第六話 ゴスロリの狂気
お待たせしました!第六話です
少女は先ほどの斧を軽々と引き抜き再びこちらへ振りかぶる。
ルイーダスとディルは間一髪で避ける。
「も〜よけないでください♪」
少女は斧を振り回す。
斧によって壁も床も亀裂だらけだ。
「ルイーダス!どうするんだよこれ!」
「どうするってやられたくなければ戦うしかないだろ!」
ルイーダスは先ほどの銃を構える。
そんなルイーダスを見てディルも心を決めたのか近くにあった剣を構える。
「戦う気になってくれて嬉しいです!さあ、いきますよ!」
襲いかかる斧を避け、よく見ると斧の刃の部分に魔法陣が刻まれている。
おそらくそれによって威力が増しているのだろう。
ルイーダスは魔法拳銃に魔力を込め、斧へ向かって撃つ。
見事斧へ当たる。
「ふふっ。そんなところを撃っても私を殺せませんよ?」
「さて、どうだろうか」
次の瞬間、少女の動きに変化が現れる。
どれだけ振り回しても壁や床に傷ができる程度だ。
「なんで切れないの⁈」
ディルもわからないという表情をしている。
ルイーダスは先ほどの魔法陣を指差す。
「ちょっと魔法陣をね」
少女の斧を見ると魔法陣に亀裂が入り、発動できなくなっていた。
「魔法陣が…!」
少女は地面に座り込む。
ルイーダスは少女の方へ歩みより額に銃を当てる。
その手は僅かに震える。
「降参…してくれないか?」
「降参ですって?…ふふっ」
次の瞬間ルイーダスの右頬に何かが擦る。
突然のことでよけきれなかった。
頬からは血が伝う。
意識が逸れている隙に斧を捨て少女は立ち上がる。
右手にはナイフ。
刀身は水。
しかもただの水ではなく毒水。
そんなことを考えているとルイーダスの体に異変が起きた。
全身が痺れ動かない。
そのまま地面に倒れこんだ。
聞こえたのは少女の高笑いとディルの叫びだった。
ありがとうございました!