休日のお出かけ
あーーどうしよう。
こんにちは私、不知火 聖と申します。ん?これ言ったことあるな。いやないか。
これから何故か俺と同居を始めた若干頭の可笑しい美少女、蓬莱 沙夜と出かけることになったのだ。
まぁ、なぜ どうしよう と思ってるか。
そんなのは至極単純俺は人と出掛けたことがないのだ。
だから、どんな服装で行けばいいのか分からない。いやまぁ、服なんて制服とスーツと部屋着しかない。
彼女は俺が好きっていった。その通りだとしたら一番お気に入りの服装で来るだろう。
それなのに俺が部屋着で行ったらその後の事が想像に難くない。
残るのは、制服とスーツ。2つあるがまぁ選ぶべきは一つしかないだろう。
歯を磨き終わったら着替えるか……
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スーツに着替え終わってドアを開ける。財布も鍵も持った。忘れ物はない。
「ひ、聖君どうかしらこの服装。」
皆はドアを開けたら黒のワンピースを着た天使が居たらどうする?
俺の名前を呼びながら、一回転くるっと回った。
「どうしたの聖君?」
「…………天使だ……」
「えっ!!///」
気づいたら言葉が漏れてた。無意識とは恐ろしいな。
「あっ……いや、ごめん………」
「ううん。ありがとう! 聖君も黒のスーツ似合ってるよ。凛々しいくてカッコいいよ!」
人から褒められたのは祖母の友人以来だ。素直に嬉しいな。
「相変わらず無表情だね、目も死んでるし。」
「ん……」
「う~ん。まぁ分かったわ。貴方がそう思うなら。速く行きましょう?」
よく今ので伝わったな。
ちなみにさっきの「ん……」の意味は しょうがないだろ。昔からなんだ。 って意味が込められてる。
はい、分かった人挙手。
エレベーターで下まで行き歩いて大型デパートに行く。噂によれば何でもあるらしい。
「この道はデパートの方だよね。何買うの?」
「……コーヒーメイカー、コーヒー豆、紅茶、ポット、本を買う…………」
「あら?昨日よりすらすら言えるね。何かあった?」
「あんたなら良いかもって思えた、から……」
ありがとう、と聞こえるか聞こえない声でボソッっと言ってくれた。
暫く他愛もない会話をしてるうちにデパートに着く。
「大きいね。」
「ん」
「私も。」
さて、今の「ん」にどんな意味が込められてるでしょうか。
答えは言わないから想像で楽しめ。
デパートに入り、電化製品売り場を見る。…………8階か。
「なぁ、お前のオススメのコーヒー豆と紅茶買ってきてくれ………」
「分かったわ。どこ集合にする?」
「ん」
「分かった。それじゃ11:00頃にまたそこで会いましょう。」
さて、俺も行くか。
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どれを買おう……
正直こんなにあるとは思わなかった。俺が使ってたのはコーヒー豆の味と風味が最高だったやつだな。
う~ん、分からん。しかし、人が怖いな。いつ漏らすか分かんない。
ここで店員に「すんませーん!コーヒーメイカーで一番いいのを頼む!」と言うべきなんだろうけど出来るわ
けない。出来る人を心からの尊敬出来る。
だが、ここで言わなきゃ男が廃る。これでも弓道県一位なったことがる。ここから何が分かるかって言う
と、集中力と緊張に耐えれる精神力ってことだ。
よし。気絶しないそうに頑張ろう。
「あ……あの………………」
「はい! なんでしょうか!」
何でそんな元気あるの?泣きそうだよ俺。この状況じゃ上に向けないよ。
「オス……スメの…………コ……ーヒーメイ………カーって……あります、か?…………」
うわぁ!!!!!!全然ダメだったよぉ!!!助けてぇ!!!!!!
「えっ!?えっともう一度お願いします!(聞き間違いだよきっと!こんな格好いい人が雄の○○こありますかっ
て言うはずがない!そうきっと聞き間違い!)」
難易度たけぇな!!そんなたけぇ難易度より東方紺○伝レガシーモードでエクストラステージをノーミスクリ
アしろって方がまだいいわ。
か、覚悟を決めよう。ふぅ……
「オスス………メの、、コーヒーメイカーあります、か?………」
「っああぁ!コーヒーメイカーですね!かしこまりました!!」
助けて蓬莱……
そう思えるのは何故だろうな。