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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
3章 回り始める物語2 ソクトルーナ竜爵家
170/637

170 策士

※R18シーンに該当する表現を大幅にカットしております。

 ある程度食事が落ち着いてきて、デザートのフレンチトーストも食べ終わった頃、ワンダ達を呼んで全員を鑑定してみる。

 

 人間族のワンダ、リオン、ビリーはLV27、コテン、ドレッド、サウザーはLV25だった。惜しい。ギリギリ浸透してないかぁ。



 やっぱり人間族さんは職業浸透に有利らしいね。そして他の種族には差が無いことも証明できたかな?



「魔玉が光ったんだって聞いたよ。みんな1ヶ月、よく頑張ったみたいだね」



 男の子にはわしゃわしゃと、女の子にはよしよしなでなでと頭を撫でる。



「なぁダン。この魔玉、どうすればいいんだ? 今は俺が預かってるけど、シスターも俺たちもダンに渡した方がいいと思ってるんだけど……」


「そのままワンダが持ってて良いよ。今のままみんなが頑張ってくれれば……。うん、年が明ける前にみんなには転職してもらう事になるかもしれない。その時の費用をその魔玉で捻出して欲しい」


「う、嘘だろっ……!? ね、年内に2度目の転職を……!?」



 俺が金を出してやるのは簡単だけど、間違いなく自分達の力で手に入れたお金で転職した方が喜びも大きいだろう。


 2度目の転職がこんなに早いと思ってなかったらしい子供達がびっくりしてるけど、お前らが頑張ったからこその転職ペースなんだから胸を張って欲しいもんだ。ま、言えないんだけどさぁ。



 それにしても、ワンダはお調子者っぽいところが抜けてきてるし、コテンにも落ち着きが出てきているなぁ。子供の成長ってのは本当に早いよ。


 やっぱりコイツら、守られるだけの弱者なんかじゃないですって、テネシスさん。



 ワンダ達の1ヶ月間の武勇伝を聞きながら、新しい子供達の話も聞いて、騒がしい夕食の時は過ぎていった。






 夕食が終わって帰宅しようとすると、今日はムーリも一緒に帰ってくれる事になった。


 その判断には喜びしかないけど、孤児の人数も増えたし、子供達だけで大丈夫なの?



「むしろ今までよりずっと安全ですよ。戦闘職が3人もいますし、サウザーが悪意を見抜けるようになりましたからね」


「あー……。今まではムーリが修道士だっただけで、後は全員が村人だったねぇ……」


「ふふ。子供達がこんなに頼れる存在になるなんて、今までは思いませんでしたよっ」



 嬉しそうに笑うムーリに、子供達だけを教会に残している事への不安は感じられない。



 今までは村人16人に修道士のムーリがいただけだったけど、今は6人戦える子供がいるんだ。防犯や防衛的な面で見れば、今までよりもずっと安全になってるのね。


 シスターであるムーリの庇護が必要ないくらいに。



「それに……、スペルディアのダンさん、凄くかっこ良かったから……。1ヶ月も離れてたし、今晩は一緒に居たいなって、思ったんですよぅ……」



 うん。やっぱり真面目な話もしなきゃいけないよね。その報酬がこのエロエロムーリだとするならば、100倍のリターンと言ってもいいね。


 おかげさまで、俺のやる気が今にもあふれ出しそうだよぉっ!



「やった! ムーリ、よくやったわっ! ニーナちゃんっ! ムーリがダンのえっちなスイッチを入れてくれたみたいっ」


「うんっ。この機を逃す手はないよねっ! ティムルっ! 今夜の手はずは整ってるんだよねっ?」



 ニーナ司令官と策士ティムルがなにやら話し合っている。


 今夜また、なにかしてくれるみたいだなぁっ!



「ティムルっ! ダンはこれからお風呂を沸かさなきゃいけないよっ! 湯沸しを邪魔するわけにもいかないし、その間はどうやってダンのやる気を維持させればいいかなぁっ!?」



 リーチェの言葉に、これからお風呂を沸かす必要があった事を思い出して、少しやる気が減衰する。


 が、耳元にニーナ司令官が甘い甘い燃料を投下してくる。



「ダン。今度は指じゃなくて、ちゃぁんとダンに愛して欲しいなぁ……?」



 し、司令官殿ぉぉっ! ちょっと燃料投下しすぎぃ! これ以上はダメだって! 溢れちゃうからぁっ!


 こ、これはグズグズしてる余裕はないぜっ……! 一刻も早くお風呂を沸かして、燃料が漏れ出る前に然るべき所にしっかりと接続しなければなるまいよぉぉっ!



 急いで家に帰り、施錠や他の諸々をみんなにお任せして、ダブルフレイムランスを維持して一気にお風呂を沸かしてやった。


 何気にこのお風呂を沸かす作業、攻撃魔法の制御の練習に最適なんだよね。期待感で血管がはち切れそうなくらいに興奮している中で魔力を精密操作してお風呂を適温に沸かす作業は、自画自賛になっちゃうけどかなりの難易度だと思う。



「ふっふっふー。ダンー。今夜は期待していいわよぉ……?」



 俺がお風呂の準備を終えたタイミングで、策士ティムルを筆頭にみんなが浴室に現れる。


 もうそのままみんなに襲いかかろうとする俺を、ティムルが優しく制する。



「慌てないの。今日はいっぱい新兵器を持ってきたからねー。お姉さんが準備するまで、いい子で待っててねー」



 そのあやすような言い方が逆に興奮するんですけどぉっ!? でも新兵器と聞いたら、しかもいっぱい持ってきたと言われたら!


 瞳を閉じて己の中のエロスを全て制御し、ただ心静かにその時を待つのみだ……!


 だけど、くっそぉ! ゴソゴソとなにかを準備する音が最高に興奮するよぉっ!



 なんて思っていたら、突然浴室が暖かくなる。



「あはーっ。今日はちょーっとお湯に入るまでが長引くかもしれないから、エアコントローラーで浴室を暖かくしたのよー」



 セリフの前半が気になって仕方ないけど、これがエアコントローラーの効果なのかぁ。一瞬で部屋全体の温度が変わったし、電化製品じゃないからお風呂でも問題なく使えるのはいいね。



「よくいい子で待ってたわねー。えらいえらいっ。えらい子には、いーっぱいご褒美をあげなきゃいけないわねぇ。さぁダン。目を開けていいわよぉ」



 エロ参謀殿の許可が出たので目を開ける。


 すると目の前の5人が、なんか粘性の高そうな透明な液体を体中に塗りたくっているじゃありませんかっ!



「これは以前ダンが欲しがってた体を洗う液体で、プリティリキッドって言うのよ。調剤士のスキルで作ったものだから、ダンにも作れるけどねー?」


「う、うおおおおっ……!?」



 言いながら抱きついてくるティムル。



「肌にもいいし、口や目に入っても、それ以外の場所に入っても問題ない薬品だからねー?」



 ティムルが説明をしてくれるけど、何も頭に入ってこないんですけどぉっ!?



「今日はダンにとっても私たちにとっても、初めてをいっぱいしましょうねー?」



 その後、プリティリキッドを使っためくるめく極楽の入浴体験を、命の危機を感じるほどに堪能させられてしまったのだった。

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