年下俺様婚約者と生徒会
生徒会
放課後です。放課後には生徒会室で生徒会活動があります。今日のお仕事は、リオ様の大好きな書類整理です。書類整理は人前に出るわけでも、人と交渉するわけでもないのでリオ様にとってはとても気が楽なようです。ですが私にとってはちょっと憂鬱です。何故かというと、この書類の山のせいです。これを全部処理しろと?この書類全部に不備がないかチェックしろと?チェックした後サインしてまとめろと?もはや生徒会の仕事ではないのでは?ふざけてますか?と聞きたくなるほどの書類の山のせいです。どうも生徒会活動の中には、先生方が生徒に任せても大丈夫な仕事を押し付けているものもあるようです。毎日ではないのでいいんですが、たまにこういう地獄のような仕事量になるので本当は生徒会なんてやりたくないのですが、これも王太子妃の仕事の一つ。仕方がないのです。
「アン、この書類はチェックが終わった。サインしたからまとめておいてくれ」
「分かりましたわ」
リオ様はまだ12歳ですが、さすが王太子殿下。王太子教育を受けていらっしゃるだけあって、他の生徒会役員をきちんとまとめ上げ引っ張っています。特に書類整理の際には自ら率先して書類の山を片付けてくださるのでとても頼もしいのです。書類整理に関していえば本当の本当に自信満々なのです。そう、リオ様はとても可愛らしいだけではなく、とってもかっこいいお方なのです!
「リオ様、出来ましたわ」
「では次はこれを頼む。おい、そこのお前、これをまとめておいてくれ。おいそこ、手が止まっているぞ。何かあったならさっさと報告しろ。大丈夫だ。大抵のことはこの俺がなんとかしてやる。任せておけ」
このように緊張も心配もしていない、本当に自信満々で威風堂々としたかっこいいリオ様を見られるのは生徒会活動の時か王太子としての仕事に取り組んでいらっしゃる時しかありません。貴重なお姿を見ることが出来る点においては、生徒会活動も悪くないかもしれません。それに、リオ様は生徒会活動が終わった後、疲れからか少し甘えたになります。かっこいいお姿をたっぷり堪能した後、今度は可愛らしいリオ様を甘やかせるのです。なんだかんだいっても生徒会活動は悪いことばかりではないのです。
仕事となると頼りになる