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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
6章 広がる世界と新たな疑問1 蜜月の日々
393/637

393 犯罪職

※R18シーンに該当する表現をカットしております。

「はぁ~……。今日のダン、優しくて好きなのじゃぁ……」



 ニーナたちが寝ているベッドの脇で、ムーリとフラッタと愛し合う。



 エロいことが大好きで激しい動きを好むムーリと、敏感すぎて優しく愛されると喜ぶフラッタを同時に抱くというのは、甘いものとしょっぱいものを交互にいただいているみたいで興奮するね。


 実際には甘々の2人しかいただいてないわけですけども?



 エロシスタームーリの体は全力で貪ってエロエロな時間を過ごし、フラッタとはイチャイチャラブラブの甘い時間を過ごす。


 この愛のローテーション凄すぎるぅ!



「ははうえ~……。えま~……。おかえりなのじゃあ~……」



 やがてラトリアとエマが帰ってきたので、意識のあるフラッタを抱っこして2人を迎える。


 2人の報告は全員が起きてきてからということにして、3人にキスしたりしながら夕飯の準備を済ませた。



「ただいま帰ったわよーっ」



 夕食の準備が整ったタイミングで、ようやくティムルが帰宅してくる。


 今日はあまり相手をしてあげられなかったティムルお姉さんを膝の上に抱っこして、まずはエマからヴァルハールについて報告してもらう。



「ヴァルハールでは、もしアウターエフェクトが出たら丸1日最深部での探索を禁止することを検討しています。間違ってもイントルーダーを出現させない為には、魔物を狩り過ぎないことが肝心でしょうから」

 

「なるほど。最も魔物の襲撃が激しい最深部での活動を制限するのね」



 俺達が竜王と遭遇した時は、毎日アウターエフェクトを撃破してたからなぁ。


 アウターエフェクトとの遭遇頻度を下げれば、それが同時にイントルーダーとの遭遇を回避する事になるはずだ。



 ただ、24時間空ければ大丈夫という確証は無い。


 だからアウターエフェクトが何度も出現する様になったら、イントルーダーが出現しても逃げられる様に、パーティメンバーに1人は探索者を参加させるよう義務付けるのもありかもしれない。



 もしイントルーダーが出現しても、報告さえもらえれば俺達で対応できるだろ。



 うん。ヴァルハールの方は問題ないかな?


 俺に見落としがあっても、シルヴァならきっと上手く対応してくれるだろう。丸投げ乙。



「報告ありがとうエマ。じゃあ次はラトリアー」


「はい。2度目の訪問にも、ゴブトゴ様自らが快く応対してくださいました」



 抱っこしたティムルお姉さんと頬ずりし合いながら、ラトリアからゴブトゴさんの反応を聞く。



 同日に2回も登城させてしまって申し訳なかったなぁ。


 でもゴブトゴさんだって俺なんかと話をするより、超がつくほど美人のラトリアと話した方が楽しいだろうきっと。元々知り合い同士だろうしね。



「ゴブトゴ様に聞いたところ、現時点では最深部まで入れる犯罪奴隷は居ないので、当面は心配ないそうです」


「……あ、そっかぁ」



 ゴブトゴさんの反応に、今回の報告が勇み足だったかもしれないと反省する。



 大量の犯罪奴隷を使って、物量で魔物を殲滅したら危険じゃないかなって思ってたけど……。


 犯罪奴隷はみんな今まで盗賊か殺人者しか浸透していなかったんだから、あまり深い場所まで到達できてなかったんだねぇ。



「ですが、将来的には転職によって大量の犯罪奴隷が最深部で活動することになりそうですから、情報提供には感謝すると仰ってました」


「ん。ありがとラトリア。報告が無駄になったわけじゃないなら良かったよ」



 犯罪奴隷の転職かー。早く許可下りないかな~。


 うちのクリミナルワークスも職業浸透の進み方が悪い……というか、犯罪職なんか浸透させても仕方ないからねぇ。早いとこ転職させて欲しいよ。



「あっ、そうでしたっ」



 なんてことを思っていると、ラトリアが何かを思い出したように顔の前で軽く両手を合わせる。



「先ほど訪問した際にゴブトゴ様から、ダンさん所有の犯罪奴隷の転職許可をいただいてきましたよー」


「おっマジで!? サンキューラトリアっ!」



 ジャストタイミング! 今まさに転職させたいって思ってたんだよっ!


 痒いところに手が届く仕事っぷり、さっすがゴブトゴさんやでぇっ!



「ですが、犯罪奴隷の転職にあたっては幾つか条件を提示されました。基本的に厳守して欲しいとのことです」


「……条件付きの転職許可かぁ。流石に犯罪者を無制限に転職させたりはしないか。仕方ないね」


「それではご説明させていただきますね。えっと……」



 ラトリアがゴブトゴさんから聞いた話を説明してくれる。



 今回提示された条件は、移動魔法が使用可能な職業への転職禁止。


 職人以降の、生産スキル持ちの職業への転職禁止。


 ステータスプレートに、生涯犯罪奴隷として扱われることを宣誓すること。


 そして毎月1度、自分の所在を必ず所有者と国に報告することだ。



 今後の犯罪奴隷の転職については、うちのクリミナルワークスと王家所有の犯罪奴隷に試験的に実践してみて、そこから問題点などを検証してから正式に法整備する考えのようだ。


 まさに試験運用って奴だね。ちゃんと協力しないとな。



「それと、犯罪奴隷が転職した場合、ギルドを通してでいいので国へ報告して欲しいとのことです。この報告も将来的には撤廃するかもしれませんが、始めということなので協力して欲しいそうですよ」


「了解。無茶言ったのはこっちだし、なるべく協力していこう。2人ともお疲れ様。ご褒美にあとでいっぱい可愛がってあげるからね」



 おつかいのお礼に2人にキスをして、ティムルを抱っこしたままみんなと一緒にお風呂に向かう。


 浴槽の中でティムルと抱き合いながら、犯罪奴隷への措置を話し合う。



「ステータスプレートへの宣誓は分かるんだけど、移動魔法や生産スキルの習得を禁止したのはどうしてかな?」


「済みません、理由までは伺って来ませんでしたね……。王家の奴隷でも同じ措置を取って、既に転職を済ませたという話は聞いたんですが……」



 申し訳無さそうに頭を下げるラトリアに、気にしないでとちゅっとキスをする。


 伺ったのが夜だし、最近は色々とあってゴブトゴさんも大忙しだろうからな。最低限の情報伝達だけで済ませちゃったのかもね。



 ……決して、ラトリアが脳筋だと思われたわけじゃないはずだ。多分。



「移動魔法と生産スキルの習得を禁止したのは、犯罪奴隷たちの活動を管理しやすくする為だと思うわぁ」



 ラトリアの扱いに若干不安の覚えていると、ティムルが俺の頭を撫でながらゆっくりと解説してくれる。



「この2つを習得されてしまうと、人目を避けて色んなことが出来るようになっちゃうでしょ? そういう意味でリスクを避けたかったんじゃないかしらぁ?」


「……なるほどね」



 移動魔法が自力で使えなければ他者に頼まないといけなくて、誰かに関わるということは管理しやすくなるということなのか。


 生産スキルも同じで、自力でマジックアイテムや装備品を生み出せるようになると裏で何されるか分かったものじゃないってか?



「んー、でもそれこそステータスプレートへの宣誓で良くないかな?」


「リーチェみたいに真面目な娘ならそれでもいいんだけど、犯罪奴隷ってみんな犯罪者なわけじゃない? だから宣誓だけじゃ安心できないんじゃないかしらぁ?」


「安心できない? 宣誓してるのに?」


「えっと、なんて言ったら言いかしらぁ……」



 俺の後頭部を優しく撫でながら、ん~、と思案げに右手の人差し指を頬に当てて首を傾けるティムルお姉さん。可愛い。



「私とニーナちゃんが野盗に攫われた時のことを思い出してもらえば分かりやすいけど、意外とステータスプレートを誤魔化す方法って見つかっちゃったりするものだからね。どうせ禁止するなら、始めから習得させないほうがいいと思うの」



 ニーナとティムルが野盗に攫われた時って、また随分と懐かしい話を持ち出してきたねぇ。



 ティムルは、あの時の盗賊の一味に荷運び人が混ざっていたことを言っているのだろう。


 窃盗したり人を殺したりすると職業が勝手に犯罪職に変わってしまうけれど、人を仲介すればそれを回避することが出来てしまうという、ステータスプレートの落とし穴だ。



 そう言えば、あの時ティムルにステータスプレートの決済を横取りされる可能性なんかも注意されたっけ。


 ニーナのインベントリが広がってくれたおかげで杞憂で済んだけど。



「リーチェの宣誓の場合は本人の同意もあったわけだけど、犯罪奴隷には宣誓を強要するわけだからね。あまり複雑な宣誓だと、どこまで効果があるか不安なんだと思うわ」


「あ、そっか。宣誓は宣誓でも、強制的な宣誓になるんだもんな。そりゃリーチェとは事情が変わってくるわけだ」



 リーチェみたいに自身と他者に誠実であろうとする人間と、他者を害し他人から奪うことを躊躇わない人間とでは、宣誓の効力も変わってくるってことか。


 ステータスプレートって意思や感情に左右されるから、効力が人によって大きく変わっちゃうんだな。



「生涯犯罪奴隷であることをステータスプレートに刻むこと、冒険者と職人への転職を禁止すること。これくらい単純な内容であれば拡大解釈も難しいでしょ?」


「確かに具体的で単純明快な内容だけに、誤魔化しが介入する余地は無いね」



 ステータスプレートは魂の端末。


 己の魂を誤魔化すことは出来ない代わりに、宣誓の内容の解釈は人それぞれに委ねられてしまう部分もあるということか。



 にしても拡大解釈かぁ。まさに俺が職業補正に対してよくやってることだったね。



 犯罪奴隷への法整備として設けられるルールなのだから、俺達が死んだあとの遠い未来のことまで考えられているのかもしれない。


 時代が変われば常識も変わる。だから宣誓の内容はなるべく単純にしたわけね。



「んー……。となると逆に、犯罪奴隷である証は宣誓だけでいいのかなぁ? ひと目で犯罪奴隷と分かるような目印とか、必要無いの?」


「いや……、今後はどうなるか分からぬが、今までだって結局はステータスプレートで犯罪者を見分けていたわけだからの。そういう意味では、ステータスプレートに生涯犯罪奴隷と刻み込むだけで充分だと言えるのじゃ」



 んー、今までと変わらないなら問題は……って、やっぱダメじゃない?



 ラトリアに抱っこされながらお湯を楽しんでいるフラッタの言葉に一瞬納得しかけたものの、むしろ今までの対応だって不十分だったんじゃないのかって気になってくる。


 だって、奴隷って所有者の意思でステータスプレートの提示を免れるわけじゃん?



 ……そもそもの話、普通の奴隷に犯罪行為をさせることだって可能なんじゃ?



「ん~……。今まで犯罪奴隷の殆どは国で所有していましたからねぇ。ヴァルハールでもあまり奴隷は受け入れられていませんでしたし、詳しくは分かりません。ただ……」


「ただ、なぁにラトリア?」


「ただ、確か所有している奴隷に犯罪職に変わってしまうような行為を強要することは出来ないはずですよ。それは検証されているはずです」



 奴隷を扱うことが多い貴族家の人間として、奴隷に関する知識はひと通り叩き込まれているらしいラトリアが、俺の疑問に答えてくれる。


 なのに竜爵家には奴隷が1人も居なかったのはなぜ? ……って、ゴルディアさんが解放しちゃったんだ?



 本人の意志を完全には無視できなかったり、従属魔法にもある程度制限はありそうだけど……。


 ノーリッテの強化された従属魔法は、本人の意志を無視して不特定多数と肌を重ねることすら強制できていたからな。



 この事実、公表すべきか否か……。



 思い悩む俺に気付かず、少し呆れたような口調で言葉を続けるラトリア。



「強化された従属魔法に、個人での犯罪奴隷所有。更には魔法陣無しでの転職が可能な人ですからね。ダンさんの存在は、スペルド王国の歴史を根底から覆すようなものですよ?」


「そうなんだよねぇ~……。ラトリア様の言う通り、ダンさんはちょっと規格外過ぎるの。ダンさんの能力なら犯罪職のデメリットも無いしさ」



 ラトリアの言葉を引き継いだのは、元獣爵家令嬢のターニアだった。


 彼女はニーナにスリスリと頬ずりをしながら、竜爵家夫人のラトリアに同意する。



 しかし突然、あーっ、と何かに気付いたように声を上げた。



「犯罪職と言えばっ。お父様も獣戦士の存在を知っていたとしたら、犯罪職の浸透も済ませていたはずなのっ。今まで犯罪職をどうやって扱っていたのか、お父様に聞いてみれば良かったなぁ……!」


「あ、確かにそれは気になるね。犯罪職ってことを隠してフォアーク神殿に行ってたのかなぁ?」



 ターニアの言う通り、獣戦士になるには必ず犯罪職を浸透しなければいけない。


 ならば獣爵家当主であるレオデックさんなら、犯罪職の扱いを知っているはずだ。



 ……しかし次の瞬間、きょとんとした表情のニーナが爆弾を投下する。



「んー? でもおじいちゃん、獣戦士じゃなかったよ?」


「「……えっ?」」



 予想外のニーナの言葉に、俺とターニアの驚きの声が重なった。



「ええっと、ちょっと待ってニーナ……」



 俺は鑑定しなかったし、ターニアは鑑定を行えない。


 だからレオデックさんの職業を確認出来ていなかったわけだけど、ニーナがこんな嘘を吐く理由も無い。



 だけど、獣爵家の当主が種族専用職に就いていないなんて……。


 そんなこと、ありえるのか……?



「確かターニアの話では、獣爵家では射手や野盗狩りが推奨されてたんだよね? それって獣戦士になる為の必要条件を満たす為だとばかり思ってたんだけど……。レオデックさんが獣戦士じゃなかったって、なんで……?」


「えっとね? おじいちゃんの今の職業は聖騎士だったの。射手から斥候までは浸透してたんだけど、盗賊と賞金稼ぎは浸透させてなかったみたいなんだー」



 いや、なんだー、って可愛く首を傾げながら言われても困るんだよ? 可愛いけど。



 いくら身内とは言え、あっさりと個人情報を暴露しちゃうニーナに若干戸惑いつつも、どうやらレオデックさんが獣戦士じゃないことは確定情報のようだ。



 賞金稼ぎは必要ないとしても……、盗賊を上げていないのはなんでだ?


 獣戦士を目指していたからこその射手、そして野盗狩りなんじゃないのか……?



「なんとも出鱈目な話です。獣戦士の転職条件を満たす方法は伝わっているけれど、それが何のために伝えられた情報なのか分かっていない……という感じでしょうか?」



 ヴァルゴの意見に俺も賛成だ。


 獣戦士というゴールが分かっていないのに、道筋だけが示されているような歪な状況に感じられる。



 獣戦士というゴールが分かっていないから、犯罪職である盗賊を上げることもしていない、そういうことなのか?



 だけど、獣戦士のことが分かっていないのに、なんで転職条件だけは伝わっているような状況なんだ? 出鱈目だしチグハグだぞ?


 射手と野盗狩りは、どう考えても獣戦士を想定してるはずなのに……。



「ひょっとしたら……。獣戦士って誰もなったことがない、とか……?」


「……え?」



 自身を抱きしめるように腕を組んで、ド迫力のおっぱいを持ち上げているリーチェが小さく呟く。



「獣戦士になった者が居ない? ならなんで獣爵家では射手と野盗狩りが推奨されてるのさ?」


「えっと、トライラム様が職業設定を用いた頃は分からないけれど……」



 ひと言断って、リーチェが自分の見解を説明してくれる。



「ぼくが旅立つ前のアルフェッカって、獣人族の数が今とは比べ物にならないくらいに少なかったんだよね。人間族の庇護を受けないと滅んでしまうと危惧されるくらいに」


「うんうん。それは以前も聞いたよ。当時の獣人族は数が少なかったから、スペルド王国に属したんだよね?」


「うん。でも、いくら種族専用職業の存在が各種族で秘匿されていたとしたって、獣戦士なんて聞いたことも無かったからね。あの時の獣人族の人口で、他と比べて条件の厳しい獣戦士になれた者がいたとは思えないんだ」


「……ん~。言ってることは分かるけど……」



 確かにリーチェの言う通り、獣戦士の発見は他の種族専用職と比べて条件がキツイ。


 だから人口の少ない当時の獣人族では発見できなかった?



 でもなぁ……。



「……聖騎士の先にあるという竜騎士、生産職の先にある名匠、魔法職の先にある巫術士と比べると、獣戦士を自然に発見するのは困難すぎるかと思いますが……。獣戦士を発見出来ていないのに、射手や野盗狩りを推奨しますかね?」



 エマが俺の思考を代弁してくれる。



 魔人族の魔祷士なんかは情報がごっそりと失われていたのに、獣戦士は転職条件だけが半端に伝わっているのがおかしい。


 分析官の鑑定を持つ俺でさえ、獣戦士の発見にはかなり手間取ったっていうのに。



 獣戦士を発見出来ていないのに転職条件だけを知る方法? そんなのまるで攻略情報を見るような……。


 そこまで考えた俺は、ようやく1つの可能性に思い至る。



「……そうか、そうだよ。当時のアルフェッカにはあれがあったんだったね」


「あれ、って?」



 攻略情報。


 製作者の……神の視点から得られる情報。



 それを知る方法が、たった1つだけあったじゃないか。



「望む者にありとあらゆる知識を授けてくれるという、まだ見ぬ最後の神器……」


「……識の水晶っ! 確かにあれならありうる……のか……!?」



 唯一当時のアルフェッカを知るリーチェが、俺の意見をすぐに引き継いでくれる。



「……識の水晶が使われたことなんてぼくも知らないから、実際にどんな感じで知識を与えられるのかは分からないけど……。例えば獣人族の専用職への道筋を尋ねた結果、盗賊と射手の存在を示された、とか……?」


「ああ。恐らくな」



 リーチェの言葉に頷きを返してみせる。



 なんとなく、神器レガリアって扱いにくそうなイメージが強い。


 だから獣戦士に関する必要充分な情報は与えてくれなかったんじゃないかなぁ。



「ともかく、今度レオデックさんにお会いした時に、改めて獣戦士のことを訪ねてみよう」


「そうだねー。遊びに来ていいって言われたし、遠慮なく行くのーっ」



 くっ……! ニーナのおかげで緊張感が霧散するぅ……!



 獣爵家当主であるレオデックさんでさえ獣戦士になれないのであれば、獣戦士の存在を知っているのは俺たち以外に誰も居ないって思っていいだろう。



 犯罪職を経由しなければいけない獣戦士の存在。


 もしかしたらこれ、公開しなくていい情報なのかなぁ。



 レオデックさんに話す前に、もう少しみんなと相談した方が良さそうだ。



「とりあえず話は終わりだね? ならティムル、再開させてもらっちゃうよーっ」


「あ、待ってダン……! あぁっ……!」



 話に集中して油断したティムルと、不意打ち気味に愛し合う。


 今は小難しいことは忘れて、みんなとの甘ーいひと時に集中する事にしよーっと。

※こっそり補足

 この世界ではプライバシー保護の概念はあまり浸透していません。

 そしてそれ以上に、ニーナは社会とは隔絶された環境で育ち、更には無制限に鑑定が使用できるダンと一緒に生きてきたことで、誰よりも鑑定の使用に迷いが無くなっています。

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