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第40話 豹変

ガタッ、ガタン!

何かを倒したような音と共に、足音がこちらへ向かってくる。


ドタタタッ。


一同に緊張感が走る。


ガチャ。


ドアが開き、ボスがズカズカと入ってきた。

彼は部屋を見渡すこともなく、シュンにだけ目を向ける。


「おお、よかった。

いてくれたか」


遅れてステラが飛び込んでくる。


「ボス、どうしたんですか?」


普段とは明らかに違うボスの様子に、皆が戸惑いを隠せなかった。


「ステラ、貴様、何の権限があって試験の結果に干渉した」


「いえ、私は試験官として自らの意思に従ったもので」


青筋を立てながら、怒声を放つボス。


「シュンの連盟入りは既に決まっていることだ

貴様なぞがどうこうできる問題ではない

越権行為だとわからないのか?少しはわきまえろ」


さすがのステラもタジタジだ。

不意にシュンの方に向き直るボス。


「シュン、こちらの教育がなってなくて申し訳ない

さっきステラから聞いたんだが、君は女神様と交信ができるのか?」


「え?はい、一応…」


ボスの優しい雰囲気が逆に怖くなるシュン。


「やっぱりそうじゃないか

そうかそうか、では律動連盟への加入のサインをしてもらってもいいかな?」


ボスは弾むような声で言った。


「あ、いえ

もちろん僕はそれで構いませんが

筆記試験はいいんですか?」


「君の筆記試験は満点とする」


ニコリとしてボスが言った。

一同は思わず目を丸くした。


「あの、ボス

さすがにそれは」


パイスが口を挟むが、ボスは耳を貸さない。


「ボス、諫めるわけではありませんが、せめて彼の話が本当なのか、確かめてからでも…」


「パイス、貴様まで…

そうなってからでは遅いというのがわからんのか」

「シュンくん、さ、わたしの部屋に行こう」


シュンの手を引き歩き出すボス。

そのまま颯爽と出て行ってしまった。

一同は、呆然としてその背中を見送った。


三人は顔を見合わせた。

何が起きているのかわからないという印象だった。


それから数分後、ドアがまた開いた。

ガチャ。

そこに立っていたのは、テンポスの制服を着たシュンだった。


「シュン!かっこいいじゃないか、よく似合っているぞ」


興奮するライドン。

あまりの展開の速さについていけず、恥ずかしそうに頭を掻くシュン。


「シュン、

部下の無礼を許してくれよ

あのな、ところで一つお願いがあるんだが」


「はい、何でしょうか?」


「次のツキヨリの回なんだが

私も連れて行ってもらえるかな?」


ニコニコしながら聞くボス。

シュンにしてみると、それくらいはさせてあげたい。


「ぼくは一向に構いませんが、オームのみんなが大丈夫だったら、ということになります」


「ボス、オームの皆さんはテンポスのおれたちにあまり良い印象じゃない者もいます、

難しいかもしれませんよ」


ライドンは現実的な物言いをして見せる。


「ライドン、貴様よくそんなこと言えたものだな

考えてみろ、お前がオームの皆さんの希望をわたしに直談判して、レゾヌスの入場許可を申し出たんだろう?

それぐらいわかるわい」

「だったら、今度はわたしの希望をタルネさんにお願いするのが貴様の役目だろうが」


(ボスの言い分には、筋が通っている!)


シュンは感心した。

ライドンはグゥの音もでない。


「わかったら、今すぐオームに行ってこい」


「はい〜、シュン、行こうか」

「あ、うんわかった

ボス、本当にありがとうございました」


「シュンくん、お願いね」


ボスのキャラ変についていけない一同。

二人が出て行った後、ボスはもちろん大いに詰められた。


「ボス、少しは俺たちに説明してもらわないと

何があったんですか?」


パイスは攻めるように言った。

ステラも鋭く睨みつけている。


「いいとも、シュンはもうテンポスの仲間入りじゃ、これほど嬉しい事は無い」


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