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第41話 内訳

「いや取り乱してしまったように見えたかもしれんな、すまんすまん」


ボスは大きな椅子にどかっと座り直した。


「シュンは女神様の言葉をはっきりと伝えることができる、神座以上の存在だ

連盟としては、放っておくわけにはいかん」

「背かれて軍にでも入られたらたまったものではないしな」


パイスとステラは想像以上のボスの傾倒ぶりに、ことを受け入れるまで時間がかかった。


「あの、なぜ彼の言葉に信憑性を感じたのでしょうか?」


「うむ、神座の存在はお前たちも知ってるだろ?」


無言でうなずく二人。


「そもそもわたしはオームの連中がとことん気に食わん、

神座の言葉を我々だけでなく周りにも秘匿して、独り占めにしている」


ボスはちらりと二人を見やり、口元をわずかに歪める。


「女神様に対する臣従は同じだと言うのに」


言葉の切れ目ごとに、指が机をトントンと叩く。


「だが、連盟にはもっと優秀な神座が居る、

だからこそ、私はオームのことはあえてぞんざいに扱った

そうしなければ連盟の威光が薄れるからな」


「とはいえ、そうもいかないことがあったのだ

二月前、連盟本部セルミスの神座からの神言で、

『東に異才あり』というのが届いた」


「東といっても、セルミス以東ということになるとあまりにも範囲が広い

ただ、ここクロック王国はセルミスから見たとき、最東端と言える

対象となる確率としてはかなり高いだろう」


「クロック王国の支部はそれぞれ連携している、従って、テンポスも構えずにはいられないだろ?」


ボスは矢継ぎ早に喋り続け、ふう、と息をついた。


「そのタイミングであのライドンの来訪だ

最初は奴がオームとつるんでると聞いて、まあこちらとしてはむかっ腹が立ったよ

だが、オームの神座の言葉を聞いたとあってはまた違う」

「私はセルミスとオームの神座では、神言が違っているのではと勘繰った。

そこで急ぎ、人を遣いオームの神座の言葉をなんとか伝え聞いた

そうしたら、どうだ」


「『日ならず、特異なるものが、この地に降り立つだろう』と言うではないか!

それから時を待たずしてのシュンと神座の邂逅、これは偶然ではない

というわけで、急ぎお前たちをダンジョンの警護に差し向けたというわけだ」


ニコリとするボス。


「テンポスのナンバーワンとツーを向かわせた理由がわかっただろ」


「なるほど、そうでしたか

お話しいただきありがとうございます」


パイスは納得したようだ。

ステラは引き攣った笑顔でいる。


(それならそうと、試験の前に、それとなくことづてておけよ

このロートルクソじじい!)


ーーーーーーーー


ゴロゴロゴロゴロ


ズガーン!!!


「ふっ、また全倒しよ」

「これで8対2ね

ライドンちゃん、あなたからサシの勝負を申し出たのに、こんなものなの?」


「クソ…こいつ強い」



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