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【全年齢版】異世界イチャラブ冒険譚  作者: りっち
2章 強さを求めて3 孤児と修道女
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137 低反発

※R18シーンに該当する表現をカットしております。

 大の字に拘束して無抵抗になったムーリを、いつもよりゆっくりとした動きで愛する。



 ムーリは男に抱かれたことがないと言っていた。


 なら女に抱かれたことがあると? いやいやそうじゃない。



 LV20を迎えた好色家先生なら大袈裟でもなんでもなくひと晩中、しかも全力でムーリを愛することが出来てしまう。


 だけど流石に、初めての夜からそこまで飛ばしてしまうのは申し訳ない。忘れられない初めての夜になりそうではあるけど、流石に申し訳ない。



 今の俺が全力で愛するとムーリの体に無理をさせすぎてしまう。


 でも出来るだけ長いことムーリの体を味わいたいし楽しみたい。



 そこで俺が出した結論は、全力は出さずになるべくゆっくりと時間をかけてムーリの体を愛することだった。



 いつもいつも馬鹿の1つ覚えのように全力で愛することしか出来ない俺でも、みんなは優しく受け止めてくれる。


 そんなみんなにいつも甘えてしまうんだけど、今回はムーリのおかげで自分の快感をコントロールする術を教えてもらえた。



 辺りは明るくなり始め、もう間もなく朝になりそうだ。好色家先生、いつもいつも大変お世話になっております。



 両手はずっと繋いだままで、ムーリを一生懸命愛する。


 ムーリを優しく拘束したまま、ゆっくりゆっくり彼女を愛する。



 ……おかしいな? ムーリは魔物狩りじゃないんだし、五感上昇の補正効果は乗ってないはずだ。


 なのに下手すりゃみんなより気持ち良くなってないか?



 時間をかけて時間をかけて1回1回を大切にした為か、普段より気持ちいい気がする。というか明らかに気持ちいい。


 ひょっとして全力で貪るようにお互いを求めるよりも、1回1回を大切にして沁み込ませるような長い愛の営みのほうが、男女共に気持ち良かったりするんだろうか。


 これは是非みんなで検証してみなければいけないな。



 ありがとうムーリ。お前のおかげでまた新たな扉が開かれた。



 でもそろそろ起きないと、子供達の引率が送れちゃうからね。



 断腸の想いでムーリから身を離す。


 精根尽き果てたムーリは現在夢の中だ。



 こんなムーリを起こすのは可哀想だけど、ムーリにも今日の予定がある。少しだけ眠らせてあげたら起こさない方が可哀想だよなぁ。


 ま、あと少しは腕の中で眠らせておいてあげようか。寝顔見てるの飽きないし。




 30分くらい寝かせてあげてから、ムーリを起こす。


 お酒は教会に持っていけないという事で、俺が持って帰ることになった。いよぉっし! 計画通りぃっ!



「死ぬかと思いましたっ! 死ぬかと思いましたよぉっ! 気持ち良過ぎて、でもそれがいつまでもいつまでも終わらなくて、ずーっと続くんですよっ!? 本気で死ぬかと思ったじゃないですかぁっ!」



 割と本気で抗議している割に、俺に抱きついてたら俺を喜ばせるだけだよ?


 おでこにちゅっちゅっとっキスをしながら、腕の中のムーリの頭をなでなでする。



「無理させちゃってごめんね。でもひと晩中ムーリを愛せる機会なんてそうそうないと思ったら、どうしても止まれなかったんだ」


「うぅぅぅ~~……! そ、そりゃ私だって、最高に気持ち良かったですよぅ……。気持ちよすぎて、ほんとに死んじゃうかと思うくらい気持ち良かったんですよぅ」


「これからはムーリのこと、俺がずーっと気持ちよくしてあげるからね」


「あぅぅぅ……。そんなに優しげにえっちなこと、言わないでくださいよぉ……」



 仕方ない。お前の体がエロ過ぎるから仕方ないんだ。


 サイズ的にはほぼリーチェと同格なんだけど、こうやって抱きしめた時の反発力が弱い。



 どこまでも沈み込み、受け入れてくれるような感覚。抱き心地という意味では、リーチェを上回る存在かもしれない。


 そう、低反発素材なんだよね、ムーリの体って。こうやって抱きしめてるだけでも気持ちいい。


 エロいことをしなくても、抱き枕にして寝るだけで最高に良い夢が見れそうだ。



 しかし低反発ムーリを堪能していると、恐ろしいことに気付いてしまう。




 え、リーチェって、引き締まっててあの体なのっ……!?


 全身筋肉で引き締まってて、ムーリと同じサイズ、同じむっちりなの……!?




 ……やばい、最近で1番驚いた出来事かもしれない。下手するとムーリに告白された時よりも衝撃的だった……!


 リーチェはもうエロスの塊ってレベルじゃないな。アイツからエロスが生み出されてるレベルだ。エロスの国母。エロスの母。エロスのイヴだ。


 リーチェと愛し合う日が来た時に好色家が浸透してないと、本気で死ぬような気がするぜぇ……!



「体調は大丈夫かな? ムーリは今日スペルディアに行かなきゃいけないから、そろそろ起きてご飯を食べようか。一緒に行ってあげられなくてごめんね」


「まだちょっと違和感があって、全身が火照ってますけど、それ以外は大丈夫ですぅ……」



 ……ヤバいな。ムーリがエロ過ぎる。


 本当に1人でスペルディアに送って大丈夫なの?



 でもスペルディアに行かなかった場合は延長コースだし、そっちのほうがムーリには危険か。



「付き添いは大丈夫です。それより子供達をお願いしますね」


「ムーリを貰った以上、教会の子供たちは俺にとっても子供みたいなものだからね。一緒に育てていこうね。俺とムーリの子供達を」


「はぅぅぅ……! 我が主、トライラム様ぁ……! 感謝してますし幸せなんですけどぉ……! いきなり、いきなり幸せすぎるんですぅ……! もうちょっと手加減してくださいよぅ……!」



 あっはっは。それは俺も思うわ。


 毎日幸せすぎて、もうちょっと手加減してくれてもいいんですよ神様。



 抱き合ったままで朝食を取り、朝食を食べながら低反発ムーリへの悪戯を楽しみ、ポータルでムーリをスペルディアの教会前に送ってあげた。






 家に帰ると子供たちがいて、みんなに稽古をつけてもらっていた。


 子供達の前で甘々のおはようのちゅーは流石にできないので、全員にちゅっと触れるだけのおはようのちゅーをして、みんなとパーティを組みなおしてから改めて子供の相手をする。



 追加メンバーのリオンとビリー。


 人間族の姉弟で、リオンが12歳のお姉ちゃん、ビリーが11歳の弟だ。


 どちらかと言うと2人とも大人しい印象の子なので、魔物狩りを志願したのは少し意外だった。



 みんなの評価も参考にしつつ、本人の話も聞いてみる。まずはお姉ちゃんのリオンからかな。



「魔物狩りが出来ればマグエルでお金に困る事はないんだもん。ワンダとコテンだけならちょっと不安だけど、ドレッドもサウザーも安全だって言ってたから。私も教会のために頑張ってみようって」



 ワンダとコテンの信用度の低さよ。でも言われた2人も気を悪くした風でもない。


 結局みんな仲がいいんだよなぁ。



 それじゃ次は弟のビリーだな。リオンと一緒に魔物狩りに参加するのは構わないけど、ちゃんと自分の意思で参加を決めたんだろうな?



「僕もあんまり運動は得意じゃないんだけど、サウザーが将来的に職人の道に進んでもいいって言われたって聞いて。僕は商人や旅人になって、お姉ちゃんやみんなの冒険を裏方から支えたいと思うんだ」


「生産職を目指すんじゃなくって、サポート職を目指すんだ?」


「う、うん……。ダンやティムルがスイスイって重い物を運んでるのを見て、戦うばっかりが力じゃないんだなって思って……」



 凄いなビリー。11歳でサポート志望か。


 しかも職人ルートじゃなくて行商人や荷運び人ルートを選択するとは、かなり渋い選択だ。



「でも私たちってあんまり運動が得意じゃないの。ワンダと比べて体も小さいし。ダンっ。私たちでも本当にみんなの役に立てるぅ?」


「立てる立てる。もう全然余裕だよ。魔物狩りなんて、まずはやる気さえあれば充分なんだよ」



 リオンの頭をよしよしなでなでしながら笑ってやる。


 バトルシステムってわりと人間側に有利に作られてると思うんだよなぁ。



「最初2人には戦士になってもらうつもりだけどいいかな? 戦士が増えるほど自分もみんなも安全になるからさ」


「う、うん。職業はなんでもいいよ。でも僕もお姉ちゃんも戦ったことないし、人間族だから力も弱いし動きも遅いんだ。本当に役に立てるぅ?」



 ははは。姉弟だけあって、ビリーも同じこと言ってら。


 ビリーにもよしよしなでなでしてやってから、みんなの見立てを聞いてみる。



「さて、俺が来る前にみんなに見てもらったんだよね? みんなから見て、リオンとビリーの適正はどうかな?」


「うむ。人間族なのでどうしても身体的には非力なのじゃ。なので打撃武器よりは斬撃武器の方が良かろうな」



 無双将軍フラッタは、2人の種族的な脆弱さが気になるか。


 子供パーティだと余計に身体能力差が目立ちそうだなぁ。



「瞬発力もどうしても劣っちゃうから、ティムルやコテンみたいな戦い方は向いてないかな?」



 続いてラスボスリーチェも似たような評価。



 人間族さん、この世界でクッソ弱いもんね。


 今から戦い始めれば、15歳になる頃にはめちゃくちゃ浸透が進みそうだけど。



 人間族は最初の1歩が大変なんだよねぇ。



「ご主人様。2人はまだ体も小さいので、斬撃武器といってもワンダ君みたいなロングソードを扱うのは厳しいと思うんです」



 エロの伝道師ティムルは体格が気になるかぁ。



 打撃武器は無理、重い武器もダメ。回避も難しいので盾が必須と。


 ん? なんかこれって……。



「あは。マグエルに来る前のご主人様のスタイルが、リオンとビリーにはピッタリかもしれませんね。あの頃はご主人様も戦士でしたし、かなり似た状態だと思いますよ」



 ニコニコとしたニーナに頷きを返す。



 俺と同じことをニーナも思ったみたいだね。


 ナイフと木の盾で、必死にニーナを守ることだけを考えた、あの始まりの日々を。



「ってことだ。リオン、ビリー。俺も最初は木の盾とナイフから始まったんだよ。しかも村人のまま、たった独りで魔物狩りを始めたんだぜ?」



 ま、フロイさんを始め、色々な人に助けてもらった事は否定しないけどね。


 色々な人の善意に助けられなければ、俺はとっくに命を落としていたことだろう。



「そんな俺も今じゃムーリの旦那様だ。2人が頑張ればナイフと木の盾でもみんなを守って、魔物を倒せるようになるよ。他ならぬ俺がそうだったんだからさ」



 一旦家に戻って、リオンとビリーの装備品を製作する。


 流石にナイフを渡す気にはならないので、ダガーと木の盾、そして皮防具をちゃちゃっと用意した。



 ナイフはずっとインベントリの肥やしになりそうだなぁ。


 初めて買った武器で、ニーナとティムルを野盗から救った武器だもん。手放せないよねぇ。



 リオンとビリーにも装備品を渡し、子供達6人でパーティを組んでもらって出発だ。



「みんな。リオンとビリーは初参加だから、みんなでフォローしてあげてくれよ?」


「分かってる。任せてっ」



 不安げなリオンとビリーに、自信満々に任せろと言い放つコテン。


 2人も戦士にする予定だって言ったから、先輩意識みたいなものが芽生えたのかな?



「2人はまずはスポットの雰囲気と魔物との戦闘に慣れること。役に立つとか戦力になりたいとかは、戦闘に慣れてから考えるんだ。ってことで、しゅっぱーつ!」


「「「しゅっぱーつ!」」」



 子供達と元気に出発を宣言して、今日も魔物と戦いにスポットに挑む。


 でも気分はなんだか、ピクニックにでも出かけるみたいだなぁ?

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