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24話『変わった日』

月曜日。

あいりと仲直りしたのが金曜日だったのでそのまま土日は2人でゲームして遊んでた。

今日から学校だけだちょっと楽しみだ。

何故ならあいりが「明日は私がお弁当を作ってあげる」なんて言ってきてくれたのだ。いつも家で家事の手伝いをしているため料理の腕はかなり高い。

学校ではギャルという立場上弁当を作ってこれなかったらしいが朝や夜ご飯などは全てあいりが作っているらしい。

だから俺は楽しみだった。


ちょっとワクワクして教室に着きドアを開けるといつもの雰囲気じゃなかった。

いつものピントした空気ではなく困惑したような感じの空気感がある。

中に入り見渡してみれば何があったかなんて一目瞭然だった。


その原因はあいりだった。前まで明るい茶髪で胸元は結構空いていた。スカートも短めで階段を登れば余裕で見えるだろってくらいだった。

だけど今日のあいりは全てにおいて違った。

髪は黒く染まっていて髪は元から綺麗だったがいつもの様に適当に下ろした感じではなく後ろに一纏めにしたポニーテール。胸元はしっかりと閉じてブレーザーを着ている。スカートの高さも膝丈より少し上くらいで周りの女子と遜色ない姿になっていた。


流石の俺もこの姿のことは知らなかったのでびっくりした。

あいりは俺が扉の前で固まってるのを見てわざわざ俺の前まで来た。


「おはよう、蓮君♪」


「お、おはよう」


流石にこの変化にはクラス全員が驚いていた。



「あいり、どうしたんその姿」


流石にいつもあいりと一緒に絡んでたギャル達はあいりの変化に戸惑いまくりだ。


「少しは真面目になろうと思ってね⋯⋯」


「へー、そうだったんだ、前の方がよかったけどな」


「確かにあれでもいいかもしれないけどケジメはつけないとだから」


「ケジメ?」


「うん、蓮君をいじめてたの辞めるから、これからは真面目にしようと思ってね。だからそのためのケジメ、あの姿は強く見せるためだけの姿だから⋯⋯」


「そうなんだ⋯⋯なぁあいりさっきからその蓮君って言ってるけどいきなりどうしたんだ?」


クラスみんながそれには気になっていたのか聞き耳を立てている。



「あー実は私、蓮君と付き合ってるの!」



「「「「「ええぇぇぇ!!!」」」」」


流石にあいりのこの発言に全員が驚いた。

俺も驚いた。変わるからと言ってた金曜日。まさかここまで変わるなんて思ってなかった。


「嘘だろ、あの水瀬がいつの間に⋯⋯」


「てか蓮って誰だ?」


「あれだろ、相葉だよ」


「嘘だろ、今までいじめてた奴じゃんどうして?」


周りの皆からも色々言われてる。てかクラスメイトの名前くらい覚えてて⋯⋯


「まじかよ⋯⋯」


御堂さんが唖然としている。


「なぁあいり、あいつに脅されたのか?なんでいきなりそんな真面目になってんだよ!」


「ごめん、脅されたわけじゃないよ、だって虐める前から付き合ってたから⋯⋯それに大切なものに気づけたから、今度は失わないようにしたいから」


「⋯⋯そうなんだ、あたしあいりの事知ってると思ってた、でもそんなこと無かったんだね、私まだ友達でいいかな?」


「もちろんだよ!」


「ありがとう」


あいりと御堂さん達との仲もまたよくなった気がする。

よかったよかった。


「おい、相葉」


「は、はい」


「あいりの事泣かせたらタダじゃおかないから」


「わかった」


俺には釘が刺された。もう泣かせたりしない。2人で頑張ろうって決めたから。

あいりがいきなりイメチェンしたことによりちょっとした騒ぎになった朝だった。

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