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死生観9
7人目である
私が同僚を手にかけその2年後、ちょうど同僚の命日であった。
命日での刑は上から私たちへの圧力のように感じた。
だが、上は何も考えてない。
だからこそ、この命日の日の執行という結果になったのだろう。
何も知らないから簡単に決断できるのだ。
過去を知らぬからこそ軽く音を鳴らした過去の私のように、これも皆同じことであるのだ。
私がそうであるように、そうであったようにヒトというものは知らぬものに酷く鈍感なのだ。
同僚は自らの友をこの場で見た時何を思ったのだろうか。
しかし、その心中を察することは何者にも不可能である。なぜなら私たちは同じ立場にないのだ。
この場で同僚を見た私が言うのだ。
誰も理解することはできぬ。
男の首に縄がかかり、カチカチと歯の触れる音が聞こえてくる。
この時だけ音は酷く大きく聞こえた。
思わず腕が震えてくる。
今後あれほどまでに重く苦しく聞こえた音はないだろう。




