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第57話 スタンピード

真っ暗な夜道を、真っ白な馬車が走ってゆく。

四頭の馬はよく訓練されていて、真夜中であろうと心地よいギャロップで道を走り抜けていた。

もっとも、前方に取り付けられた振動光は、最新鋭かつ最高級のもので、暗い夜道をずいぶん先まで照らし出している。


勢いのついた馬車は西へ西へと急行した。

イーサップはクロニアに次ぐ王国2番目の規模の都市だ。

間を結ぶ道は昼間は人通りもあるため、街道はそれなりに整備されていた。


「あの、それってもしかして…スタンピードですか?」


シュンが恐る恐るパイスに問いかける。

一瞬、眉をひそめるパイス。


「シュン、なぜその言葉を…

まあ、お前なら知ってるかもな」

「そのようだ、爆発的にモンスターが増加したそうで、今回発生した個体数は150体あまり」


「今テンポスからはマーシャ、ダルフ、ジャコの三人が行っている」

「それにイーサップには正規の連盟律動師が30余名、他にも新人の若手律動師や、

さらに王国正規軍、民兵もいるし、まず心配はいらないと思うのだが…」


「おいおい、それっておれら必要か?

行ったら片付いてましたってオチじゃないのかよ?」


カークはからかうように言った。

もっともだとシュンも思った。


「うむ、そうあるといいが…

モンスターの数としてはな、150体と聞いてもメトルの森にもそれなりにはいるだろう

だけど、こっちはそれぞれに散在しているし、基本的に森に入らない限りはそれほど悪さはしないだろ?」

「スタンピードはそこが大きく違う、

150体がひと塊になって襲ってくる」


ゴクリと息を呑むシュン。

否が応でもユウナの話が浮かんでくる。


「150体だろ?一人につき2〜3体片付ければなんとかなるんじゃないか?」


ライドンはまだ想像できていない。


「ライドン、凶暴化したモンスターは正規軍や民兵が何人いようが歯が立たない

彼らは補助に回ることになる

さらに、レベル200以下の戦士では対応できないクラスのモンスターがほとんどだったら?」


「戦力になるのはものの数名だな」


カークは合点がいったように口を挟む。


「でもよ、おれとパイスはわかるぜ

お互い300以上のレベルがあるからな

だが、」

「なぜこいつらを連れていく?

足手まといになるとしか思えない」

「こんな上等な馬車まで用意するほどのことか?」


まさに、普通に考えたらその通りだった。


「そう言うな、カーク

二人を連れていくよう決めたのは、ボスだ」


「なんだって?」


「あと3年もすればテンポスはこの二人が背負っていくことになる

今経験を積ませておけ、ということだ」


カークは耳を疑った。


「まじかよ、あと3年でお前やステラを超えるとでもいうのか?」


「いや、そのはるか上まで育てたいそうだ

ジルのレベルまで到達させたいらしい…」


「嘘…だろ?」


青ざめた顔になるカーク。


「そういうことだ、

二人とも後ろへ移動しろ」


「えっ、荷台ですか?」


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