414 専用
※R18シーンメイン回です。
R18シーンに該当する表現を大幅に(3000字程度)カットしております。
副題の『専用』はR18シーンに関係しています。
「はぁ~……。せっかくレガリアを滅ぼしたっていうのに、なかなか不幸は無くなってくれないの~……」
ぎゅっと俺にしがみ付きながら、ウンザリしたように息を吐くニーナ。
俺が碌でもないことを言ってしまったから、寝室の空気がどんよりとしてしまったぞぉ? これは俺が責任を持ってみんなを励ましてあげないといけないなっ。
だけど話はまだ終わっていないので、今は抱きしめているニーナ、フラッタ、ラトリアの3人をよしよしなでなでするに留めておく。
「というわけでさ。クラメトーラで何が起こっているのか調べる為にも、明日から俺達仕合わせの暴君は、クラメトーラの中心にあるというクラクラットってところに足を運んでみようと思うんだ」
「う~ん、行くのは構いませんけど、果たして受け入れてもらえるでしょうか?」
「多分大丈夫だよ。勿論行ってみないと分からないんだけどさ」
竜人族優遇のヴァルハール、他種族が足を踏み入れることが難しいエルフェリア精霊国を見てきたヴァルゴが、ドワーフたちに受け入れられるか不安そうにしている。
ヴァルゴ自身が問答無用で俺を殺しに来たもんな。他種族に友好的な種族ってイメージ出来ないのかも。
「まだヴァルゴは居なかった時の話だけど、以前冒険者ギルドのお姉さんが、ドワーフ族は排他的な種族意識を持っているわけじゃないと言っていたんだ。暴王のゆりかごも恐らく探索できるとも言ってし、多分平気なんじゃないかな?」
……あれ? 冒険者ギルドのお姉さんは、暴王のゆりかごには入ったことがないって言ってたんだっけ?
クラマイルにも割と厳しめの入場制限がかかってるし、暴王のゆりかごに入るのも許可制なんだっけ? 情報に齟齬が見られるな?
……なんか不安になってきたぞぉ? 言わないけど。
「んー。最悪の場合はレインメイカーをチラつかせてごり押し、かしらねぇ……? クラメトーラの住人はあれをチラつかせたら逆らえないでしょ」
「あははっ。実に暴君らしいですねっ。クラメトーラの人達も手加減なしに幸せにされちゃいそうですっ」
ティムルのゴリ押し案に、ムーリが楽しげな笑い声を聞かせてくれた。
そのおかげでちょうど良く話が中断し、そして寝室の雰囲気が軽くなった。
このチャンスを逃す手は無い! 手始めに家族みんなを手加減なしに幸せにしちゃうぞぉっ!
「それじゃみんな、まずは俺達が誰よりも幸せな時間を過ごそうか。溢れるくらいに幸せになって、溢れた分で他の人を幸せにしようね」
「なんだかその言い方だと、お嫁さんが増えちゃいそうに聞こえるかなっ?」
「ニ~ナ~? 悪いことを言う口はこれかなー? ちゅーっ」
ニーナとのキスを皮切りに、夜の大運動会が始まった。
始めはフラッタとラトリアを、次はニーナとターニア、その次はヴァルゴとエマを愛し、ティムルとリーチェのコンビに辿り着く。
親友同士の2人を同時に可愛がっていると、まだ相手していないムーリに、とんとんと肩を叩かれた。
「ダンさん。実は1つご報告がありましてですねー……」
「へ?」
ムーリが少しモジモジしながら顔を赤らめている。エロいなこのシスター?
恥らうムーリの姿に興奮を覚えながら、ムーリの言葉の続きを待つ。
「口で説明するよりお見せした方が早いですよね。えいっ」
「見せるって何を……って、こ、これはぁ……!!」
可愛い掛け声と共に、ムーリの金髪がピンク色に変わっていき、その頭上に大きな三角形の垂れ耳が生えてくる。
これって獣化か!? とうとう獣化したのかムーリ!
「おめでとうムーリ! とうとう獣化に成功したんだねっ!」
獣化すると髪がピンクになるとか、お前はいったい何処までエロスに特化した存在なんだよっ!
「それでムーリはなんの獣人だったの? 垂れ耳がすっごく可愛いけど、何の獣人かは分からないから教えてくれる?」
俺の問いには答えずに背を向けたムーリは、獣化によって生えてきた尻尾をふりふりと見せ付けてくる。
細くて、まるでネジのように巻き上がっているこの尻尾……。見覚えがあるけどなんだったっけ?
「ふっふーんっ。どうやら私は豚の獣人だったみたいですねーっ」
「ぶ、豚……? よりにもよってムーリが、豚の獣人だと……!?」
「獣化によって特に鼻が良くなって、直線的な移動が少ししやすくなる感じです。あと衝撃にも少し強くなったのかなぁ?」
……ごめんムーリ。せっかく説明してくれてるとこ悪いけど、情報が全然頭に入ってこないよ。
豚の……、豚の獣人ですとぉ!? しかもピンク髪、淫乱の象徴であるピンク髪ではありませんかぁぁぁ!
豚の獣人の敬虔な修道女って、お前どこまでエロくなれば気が済むんだよおおお!
元々最高にエロかった金髪シスタームーリが、ピンク髪のメスブ……、うおおおおおっ!
「きゃっ。ダンさんったら興奮しすぎですよーっ? ふふっ」
魂から沸き立つ興奮に逆らわず、ピンクの髪をしたムーリを正面から押し倒す。
獣化で感覚が研ぎ澄まされたムーリは、今まで以上の頑張りを発揮してくれた。
そう言えばニーナも、初めて獣化したときは微妙に暴走気味だったっけな?
あの時と同じように、獣化したからエロい気持ちが抑えられなくなってるのか? このエロムーリめっ。
仕合わせの暴君ではないムーリには俺とティムルの職業スキルが適用されない為、ムーリの獣化はあまり長い間維持できなかったけれど、ブタ化したムーリに魂から興奮してしまった俺は、失神して意識の無くなったムーリの体を貪るように愛し続けた。
朝になって目を覚ましたフラッタに止められるまで、俺はひと晩中ムーリのことを愛し続けたのだった。
※こっそり設定公開。
始めはヒロイン化する予定の無かったムーリ。彼女を何の獣人にするかはかなり悩みました。
エロシスターとしてリーチェと共にエロの2大巨頭として君臨しているムーリですので、やはり彼女の獣化はエロスに特化したものであると考え、おっぱい的な理由から牛、寂しがりやな理由から兎など、候補はいくつかありました。
そんな中豚の獣人になったのは、なんとなく牛や兎と比べて、豚に受け身な印象を受けたからです。
エロス的なイメージで受け身な印象がある豚のイメージとムーリのイメージが重なって、ムーリはめでたく淫乱豚獣人に決定いたしました。髪がピンクになるのも淫乱なイメージと豚のイメージカラーが重なってくれたおかげで、地味に満足しています。