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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
6章 広がる世界と新たな疑問1 蜜月の日々
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379 スカウト

 この世界の真実に迫る調査を、14歳の少女チャールにお願いする。


 彼女の熱意はきっと、この世界の真実をどんどん明らかにしていってくれるだろう。



 実際にチャールが調査隊として活動するにあたっては、いくつか条件を提示する事にした。



 まずは当然だけど職業浸透。


 戦士、商人、旅人、修道士は定番として、冒険者、探索者、探索魔法士、司祭、行商人まで浸透しないうちはマグエルの外で活動するのは許可しないことにする。


 それもチャールだけではなく、チャールに同行する者全員が、である。


 調査活動を始めたあとに新たに加入したメンバーについては免除するけどね。



 2つ目は職業と浸透に関する資料作りだ。


 ただ、これは恐らくマグエルにいる間に余裕で終わらせてくれるんじゃないかな? 古い資料を読み込めるチャールにとっては、さほど大変な作業ではないだろう。



 身体操作性補正のあるこの世界の人達は、手先が非常に器用だ。だからチャールが作った資料を元に、木版印刷みたいにすれば資料を一気に普及させられる気がするんだよなぁ。


 まっ、これは皮算用だけどね。



 そして3つ目は報告の徹底だ。


 と言っても、毎日俺に会いに来いってことではないよ?



 ターニアが呪いを受けた件を参考に、この世界にはまだ未発見で手付かずのアウターが存在している可能性が低くない。


 だけどそういう場所ほど危険に満ちていて、何かあったときには発見してもらえる可能性も低い。



 だから新しい街で活動する場合やアウター内に入る場合は、少なくとも最寄りのトライラム教会辺りにちゃんと報告を行なって欲しいのだ。自分たちの安全のためにね。



 これらの条件は主に自分の身を守る事に繋がると理解しているようで、チャールは特に反発することも無く受け入れてくれた。



「それじゃ、チャールは明日からマグエルで生活してもらおうかな。当面はウチの離れで寝泊りしてくれればいいよ、今は誰も使ってないから」


「え、えっと、私は今すぐマグエルに行っても良いんだけどっ! あ、明日までなんて待ち切れないよーっ!」


「ダメだ。スペルディアの教会の人達にちゃんと挨拶してからマグエルに来て欲しい」


「……あっ、そっか。引越しすることになるんだし、別れの挨拶をしないと駄目なんだね……」


「はは。今後は気軽に帰ってこれるようになるはずだからな。あんま大袈裟に考えなくていいよ」



 とは言え、戦いの経験が無いチャールが冒険者を浸透させるには数ヶ月は必要だろう。


 なのに挨拶も無しでスペルディアを離れさせるわけにいくかっての。



「それでもじっとしてられないなら、チャールを手伝ってくれるっていう相手と色々な話をすればいいんだよ」


「えっと……! シーズ、あっ、私を手伝ってくれそうな子はシーズって名前なんだけど、今スペルディアにいないのっ……! だからお話しろって言われても……」


「あ、そうなの?」



 マグエルのトライラムフォロワーならいざ知らず、スペルディアにいるチャールの知り合いが別の場所に居るとは予想してなかったな。



「どこにいるかは分かる? テネシスさんはその子の居場所を知ってたりする?」


「はい。今シーズはナビネールの教会のお手伝いをしていますよ。チャールがシーズを誘うつもりであるなら、今日のうちに会わせてあげるといいんじゃないでしょうか?」



 ナビネールって……、確かスポットの北側の街だっけ? フラッタが遭難した時に訪れたっていう。


 俺は行ったことが無いけれど、リーチェのポータルで行けるようだ。



「ナビネールの教会に手紙を書きますので、少しだけ待っていてもらえますか? 1名護衛と案内を兼ねて教会兵を同行させますので、チャールの分の移動魔法はこちらで負担させていただきますよ」



 ナビネールのシスターと俺は面識が無いし、いくら教会兵が同行しても俺が胡散臭く思われる可能性は高い。なのでテネシスさんが一筆したためてくれるそうだ。ありがたい。


 テネシスさんから手紙を受け取り、中年男性の教会兵に同行してもらって、リーチェのポータルでナビネールに転移した。



「ふ~ん? マグエルと同じくスポットの周辺都市だからか、雰囲気はマグエルやネプトゥコとさして変わらないねぇ」



 転移先のあまり新鮮味の無い光景に、思わず率直な感想が零れる。


 ナビネールには初めて訪れたわけだけど、この世界の旅にも慣れた今となっては、もう新しい街を訪れてもあまり感動も無い。



 というのもこの世界、思った以上に狭くて人が少ないんだよね。


 土地面積は結構広いかもしれないし、そもそも果てがどのくらい遠い場所にあるのか解明されてないっぽいけど、人が住んでる範囲が狭すぎるし、移動魔法で行き来も簡単だからあまり地域性が出ないのだ。



 産業も基本はドロップアイテムに頼っているから、農業とかもあまり行われていない。


 最近何かと縁のある野生動物関係が地域差かもしれないね。



 初めて訪れたナビネールだったけど特に見るものも思いつかないので、教会兵さんに案内してもらってナビネールのトライラム教会に直行した。



 到着した教会はかなり老朽化が進んでいて、なんだか以前のマグエルの教会を思い出した。


 今まであまり意識していなかったのだけど、人手が増えて人頭税の心配も無くなったマグエルの教会は、俺の知らない間にちょっとずつ補修されていたんだなぁと実感する。



 しかし、あまり子供が見当たらないなぁ?


 スポットの周辺都市ってことはガリア司祭の被害に遭ったエリアだし、ここ出身の子供もマグエルに移動しちゃってるんだろうか?



 話を通して参りますと、テネシスさんの手紙を持って教会の奥に消える教会兵さん。





 礼拝堂で待つ様に言われて数分。


 ナビネールのシスターを任されているらしい若い女性と、チャールと同じくらいの子が礼拝堂にやって来た。



「司教テネシスのお手紙意見させていただきました。ようこそナビネールへ。私はここナビネールでシスターを任されているサラハと言います。」



 サラハと名乗ったシスターは、笑顔で俺達の来訪を歓迎してくれた。



 シスターが若いのは恐らくガリアのせいなんだろうけど、サラハさんはムーリよりちょい年上っぽいかな?


 この人も美人さんだと思うけど、ムーリと比較しておっぱいは平均的に見えるので、そこがガリアの琴線に触れなかったのかもしれない。



「そしてこちらが、お手紙に書いてありましたシーズです」


「シーズっす。よろしく」



 サラハさんに紹介されて、ペコリと頭を下げる少女……少年? どっちだ???


 サラハさんと一緒に来たシーズって子、外見からじゃ男か女か分からないなぁ?



「よっ。久しぶりじゃんチャール」


「久しぶりっ。相変わらずだねぇシーズってば」



 チャールとシーズの2人は、久しぶりだと口にしながらも親しげに言葉をしている。


 少なくとも仲は良いみたいだなー。



「魔物狩りのダンです。よろしく。それじゃ早速だけど本題に入るよ」



 この子もマグエルに来てもらう場合、チャール同様引越しの準備が必要だからな。


 準備の時間を確保する為にも、ここは単刀直入でいかせてもらおう。



「テネシスさんの手紙にどこまで書かれているか分からないけど、今度チャールに仕事を頼むことになってね。その仕事を手伝ってくれそうな相手を聞いたら、そちらのシーズを紹介されたってわけなんだ」


「チャールに仕事? 俺がそれを手伝うんすか?」


「そうなのっ! 出来ればシーズに手伝って欲しいなって! あのね……!」



 あのねあのねと、堰を切ったように説明を始めるチャール。


 シーズへのプレゼンはチャールにお任せして、俺たちはサラハさんと話をする。



「マグエルで沢山の子供を引き取ってしまってるけど、その後人手が足りなくなったり、教会の運営に支障は出てないかな?」


「お気遣いありがとうございます。年末と年始くらいまでは流石に忙しかったですけどね。今はこの人数にも慣れました。預かっている子供も減りましたし」



 そっか。預かっている子供の数が減ったことで教会の人手が減って大変じゃないかと思っていたけれど、大人たちの負担が軽減したとも言えるのか。


 各地の人手不足を心配したのは少し過保護だったかもしれないな。



「それに金銭的な余裕が出来て、毎日の食事の量も増えましたから。子供達は以前よりもずーっと元気だと思いますよ」


「うんうん。それは良かった」



 柔らかい雰囲気のサラハさんに嘘を吐いている様子は見られない。


 マグエルとスペルディアの教会くらいしか見たことなかったけど、他の教会でもちゃんと状況は好転しているようで良かったよ。



 ちなみにサラハさんは獣人族の22歳。日本人に近い顔立ちで黒髪の美人シスターだ。


 そしてシーズはチャールと同じく14歳で人間族だ。短い髪と俺呼びだったので分からなかったけど、どうやらこの子も女の子らしい。



 一気に孤児が減って、人手の足りなくなった各地の教会の手伝いをして回っているそうだ。



「シーズは世界中を見て回りたいって言ってたし、この仕事はピッタリだと思うのっ。手伝ってくれないかなっ?」


「世界中を回って歴史を探る旅……。確かに面白そうなんだけどさぁ……」



 チャールからのお誘いに、どこか乗り気じゃなさそうなシーズ。


 面白そうって言ってるわりには断る流れだな?



「ほんっとチャールは間が悪いぜ……。今の大変な状況のナビネールを離れるのは、さすがの俺でもちょっと気が引けちまうんだよね……」


「大変な状況?」



 サラハさんからはそんな雰囲気は読み取れなかったけど、ナビネールでは何か問題が起きているのか?


 しかしサラハさんは顔の前で右手をパタパタ振って、大袈裟ですよーと笑って見せた。



「お客様にお伝えする話でも無いんですけど、子供達が何人か体調を崩していまして」


「え? それって大変なんじゃないの?」



 と驚く俺に、食事も改善されたし、衛生環境も以前より遥かに良くなっているので、少し疲れが出てしまっただけだと笑うサラハさん。


 子供達の世話に慣れているであろうサラハさんが落ち着いているから、本当に大したことはないのだろう。



「ほら、最年長だった子供達がマグエルに受け入れてもらったでしょう? だからその子たちの分まで頑張ろうって、残った中で比較的年長の子供達が無理しちゃって……。今熱を出して寝込んでいるんです」



 最年長の孤児が抜けた穴を抜ける為に頑張りすぎたって、相変わらずの頭トライラム教会だなぁ。


 熱を出している子供は可哀想だけれど、サラハさんの落ち着いた様子を見るに、命に関わるような病気とかではないっぽいね。



「シスターサラハの言う通り、今ちょっとこの教会には動ける人間がいないんすよ。アイツらが回復してからってんなら喜んでお願いしたいトコっすけど……。明日から直ぐってわけにはいかねーんすわ」



 残念そうに語るシーズ。


 本音では参加したいけど、今はちょっとタイミングが悪かったってことね。



「ふぅん。そういう事情なら後から合流でも全然構わないんだけど……。状況的に直ぐ来れないってだけで、シーズはチャールの仕事を手伝うことは問題ないの?」


「ああ。こっちからお願いしたいくらっすね。さっきチャールも言ってたけど、俺、この世界の色々なところを見て回りたいって思ってるんでっ」



 俺の妥協案に身を乗り出して答えるシーズ。


 チャールが推薦? しただけあって、好奇心は人一倍強そうだ。



「それもただ見て回るだけじゃなく、その場所の歴史とか暮らしとかを調査するのも面白そうですし、それを仕事に出来るなんて願ってもないっすよ!」



 ふむ。やる気に満ちた態度から察するに、チャールに付き合って仕方なく言っている訳ではなさそうだ。本気でチャールの仕事に興味を抱いてくれているみたいだね。


 そこまで興味がある仕事にありつけそうなのに、たまたま手伝いに来てるだけの場所に義理立てしてるとか、安定の孤児クオリティだわ。



 うん。子供がやりたいことをサポートするのが大人の役割だよね。



「サラハさん。シーズ。もし迷惑じゃなかったら、体調を崩している子供を診せてもらえないかな?」


「え? いやでも、お客様に悪い物を#感染__うつ__#してしまうかもしれませんし……」


「俺は司祭まで浸透してるから回復魔法も治療魔法も使えるし、こっちのリーチェはエルフだから魔法関係に強いんだ。だから出来る事があるかと思ってさ」


「リ、リーチェって……、建国の英雄様ご本人なんですか……!? エ、エルフですし間違いないんでしょうけど、え~っ……!?」



 挙動不審になって両手で口元を隠し、誰かに同意を求める様にキョロキョロと周囲を見回すサラハさん。


 アイドルを見てテンパる女性みたいな反応をしているな。



 そんなサラハさんに対して、リーチェはちょっと苦笑いしてる。


 俺には新鮮な反応だったけど、リーチェにとっては見慣れたリアクションなんだろうな。



「あー……。エルフ族はコレからどんどんスペルド王国でも見かける様になるからね? 今後は珍しくもなくなるんじゃないかな?」



 苦笑いしながらも、コレを好機と見たリーチェはサラハさんに声をかける。



「それでサラハさん。子供達には会わせてくれるの?」


「あっ、もっ勿論ですよっ! ……でも熱を出している子供に近づくのはあまり良くないんじゃ……?」


「シーズやサラハさんが看病しているのに、僕が近づいちゃダメなんて寂しいことを言わないで欲しいな。僕だって体調を崩している子供達になにかしてあげたいんだよ」



 サラハさんの手を取り、その翠の瞳で真っ直ぐに彼女を見詰めるリーチェ。


 見詰められたサラハさんは真っ赤になってコクコク頷き、子供達との面会を許可してくれた。



 ……サラハさんの目がハートになっている気がしたのは、気のせいということにしておこう。うん。



「こちらです。ですがまだ寝ていますので、どうか起こさないようにしてあげてくださいね……」



 教会の奥に通され、熱を出している子供達と面会する。



 寝ているのは3人。比較的年長と言っていただけあって、3人とも10歳以上の子のようだ。


 熱に苦しむ3人を、3人よりも小さな子たちが心配そうに見つめている。



 3人を鑑定すると状態異常の表記は無かった。つまりサラハさんの言う通り、心配要らないってことなんだろう。



「病気しているわけじゃないし、サラハさんが言ったように少し無理して疲れが出ちゃったんだろうね。俺、バイタルポーションを持ち歩いてるから、飲ませてみてくれるかな?」


「ポ、ポーションなんて高いもの、とても受け取れませんよっ!?」


「あーサラハさん、そういうのいいから。俺もリーチェも子供が熱でうなされてる姿を見るほうがよっぽど嫌だっての」



 バイタルポーションはターニアやルーナ家の救助でも大活躍だったし、インベントリに収納可能なこともあって常に複数本持ち歩いているのだ。在庫を捌く意味でもちょうどいい。


 けれど大袈裟ですとか受け取れませんとかワタワタと騒ぐサラハさんは、バイタルポーションをなかなか受け取ってくれなかった。



 サラハさんがなかなか受け取ってくれないので仕方なく、寝ている子たち用のお薬だよと言って、シーズや心配そうにしている子供達に渡してあげた。


 子供達は一瞬サラハさんの顔色を窺ったあと、それでも素直にバイタルポーションを受け取って寝ている子たちに飲ませてくれた。



「見てよサラハさん。子供達は何が1番大切かがよく分かってるじゃない。トライラム教会の教義は俺も理解してるけど、遠慮や教義で子供達に負担かけちゃダメだってば」


「そ、そりゃ子供達のほうが大切に決まってますけどぉ……! 金貨数枚もするポーション代なんて払えませんってばぁ……!」



 ワタワタしているサラハさんに面倒臭いなぁという感想を抱かなくもないけれど、天辺から末端までが本当に高潔なトライラム教会の姿勢は気高く美しいものだとも思う。


 好意ですら簡単に受け取らない潔癖さは、ただ単純に神を信仰するだけの宗教では決して生まれないものだろう。



「ポーション代を請求する気は無いけど、それだと教義に悖るって言うならチャールとシーズの賃金から天引きしておくから気にしなくていいよ。2人とも、それでも別に構わないでしょ?」


「ポーション代か……。私たちに払えるかな?」


「最悪、年単位でタダ働きさせられるかもしれねぇけど……。えぇっと……」



 教会の孤児なら俺の言葉にすぐ返事してくれると思ったけど、チャールとシーズはちょっと考えながら小声で話し合っている。



「マグエルでの生活費は出して貰えるって聞いてるし、住むところも用意してもらえる。となると、当面賃金が貰えなくても生活には困らないんじゃない……?」


「そうだな。教会の手伝いや斡旋所の賃金でポーションを買うなんて無理だし、むしろチャールの仕事をしながら返済した方が早そうだ。確か魔物狩りの訓練もさせてもらえるんだろ? なら魔玉が光りゃあ俺とチャールでも充分返済できるはず……」



 2人とも情熱は人一倍あるけど、感情に流されずに論理的に判断するタイプか。調査員に向いてるね。



 2人が話し合っている間にポーションを飲んだ子たちの呼吸は落ち着いてきて、発汗も収まってきているようだ。


 元々何の状態異常にもなってないしな。サラハさんの見立て通り普通に疲労だったんだろ。



 やがて結論を出した2人が、真剣な表情で俺達の方を向いた。



「シスターサラハ。ダンさん。コイツらがちゃんと回復するなら俺もチャールもそれでいいよ。もし回復に時間がかかるなら、それまで待って欲しいってくらいかな」


「お賃金の額は聞いてなかったけど、戦い方を教えてくれるだけで充分っ。あとは私達でなんとでもして見せるから平気よっ」



 頼もしすぎかよ。いい人材がスカウトできて大満足だ。



 シーズの代わりというわけじゃないけど、ナビネールには3本ほどバイタルポーションをプレゼントする事にした。


 サラハさんや他の子たちも心労が溜まってそうだったしね。



 そろそろこの街出身の子も、4職の浸透を終わらせる子が出てくるはずだ。


 もう少しで状況は変わると思うから、サラハさんたちにはもうちょっとだけ頑張ってもらいたい。



 なんて思っていたら、同行した教会兵の人が、この状況を本部に報告して改善案を考えると約束してくれた。


 まったく、大人も子供も安定のトライラム教会なんだから。俺の出る幕なんてありゃしないねぇ?

※こっそり設定公開

 この世界では現時点でスペルド王国とヴェルモート帝国の存在しか確認されておらず、その他に限界集落みたいなエルフェリア精霊国、不毛の大地クラメトーラくらいしか人が住んでいると思われていません。

 聖域の樹海で魔人族が発見された事と、奈落で飼育されていた竜人族を解放したことで、スペルド王国の人口は千人規模で底上げされましたが、基本的には人が少ない世界です。


 ドロップアイテムで食生活を賄えて、長距離移動には移動魔法を利用できるこの世界では、各地の地域差や地方の特色のようなものはあまり生まれていません。近場のアウターから取れるドロップアイテムがそのまま特産品扱いになっております。


 富裕層は移動魔法を惜しげもなく使うので、庶民が中心の徒歩での移動はあまり安全を保証されるものではなく、野盗団の取締りが遅れています。古くから続いている野盗団の中には組織レガリアからの援助を受けていたところさえあり、国民の生活を締め上げる1つの原因となっています。

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