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バレンタイン当日

バレンタイン当日朝。


いつもより少し早く起きて箱にチョコを詰めていくあいり。

ちゃんと文章になるように並べていく。

そしてラッピングをして出来上がり。


それから朝の支度をしてチョコはズレないように冷蔵庫に入れておく。

学校に持っていったらなんか崩れちゃいそうだから、学校が終わってからプレゼントしようと思う。


朝はいつも通り蓮君と一緒に学校に向かう。


「チョコの事なんだけどね、放課後、一緒にうちに来て。そこで渡すから」


「わかった」


これで大丈夫。多分東流院さんあたりから蓮君はチョコを貰うだろう。

別に友チョコとか義理チョコとかあるから気にしてないけど私より凄かったらどうしよう。


そのまま学校まで行き今日も一日が始まった。

バレンタインは女子同士でとプレゼントし合う。私はチロルチョコを袋で買ってそれを交換し合う。


「あいり〜愛しの彼氏にはもうあげたの?」


友達の凛から交換しながらそんな話をされた。


「まだ、放課後家に帰ってからあげるつもり」


「へぇー持ってこなかったんだ・・・・・持ってこれないくらい大きいのかな?」


「ううん、文字を入れてるから崩れちゃったら勿体ないから、帰ってから渡した方がいいと思ってさ」


「ふーん、あいりも変わったよね」


凛からいきなりそんなことを言われた。


「そう?」


「昔はもっと強気だったし、でも今のあいりは優しさに包まれてる。相葉との関係をしっかりとしてからあいりもどんどん可愛くなっていくし、恋って人を変えるんだね」


「うん、楽しいよ、毎日幸せだし、だからかな?これを失いたくない。蓮君に出逢えたのは運命だって思ってる。あんな事をしてたのに蓮君は私を受け入れてくれた。それが何よりも嬉しい」


その時の私の顔は凄い幸せそうだったらしいと凛に後になって言われた。


「私も彼氏作ろうかなぁ〜あいり見てるとそう思うよ」



◇◇◇◇◇◇◇◇



あいりが教室で友チョコ交換をしている。

それを眺めながらぼーっとしていた。


そこに東流院が近づいてきた。


「れー君、はい、チョコ」


「ありがとう」


東流院からチョコをもらった。


「水瀬さんからはもう貰ったの?」


「まだだよ、放課後だってさ」


「ふーん、相変わらずラブラブね」


「うん、大好きだよ」


「はいはい、ご馳走様」


東流院は手をフリフリしながら帰ってった。

あまりにも直球過ぎたかな?

あいりに伝えるのはなんか恥ずかしいけど他の人にならどんどん言えちゃう。


それから間宮さんから貰い佐藤からも貰った。

いや何故佐藤からも友チョコだぜって渡されたけど驚いたわ。


そしてやっと放課後になった。


「あいり〜、帰ろうか」


「うん」


教室を今日は2人で出る。そのままあいりの家に向けて歩いていく。

あいりの家に着いたら中に入る。

まだ下の子達は帰ってきてないみたいだ。


リビングであいりからチョコを渡される。


「はい、このまま開けて欲しいな」


「わかった」


そう言い、箱をそのまま開ける。中には文字の書いてあるチョコが並んでひとつの言葉になっていた。『大好き これからもよろしく!』と書いてあった。

友達から貰ったチョコより何倍も嬉しかった。

この言葉に全て気持ちがこもっている。


あいりの方を向いて俺も伝える。


「俺もあいりが大好きだ。これからもよろしく」


「うん!」


あいりのとびっきり可愛い笑顔が見れるのは俺だけの特権だろう。

最高のバレンタインデーになった。

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