年下俺様婚約者と朝礼
朝礼
学園に着きました。私とリオ様は今15歳と12歳ですが、王太子教育、王太子妃教育を受けているので飛び級していて高等部三年生です。また、リオ様は生徒会長、私は副会長をさせていただいております。我が学園では生徒会長は毎日必ず朝礼で挨拶をしています。
「では、アン。行ってくる」
「はい、行ってらっしゃいませ」
リオ様はいつも朝礼に行く前、私に自信満々な態度で行ってくると言います。そう。実はすごく不安なのです。毎日必ず挨拶していらっしゃるにも関わらず毎日緊張していらっしゃるのです。なんて可愛らしいのでしょう。
「皆、おはよう。今日もいい朝だな。これも全て俺が神に愛されている証拠だろう。安心するがいい。この俺がこの学園にいる限りこの学園に所属するお前達の未来も明るいだろう。今日もこの俺に感謝しつつ、存分に学び、遊び、交友し、いい1日を過ごすがいい!」
リオ様が言い終わると、わっ、と歓声が上がり、リオ様も満足そうに舞台から降りてこちらに戻ってきます。
「どうだった?」
「今日もとても素敵な挨拶でしたわ」
戻ってきたリオ様の頭をなでなでと撫でて差し上げます。当然だ、と言いつつ嬉しそうな顔で笑うリオ様。なんて可愛らしいのでしょう。
緊張性