21話『日常と爆発』
次の日朝学校に登校して教室に入る前にあいりと会った。今日は珍しくいつもより早く来たようだ。
「おはよ」
「おはよう」
あいりからまた挨拶が来たから今度は俺もしっかり返した。
まだ俺に挨拶してくるあいりに対して他のクラスメイト達は変なものを見たような目で見ているが、まぁ仕方ないことだと思う。
「おはようございます」
「おはよう」
東流院からも挨拶され、挨拶を返す。
最近は結構頻繁に話しかけてくるようになった東流院。話題も俺にとって話しやすい話題ばかりなので結構返しやすい。
まぁ何故東流院みたいな人がアニメや小説を知ってるかと思わないでもないが結構話が合う。
「れー君は休日は何して過ごしてるんですか?」
今日も別に返答に困る質問ではなかった。でも東流院に言ったのは不味かったんだろう。結果的にあんな事件が起きたんだから⋯⋯。
「俺はいつもゲームだよ」
「ゲームですか⋯⋯」
「うん、『ファンタジー』ってゲーム、結構面白いんだよね」
「私もやってみようかしら」
「いいんじゃない?試しにやってみようよ」
「わからないところは教えてくださいね」
「わかった」
そして東流院は俺と同じゲームファンタジーをやり始めた。
最初はわからないことが多いだろうと思い色々教えるためにつきっきりで教えていた。
だから家に帰っていつもの時間にログインしてもアイに『新人にゲームを教えるから』といいそのまま東流院に教えることを繰り返していた。
それからクラス内で俺と東流院がファンタジーの話題を話していたのを聞いたのかあいりから呼び出しがかかった。
「ねぇ、東流院さんにファンタジー勧めたんでしょ」
「うん」
「それで最近私とやらないの?」
「ごめん、やってもらうなら楽しんで欲しくて」
「だからって⋯⋯」
「え?」
あいりが肩を震わせ何かを耐えているような姿を見せているがそれがなんなのか理解したのはあいりが放った次の言葉だった。
「なんで私とのゲームを無視して東流院なんかを教えてんだよ!!どうしてだよ!」
あいりは我慢していた。後回しにされていてでも少しすれば私と遊んでくれると。東流院と仲良く話していてイライラするのも。でもずっと後回しにされて仲良くしているところを見ればフラストレーションは溜まるもので、それがついに今日暴発した。原因は明らかに教室で東流院とゲームの話をしていたことになる。
それを蓮は気づくことなく友達にゲームを教えられるとワクワクしてあいりを蔑ろにしていた。
そのまま一方的に言ってからあいりは帰って行った。俺はその後ろ姿を眺めていることしか出来なかった。蓮にはあいりの怒ったことについて理解できていなかった。最近一緒に遊べていないから拗ねてるのだとおもったくらいで今日ゲームやる時に一緒に誘ってみようと思いそのまま見送ってしまった。
去っていった方とは別の角で1人ニヤニヤと笑ってる影があったが蓮もあいりも気づくことは無かった。
お待たせしました。
やっぱり投稿ペース戻します。
どうするか考えてる時は結構難しいな時間必要だなって思ってたんだけど、書き始めたらあっさりした感じで終わってあれってなってます。




