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席替え

今日から三学期が始まる。

2週間ぶりの学校なので少し楽しみだ。

三学期は友達をまた作れるといいなと思う。

それに三学期に入ると席替えも行われる。


あいりとは結構離れているのでこの席替えで隣の席になれたらいいなと思っている。


朝はいつも通り起きてあいりと途中で待ち合わせして一緒に登校する。

教室に着くと大体の人は来ていた。


あいりの友達があいりと俺を見てさっそくからかってきた。


「お、あいり、彼氏と仲良く登校? 」


「ラブラブじゃ〜ん」


「いいでしょー!別に!」


あいりも恥ずかしいながらも否定はせずより見せつけるかのように腕を組んできた。

それに当てられたのか御堂さんはやれやれと溜息を吐いている。男子たちからは羨望の眼差しと嫉妬の視線に晒される。羨ましいだろう。なんて言ったら男子たちにボッコボコにされる未来しか見えない。


それから始業式に出て、教室に戻ってきた。

先生がHRを始める。


「よし、じゃあまず席替えから行くか、楽しいことから先に終わらせるとしよう」


先生鬼畜〜!

鬼ー!

楽しいことこそ後でしょー!


と生徒達から散々言われている。それでも変えることはなく席替えから始まった。


出席番号順にくじを引いてその番号に座るというシンプルでよくある決め方だ。

1番最初は俺なのでなるべく後ろの席でお願いしますと祈りながら引く。

そして引き当てた席は窓側の一番後ろ。1番いい席を確保することが出来た。

その代わりと言ってはなんだがあいりが隣になる確率が減った。

それから順番に引いていく。

どんどん席が埋まっていく中まだ俺の隣は埋まっていない。

それに安堵しながらこの調子なら大丈夫かもしれないと思った。


そしてあいりの前の人がくじを引く。引き当てたのは俺の隣。

あいりは誰の目から見てもわかるくらい落ち込んでいた。

そしてあいりの引いた席は窓側の一番前だ。俺が前までいた場所だった。

結果あいりとは隣になれず距離も変わらずだった。


俺の隣の席になった人は間宮六花。ショートヘアで可愛くて元気のいいクラスのムードメーカーとも言われている人だった。


「お!よろしくね!相葉君!」


「よろしくお願いします」


「あはは!硬いよ硬いよもっとフレンドリーに来てよ!」


話したのは今日が初めてかもしれないって人にいきなりこんなにフレンドリーで話せる貴方が凄いです。


「れー君」


その呼び名で俺を呼ぶのは一人しかいない。前を向くと俺の前の席には東流院渚がいた。


「東流院は前の席だったんだ」


「ええ、れー君の近くの席になれたのでよかったです」


「知ってる人が近いといいよね」


「ふふ、でもあいりさんはまた離れてしまいましたね」


「全くだよ、お互い運がない」


席替えが終わり残りのめんどくさい課題提出や今後の話、進路の話など生徒たちにとって聞きたくないような話が続いた。

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