追放された落ちこぼれ
新連載!!初めて異世界系書いてみました〜
ユウト=アストラ」
名前を呼ばれた瞬間、教室の空気が笑いに変わった。
またか。
そう思っただけだった。
「前へ出ろ」
魔術学院三年最終試験。
人生が決まる日。
そして俺が終わる日でもある。
理由は簡単だ。
俺は――
詠唱が遅い。
それだけだった。
魔術師にとって詠唱速度は命だ。
詠唱が遅い者は戦えない。
つまり価値がない。
「火球を出せ」
教師が言う。
俺は静かに息を吸う。
「……燃えろ」
何も起きない。
教室が笑いに包まれる。
「やっぱりだ」
「ほんと才能ないな」
「よくここまで残れたよな」
慣れている。
もう慣れた。
教師はため息をついた。
「詠唱が短すぎる」
短い?
俺は首をかしげた。
いつも通りだ。
「魔術は正式詠唱が必要だ」
「『炎よ、敵を焼き尽くせ』と言え」
俺は言われた通りに言う。
「炎よ、敵を焼き尽くせ」
小さな火球が出る。
弱い。
遅い。
不安定。
教室がまた笑う。
教師は宣言した。
「ユウト=アストラ」
「お前を魔術学院から追放する」
静かだった。
むしろ当然だった。
驚きはない。
悲しみもない。
ただ一つだけ疑問があった。
――なんでだ?
俺の魔術は、ちゃんと発動している。
ただ“言った通り”に。
俺は小さく呟いた。
誰にも聞こえない声で。
「消えろ」
山が消えた。
学院の外にあったはずの巨大な山が。
跡形もなく。
消えた。
沈黙が落ちた。
教師が震えている。
生徒が固まっている。
誰も声を出せない。
俺は初めて気づいた。
もしかして俺の魔術は――
弱いんじゃない。
違う。
俺は世界を書き換えていたのか。
ユウトは某呪霊討伐アニメの技みたいになってる笑




