夢は旅の始まりである。
一度だけ、人の睡眠中に観た「夢」を具現化することが出来る。
通称「オデュッセウスシステム」。人類が長い歴史の中において最高にして知識の結晶の頂点に立つが故にこの名前を付けられた。満十八歳、つまり三百六十日×十八年の期間中に見た全ての「夢」のデータはオデュッセウスシステムに保存される。そして十八歳になった時その中から一つだけ見た「夢」を選択し、具現化することが出来る。それがたとえどのような非現実的なものであろうと具現化する。それがどのような原理で成り立っているのか、開発第一人者である海原夜空は開発、発表後間もなく「自殺」した。なぜ自殺したのか、それはシステムの原理とともに深淵の中へと沈んだままである。そんな得体の知れないシステムが稼働し始めてから8年、一人の少年がその謎を解く鍵となる。。。
「運」とは実力である。
2018/09/09 04:00