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第108話 雨上がり 2 《挿し絵あり》

クロニアへの街道は一本道。

距離にして20キロ弱はある。歩くとなると6時間あまりかかる。


シュン、ライドン、ネリの三人は、仲良く談笑しながら田舎道を歩いていた。


昨日までの天気で所々ぬかるんでいる箇所もあり、歩みは遅いといえる。

シュンにとっては異世界での若者との冒険は、どれも新鮮で楽しくもある。

ネリは性格的にもおとなしく、ライドンとよくバランスが取れている。


「この調子だと7〜8時間かかってもおかしくないなあ」


「そうかもしれません

半分ぐらい行ったらムアーレに寄りませんか?もしかしたらジルさんがいるかもしれませんし」


「そうだね、

そこでうまい具合に、新しいタスクにありつけたら得だしね」


ムアーレ草原はまだほんの一部しか開墾されていない。

まだまだこれからたくさんの律動師が必要となることだろう。


ーーーーーーーー


「はぁ、はぁ」


ぬかるんだ道を急ぎ足で歩く2人。


(もう、こんなことなら、馬で来ればよかったわ)


「なかなか追いつかないわね、結構早く出たのかしら

でも、足跡を見る限り、ついさっきここを通ったように思えるけど」


足跡の大きさを見ると、シュンとネリは隣同士で歩いているようだ。

そんな些細な事でもタルネには気になった。


「あ、いたわ!あそこ」


のろのろと歩く三人の姿。

この山道に、クリーム色の律動連盟の制服は大いに目立つ。


「あなたたち、待って!」


三人は振り返った。見るなりぎょっとするライドン。

なんでステラがここに…。


「ステラ、え、なんで…

おれ何かしたかな?」


「はぁーはぁー…

そうね、やってくれたわね

朝から聖拍院にも寄らずに、クロニアに観光旅行とはいいご身分ね」


ステラはネリを見つけた。


(え、何この子…

とんだイモじゃない

心配して損したわ、どう考えてもタルネの勝ちよ)


挿絵(By みてみん)


密かにほくそ笑むステラ。

かといって、こうしてる場合ではない。大事な瞬間を前に、空気を壊したくなかった。

時間は1秒も無駄にはできないのだ。

キッ。

ステラはすごい形相で睨んだ。


「ライドン、そしてネリだったかしら?

こっちへ来てもらうわよ」


二人は恐怖に青ざめた。自分たちが一体何をしたというのか…。


「あの、ステラさん

わたしが何か」


「いいから来なさい、二人とも」


ステラによってライドンとネリはどこかへ連れ去られてしまった。

残されたのはシュンとタルネだった。


「シュン…」

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