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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
3章 回り始める物語3 1年目の終わり
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208 エルフの里

※R18シーンに該当する表現をカットしております。

 本日はリーチェとのデートの予定なんだけど……。


 現在俺はリーチェと2人で、自宅の炊事場で料理をしていたりする。



 独りでずっと旅してきたリーチェは、今更街を歩くのはあまり気が進まないそうで、彼女の希望を聞いた結果、臨時の料理教室が開催される事になった。


 俺も教えられるほどの腕じゃないので、料理教室っていうよりも料理の練習会って感じだなぁ。



「わっ。本当にミルクが温まってるよ。これに卵とお砂糖を追加すればいいんだよね?」



 リーチェに渡された器に触れると、ちゃんと中身が温まっているのが分かった。


 空調として使える室内温度調整用マジックアイテムのエアコントローラーさんだけど、専用の箱を作って空間を限定させたところ、簡易的な電子レンジとして機能してくれるようになった。


 沸騰するほど熱々には出来ないし時間もかかるし、発光魔玉燃料を使うという馬鹿馬鹿しさだけど、うちなら活用しても問題ない。


 昨日また竜王のカタコンベでパカパカと光らせてきたしなぁ。



 本日リーチェと作りたいのはプリンだ。異世界と言えばプリンである。


 今までも試作を繰り返してきてある程度はものになってきたと思っているので、リーチェに教えながら試作していく。


 プリンは材料も揃えられるし調理も簡単だ。そして何よりまぁまぁ長めの蒸し時間がある。その間にやることと言ったらエロいことに決まってますよねー。



 俺とリーチェの組み合わせは、恐らく家族の中で1番バカップル感が強い。


 時間があればすぐにリーチェとエロい悪戯を楽しんで、最早いったいなにを料理してるのか分かったものじゃないねっ。


 

 15分程度リーチェと楽しみながら湯煎をして、そこから火を止めて余熱でもう少し蒸していく。


 余熱調理中も俺達2人は別のことで大忙しだ。



「うん。そろそろいいかな。リーチェ、試食してみようっか」



 ……プリンと言えば、日本にはおっぱいプリンなんて商品もあったなぁ。


 あれって何気に日本全国にご当地おっぱいプリンとかあるんだよね。自分の地元にもご当地おっぱいプリンがあると知ったときの衝撃よ……。






「ん~! 美味しいねぇっ。あんな簡単な調理で、こんな美味しいものができちゃうんだ?」


「んー、俺としてはまだまだ不満が残る出来なんだけどねぇ。素人が適当な知識で作ったものとして考えれば、充分な出来かなぁ?」



 プリンを初めて食べるリーチェには好評だけど、プリンを食べたことがある人には恥ずかしくて出せないなぁ。でも一応、プリンとして出せる最低水準は満たしているかな?


 俺の膝の上で美味しそうにプリンを頬張るリーチェの邪魔にならないように、悪戯は自重しておこう。



「それじゃみんな用にいっぱい作っておこうか。今食べたように、プリンは冷めても問題ないお菓子だからね。大量に作ろうね」


「うんっ。ダンも不満があるんだったら、一緒にいっぱい作って練習しようねっ」



 満面の笑顔を向けてくれるリーチェとプリン味のキスを交わしてから、みんなの分のプリンを大量に作った。



 大好きなみんなに美味しいお菓子を作ってあげられることが嬉しくて堪らないリーチェは、世界中の男が殺し合いを始めそうなほどに魅力的な笑顔でプリンを作っていく。


 このリーチェに水を差すわけにはいかないので、押し倒さないように、悪戯をしないようにと自制するのが大変だったよ。




 1人10個は余裕で食べれそうなくらいにプリンを作った後は、更に2人で今夜の分の夕食も作っておく。


 大量のプリンを見つけたら食事を取らずにプリンだけで満足しかねないからな。我が家の女性陣はラトリアさんまで全員が病気耐性持ちだけど、健康な食生活は維持してもらわないとね。



 夕食を作り終えて、リーチェと手を繋いで家を出る……。


 と思ったらリーチェが俺の腕に両腕を絡ませてきたので、手を繋いで歩くことは出来なかった。



 むにゅうっと押し付けられている幸せの塊に一瞬でエロい気持ちにさせられてしまうけれど、俺と腕を組んで嬉しそうに微笑むリーチェの顔に毒気を抜かれる。


 まったく、俺なんかと一緒にいる事でそんなに喜んでくれるなんて、エロい気持ちよりも愛しい気持ちの方が強くなっちゃうよ。




 4度目のホテルでの夕食。


 リーチェを自分の足の上に座らせているので、物凄く食事がし難いなっ! でもこのむっちりとした密着感が堪らないし楽しいので構わないのさっ。


 食事中なので悪戯は控えて、食事を楽しむリーチェに後ろから弱めの抱擁を続ける。



「リーチェ。答えられる範囲だけでいいから聞いておきたいんだ」


「ん? うん。なにかな?」


「俺、ニーナの呪いとシルヴァの行方を追った後は、お前の事情を知るためにエルフを里を訪ねようと思ってるんだ。それでさ、エルフの生活圏がどこにあるのかは聞いていいのかなぁ?」



 一瞬リーチェの体が強張ったので、安心させるように頬ずりする。


 ぎゅーっとしながらすりすりを繰り返していると、少しずつリーチェの体から強張りが抜けていく。



「エルフの里は、マグエルからずっと南西に行った深い森の中にあるんだ……。あそこはは別名迷いの森と呼ばれていてね。一筋縄では辿り着けない場所なんだ」



 エルフの里が迷いの森って、割りとド定番のイメージだな。魔法か何かで近づく人の方向感覚を狂わす的な?


 エルフの種族特性である風や植物の操作があれば、侵入者を迷わせることも簡単だろうね。



「ぼくが案内してあげたいところなんだけど、僕がエルフの里に入ることは禁じられてるから……。ダンには僕とは別のツテを探してもらわないといけないかもしれないね」


「うん。それは以前ティムルにも聞いてたから大丈夫だよ」


「ああ、でもスペルド王国とエルフの里は交易をしてるはずだから、スペルディアに呼びつけられるのは好都合かもしれないよ」



 なるほど。互いの生活圏には干渉しないけど商取引はあるのね。つまり国政に関わっている人物には、エルフの知り合いがいてもおかしくないと。


 そりゃシルヴァを匿うのも簡単なわけですなぁ。



「教えてくれてありがとうな。目的が出来れば登城する気にもなれそうだ」



 リーチェをぎゅーっとしながらよしよしなでなで。


 ……コイツって変に悪戯しなくても、抱きしめてるだけで最高に気持ちいいから困るわぁ。



「もし俺がエルフの里にいけることになった場合、やっぱりリーチェは同行できないかな?」


「うん。僕がエルフの里に近づかないのは古い約束だからね。絶対に破れないんだ。それにもう450年以上も帰ってない故郷に、今更どんな顔をして帰ればいいか分からないかなぁ」



 リーチェの様子に辛さは感じない。大して仲が良くなかったクラスの同窓会に今更招待されても、参加したくないなぁって感じ?


 ま、リーチェの帰る場所はもう、俺達家族のいるところだからな。故郷に興味が無いなら無理強いはしないでおこう。




 夕食が済んだら備え付けの甘くて強めのお酒をお互い口移しで飲ませ合いながら裸になって、ベッドで抱き合った。



 見慣れた小麦色の肌はお酒が入って少し朱を帯びており、最高にエロいリーチェが更にもう1段エロくなっている。


 

 さて。せっかくリーチェと2人きりで、いつもと違う特別な夜なんだ。ここから少し、新しい事に挑戦していこう。



「俺も初めてやるから自信ないけど、リーチェが楽しんでくれたら嬉しいよ」



 俺の初めての試みも、リーチェは思う存分堪能してくれたようだ。



「ダン、これ凄く気持ちいい……。ぼくの為に色々考えてくれて、本当に嬉しいよ……」


「これも真似事になっちゃうけど、お互いに気持ちよくなれるって聞いてたんだ。人によってはあまり気持ちよくなれない人もいるらしいから、お互い気持ちよくなれてホッとしてる」



 超敏感エロリーチェなら絶対気持ち良くなってくれると信じてたけどね。




「はぁぁ……。逆に不安だよぉ……。ダンと本当に結ばれるようになったら、ぼく、耐えられるかなぁ……?」


「はは。その気持ち、俺も凄い良くわかるよ。でも意外とさ。死ぬほど幸せにされた後でも、もっともっと幸せになりたくなっちゃうもんなんだよ」



 俺自身を感じて欲しいので、上半身への刺激は控えめに。


 軽めの刺激と会話を交わして、リーチェとのイチャイチャを楽しむ。



「こうやってリーチェが俺の腕にいてくれるだけで、俺は最高に幸せなんだよ。なのにもっと幸せになりたくって頑張れるんだよね」


「ぼくも今、死ぬほど幸せだけど……。やっぱりぼくもダンと結ばれる日を夢見てるから……。頑張ってねっ、優しい暴君様っ」



 リーチェが優しく微笑んでくれる。


 なんの憂いも無いような、幸せで仕方ないように見えるリーチェの表情。



 だけど俺たちはもっともっと幸せになれるんだ。


 今だって死ぬほど幸せだけど、これから死ぬまでずっとお前を幸せにし続けてやるからな。

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