界と新たな疑問2 世界の果て
415/637

415 特異

※R18シーンに該当する表現を大幅(2000字程度)にカットしております。

「まったく、失神した女をひと晩中抱き続けるなどやりすぎじゃぞ? 妾たちには好色家が浸透しておるから良いものの……」



 ひと晩中ムーリを愛し続けた俺に、フラッタが呆れたように苦言を呈する。


 しかしブタ化ムーリの興奮冷めやらぬ俺は、そんなフラッタとの延長戦を楽しむ事にした。



 ……のだけど。


 フラッタとのひと時は、申し訳無さそうなティムルの声で中断する事になった。



「お楽しみのところごめんなさいね~。ダン、貴方にお客さんよー」


「へ? お客さんがうちに直接来るなんて珍しくない? 誰が来てるの?」


「ディローム族のカランさんよ。なんでもダンの耳に入れておきたい話があるんだってさ」


「カランさんがうちに? ますます珍しいな」



 俺の訪問を待たずに話をしに来るなんて、ひょっとしたら緊急性の高い話なのかもしれない。


 ……これは会わないわけにはいかないかぁ。



「ごめんねフラッタ。聞いた通りだから続きはあとでしようね」



 素早く身支度を整えてから、寝室の入り口で待っていてくれたティムルお姉さんと軽くキスを交えて、2人寄り添って寝室を出た。



「おはようカランさん。お待たせして申し訳無いね」


「おおダン殿。こちらこそ夫婦水入らずのところに朝からお邪魔して済まんな。応対感謝する」



 食堂ではカランさんとヴァルゴが向かい合って談笑していた。


 どうやら俺がフラッタとイチャイチャしている間に、チャールとシーズはもう家を出てしまったようだ。



 お楽しみが過ぎましたかねぇ? 最高に楽しかったから仕方ないけど。



 カランさんに挨拶してからヴァルゴの隣りに腰を下ろし、後ろから手を回してヴァルゴとティムルを抱き寄せる。



「それで、話ってなにかな? 俺が集落に行くのを待たず、しかもカランさんが直接来るなんて何事なの? 緊急事態なのかな?」


「いや、これも緊急性はあまり無い話なのだ。だがかなり奇妙な事になっていてな、ダン殿の耳に入れておかねばならんと思ったのよ」


「奇妙なこと?」



 緊急性は無いけど、異常性の高い案件ってことかな?


 聞くのがちょっと怖いけど、カランさんに頷きを返して続きを催促する。



「ダン殿も知っての通り、我等はずっと聖域の樹海の調査をしていてな。守人の中に探索者や支援魔法士も増えたことで調査範囲も急速に広がっていったのだが……。どうしても聖域の最深部を見つけることができぬのだ」


「探索者と支援魔法士が参加していて、守人が総出で調査してるのにまだ見つからないの? どんだけ広いんだよ、聖域の樹海って……」



 支援魔法士と探索者が居るなら、最深部に気付かず通り過ぎるという事はまずないだろう。


 ってことはつまり、アウターが大きすぎて未だに最深部に到達できてないってことだろうな。



 ……でもこの程度の話なら、わざわざウチに来なくても良くない?



「そうではないのだダン殿。実は聖域の樹海の踏破は既に達成済みなのだよ」


「……へ?」


「聖域の樹海は既に通り抜けた、なのに最深部が未だ見つからない。だからダン殿に報告しに来たのだ。奇妙であるとな」



 既に聖域の樹海を突破済み? なにそれ、聞いてないんだけど?


 まぁそれは今は置いておくとして、探索者と支援魔法使いが居て最深部を見逃してしまうようなこと、ありえるのか?



探索魔法(サーチ)が使える人たちが単純な見逃しをするとは思ってないけど、あえて確認するよ。見逃した可能性は?」


「無かろう。サーチによる調査も勿論だが、スポットや竜王のカタコンベの最深部のようなあの魔力の壁が見つからんからな」


「……そっかぁ」



 態々長ったらしく前置きしたおかげで、俺の問いかけに無いと断言するカランさん。



 もう普通に各地のアウターに出入りして、何箇所か最深部を囲う魔力壁も確認済みなのね。


 他の場所で最深部を見たことがあるかこそ、余計奇妙に感じているのかもしれない。



「それにどれ程魔物を狩っても、ダン殿が見せてくれたデーモン種やロード種との遭遇報告も一切無いのだ」


「……ペネトレイターの戦闘能力に職業浸透が加算されて、攻撃魔法まで使えるようになったのに、未だアウターエフェクトとの遭遇が確認されていないのか」



 魔物察知が無ければ1パーティでアウターエフェクトに遭遇するのは難しいだろうけれど、守人たちは常時500人近く魔物を狩り続けているからな。


 多少他のアウターに分散したとは言え、全体の殲滅力は仕合わせの暴君よりも遥かに上のはず……。



「聖域の樹海の正確な広さは分からんが、体感ではスポットの10倍以上の広さはありそうだった。ちなみに聖域の樹海を抜けた南側には広大な草原が広がっておったぞ。あれは1度見ておくことをお勧めしよう」


「へぇ~、それは普通に興味あるなぁ」



 雄大な景色ってのは見ただけで感動したりするものだからね。


 森の中で暮らしていたカランさんが鑑賞を勧めてくる景色なんて、興味が沸かないはずがないわ。



「スポットの10倍以上の広さって凄まじいわねぇ。奈落や終焉の箱庭だってそこまでじゃなかったと思うわよ?」


「聖域の全容が明らかになってくると、守人の集落があった場所も聖域の入り口付近に過ぎなかったということが分かりますねぇ」



 ティムルとヴァルゴが、聖域の樹海の広さをそれぞれ評した。


 ティムルって、まだ行ったことがない終焉の箱庭の広さも把握してるんだなぁ。



「なんにしても、聖域の樹海を抜けたことは間違いないわけだ」


「ああ。移動魔法による検証も行なったからな。少なくともアウター外に出たのは間違いないぞ」


「そっか。まさかサーチを使えるのに最深部が見つからないとはねぇ。数年前から起こっている異変といい、本当に異質なアウターみたいだよね、聖域の樹海ってさ」


「本当にな。そのあまりの特異性が少々気味が悪かったのでな、早めにダン殿の耳に入れておくべきだと判断したのだ。緊急性を感じられない自分の感覚ですら、どこまで信用できるか分からんからな」



 カランさんの言葉に嫌な予感が広がってしまう。


 目に見える脅威は見当たらないけど、深刻な問題が人知れず進行しているかもしれないって? まるで王国を蝕んでいたどっかの犯罪組織みたいじゃないかぁ。



「俺には小難しいことは分からん。だから報告をしたのだ。後はダン殿に判断に任せたいと思う」


「……あんまり俺に期待されても困るんだけどねぇ~」


「ははっ。済まんな! 文字通り我ら守人に祝福と加護を齎してくれたダン殿に期待しないなんてもう無理なのだっ!」



 報告を終えたカランさんは、もう用は無いとばかりに勢い良く立ち上がった。


 その動きに合わせて俺達3人も互いの股間から手を離す。



「報告も終わったしお暇させてもらうが……。ダン殿、ヴァルゴ。帰る前に一手手合わせ願えるかな?」


「あー……ごめんカランさん。俺とヴァルゴは今からちょっとだけ忙しいかも」


「ええ。済みません師匠。こちらの用事はどうしても外せないものでして」



 カランさんからの手合わせの願いを普通に断る俺とヴァルゴ。



 今はカランさんと手合わせしてる場合じゃないんだ。


 今の俺達は、ベッドの上で全力の手合わせをしたくて堪らない状態なんだよ。



「ラトリア、ターニア。悪いけどカランさんの相手をしてくれる?」



 俺もヴァルゴもフラッタも動けないので、剣の達人であるラトリアと、槍の使い手であるターニアに代役をお願いしてみる。


 ただでさえフラッタと愛し合っているところを中断されて消化不良気味だったし、これ以上我慢するのは無理なんすよぉ……。



「カランさんの技術は俺やヴァルゴとも違うから、2人にとっても刺激になると思うんだ」


「喜んでお引き受けしましょうっ。ヴァルゴさんのお師匠様と手合わせが出来るなど、私の方からお願いしたいくらいですよっ」


「カランさんとラトリア様と比べると、私だけ数段落ちちゃう感じになりそうだねぇ。でも同じ槍使いとして、胸を貸してもらおうかなっ」



 俺のお願いに、インベントリから得物を取り出し笑う2人。


 この3人は職業浸透数もそれほど差が無いし、お互いの技術を吸収し合って有意義な手合わせが出来るような気がするんだよね。



 ターニアだって、言うほど2人と差があるわけじゃない。


 呪われたままで長く旅をした経験のせいか、カランさんとラトリアには無い、逆境での諦めの悪さのような強さが彼女の槍には宿っているのだ。



「くははっ! 相手にとって不足は無さそうですなっ! お手柔らかに頼みますぞぉっ!」



 2人の実力を感じ取ったカランさんは、獰猛な笑みを浮かべて2人との手合わせを承知してくれた。


 ギラつく3人を玄関先まで送って、玄関の扉が締まった瞬間ティムルとヴァルゴをすぐ横の壁に押し付ける。



「2人とも、カランさんの前だっていうのに少しやりすぎだよ? おかげで我慢出来なくなっちゃったじゃないかぁ」


「あ~ら、いったいどの口が言ってるのかしらぁ?」


「私たちこそもう我慢できませんよ。さぁ早く……」



 どうやら昂っているのは俺だけではなく、2人の身も心もとっくに準備万端のようだ。


 もうとっくに我慢の限界を超えていた俺は、火照った2人と玄関口で肌を重ねあった。



 その後しばらく可愛がって、すっかりぐったりしてしまったティムルとヴァルゴをその場に寝かせ、生体察知で追跡したエマとニーナを捕獲。


 直ぐにその場に押し倒して、2人に続きをお願いする。



「ああもう、せっかく掃除したのにぃ……。私の旦那様は本当に仕方の無い人ですねぇ?」



 可愛く抗議しながらも、よしよしと俺を甘やかしてくれるエマに全力で甘え倒す。


 ヴァルゴとティムルのことは激しく可愛がっちゃったからな。エマとニーナには思いっきり甘えちゃえっ。



「色々と動き出したから、ダンの気持ちが昂ぶっちゃてるみたいなの」



 む? 気持ちが昂ぶってたのか俺って。ニーナが言うからにはそうなんだろうけど。



 確かにヴェルモート帝国の動き、クラメトーラの魔力異常、そして聖域の樹海の特異性と立て続けに起こって、先行き不透明感は拭えない。


 心のどこかで不安を感じていたらしいのをニーナに見透かされてしまったようだ。



 ニーナとエマによる甘やかしを存分に浴びながら、失神するまで2人の体を貪った。



「あ~……。流石にやりすぎたかぁ……。2人ともありがとう。ゆっくり休んでね」



 失神した後もひたすら甘え倒したので、流石にもうエマもニーナも限界のようだ。


 名残惜しいけど2人を解放して、次の相手を探すことにしよう。



 カランさん達の手合わせは白熱しているらしく、どうやらまだ庭でドンパチしているらしい。


 つまりターニアとラトリアに相手してもらうのはまだ無理だ。



 察知スキルを発動すると、どうやらリーチェが食堂にいる事が分かった。



「あ、ダン。みんなは……ってぇ!?」



 ということで、1人残ったリーチェを食堂のテーブルの上に押し倒すことにする。



「リュート。この家で2人っきりになるのは初めてだね。リュートをこの家で愛することが出来て本当に嬉しいよ」


「だめぇ……。今リュートって呼んじゃだめだってぇ……」



 う~ん。食堂のテーブルの上に女性を押し倒すっていうのも悪くないもんだなぁ。



 食堂はなんとかく日常生活の象徴ってイメージが強いし、ましてやテーブルの上なんて料理が並んでるイメージしかない。


 そこにリュートを押し倒して全身隈なく堪能していると、なんだかリュートを召し上がっているような気分になるじゃないかっ。



「あはぁ。ダンさんだぁ……! ダンさぁん、大好きですぅ……」



 ひたすらリュートと愛し合っていると、目を覚ましたらしいムーリがフワフワした足取りで俺の背中に抱きついてきて、俺のうなじに顔を埋めてクンカクンカと俺の匂いを嗅いでいる。


 なんだかいつもより反応が緩いな? もしかしてまだ少し寝惚けてるのか?



「はぁぁ……。ダンさんの匂い、とぉっても安心しますよぉ……。大好き、大好きですよー……」


「俺の匂いなんかで良ければ好きなだけ嗅いでくれていいよ。大好きなムーリに匂いを嗅がれると、なんか俺も変に興奮しちゃうからさ」


「えへへ、本当ですかぁ……? 本当に私で興奮してくれてるんですかぁ……? ふふ、嬉しいなぁ……」



 う~ん。昨夜は初めての獣化えっちから無理させすぎちゃったのかな?


 やってることは変態チックでフェチズムに溢れているくせに、小さな子供のような素直な好意をぶつけてくるんだけど?



 いつもと違うムーリの反応にいたく興奮した俺は、我が家のおっぱい戦艦2人に挟まれながら、心行くまでリュートを愛し続ける。



 うん、やっぱりニーナって凄いな。みんなと肌を重ねるほど周囲の事とかどうでも良くなってくるよ。


 体はこれ以上無いほど昂ぶっているっていうのに、先行きへの不安も悪意への不快感もどうでも良くなっちゃったぞ?



「好き好きぃ……。ダンさん大好きぃ……。えっちなダンさんのえっちな匂い、だぁい好きぃ……」



 俺の背中に抱き付いて、決して離れようとしないムーリ。


 ラトリアとターニアが手合わせを終えて戻ってくるまで、ムーリに背中から抱きつかれたままひたすらリュートと肌を重ねてしまったのだった。

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