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30話『ロータスのいないファンタジー』

蓮君が風邪で休んでしまった。

今日はそのお見舞いのために先生に場所を聞いて早退してやってきた。

まぁそれを先生に言ったら少し怒られてしまった。でも後悔はしてない。

心配だからね。


それでお見舞いに行ったらやっぱり辛そうにしてた。

買い出しをしてから行って正解だった。

夢でうなされて苦しそうだった。

だから栄養のある食べ物を食べて早く良くなって欲しかった。


それから汗拭いたりご飯食べさせたり、ご飯の準備だけして帰ってきた。

今日はいつもいた蓮君がいないけど時間にも余裕があるのでゲームをしようと思い久しぶりの1人ゲームをする。



ファンタジーにログインする。

まだ3時過ぎこんな時間にログインしてもそこまで知ってる人はいない。

ギルメンにも2人しかログインしてる人はいなかった。

プニラさんといくらさんだ。

2人は女性でいつもこの時間帯にいる人たちだ。


『こんにちは』


暇だったし話そうと思い声をかける。


『こんにちは』


『今日は1人ですか?』


『そうなんだー、風邪引いちゃったみたいで』


『そうでしたか』


『早くログインしてくれるといいですね』


『結構辛そうだったからまだ無理ですよ』


『あれ?リアルで知り合い?』


『そうですね、この前リアルで会いました』


『そうなの!?大丈夫だった?変な人とかじゃなかった?』


『大丈夫ですよ、むしろ私が悪いことしてた立場でしたよ』


『え?どゆこと?』


私はせっかくだしと思いリアルで出会った時のことを話した。


『へー、そうだったんだ、そんなことがあったんだね』


『今もやってるの?』


『やってません⋯⋯というか気づかれました。好きな人がいなくなる悲しさに。実は1度喧嘩して1ヶ月くらい一緒にゲームやらなかった時があったんです、その時にそのリアルの方で転校生と仲良くしてるあいつを見てそしてその転校生の好意もあいつに向いてて、その時に気づきました』


『それで、どうなったの?仲直りしたからさっきの話になるんだよね』


『そうですね、結局あいつの方から謝ってくれました。その後仲直りして、イメチェンもしてすっかり前とは変わりましたよ』


『そうなんだ、よかったね』


『いいなぁその青春、私もやりたかったよ』


『確かに!青春してるなぁっていうのは無かったなー』


『いやいや、プニラは青春してたじゃん、あんな放課後まで居残り練習してさ』


『あれは別に恋愛じゃないじゃん、部活としてなら青春してたけどさ!』


2人はリアルでも友達なんだろう。結構細かく知ってるし、お互いが遠慮ないし、楽しそうだ。私と蓮君もそんな感じになれるんだろうか。お互いのことはよく知ってるし、あとはそのきっかけさえあればなれるのかな?それとも時間が解決してくれるのかな?

どっちにしろ私は蓮君ともっとイチャイチャしたいし遠慮なく言い合える感じになりたい。

だからだろうか二人をとても羨ましく思ってしまうのは。


『まぁいいや、そんな昔のことは今はゲームが私の全てだからな』


『プニラは変わっちゃったねぇ、男子から人気ありの女の子が気づけばゲーム全てのゲーマー女になって男子の影すら見えなくなっちゃったから』


『逆になんでいくらは私より先に結婚してるのさ!あんな地味だったのに!』


『あはは、私そろそろ夕飯の支度しないとなので落ちますね、また話しましょう』


『ん?わかった、お疲れ様』


『え!?今何時?ってもう5時過ぎてるじゃん!私も落ちるよーまたね!』


いくらさんは時間に気づくや否や直ぐにログアウトして行った。

私もそれに続いてログアウトする。


私はそれから夕飯の準備をして、今日来ない蓮君の分を減らして作り、家族とご飯を食べて夜はログインせずに早く寝ることにした。

家族みんな心配していたので早く良くなってまた一緒にご飯を食べたいね。

スマホ故障により投稿頻度落ちます。

すみません。

今後ともよろしくお願いします

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