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サブヒロインはデートに誘われた ユウフェside

「2人でヨークシティに行かない?」


剣を磨いていた勇者の申し出に、繕いものをしていたユウフェはきょとんとした顔で振り返った。


「何か入用ですか?」


「ん?天気も良いしさ。先日の龍討伐の報酬も入ったから、店を回った帰りにオシャレなお店でディナーをしたいなって。」


「良いですね!ですが…ヨークシティはその…畏ったお店が多くて、勇者様のお好みとは違いますが…。それなら木の実狩に行きませんか?きっと勇者様の旅路に役立てるお薬の材料がありますよ!」


 勇者様は堅苦しくなくて、実用的な休暇の過ごし方の方が好きだと確か小説には書いてあった。

 ヒロインとも良く簡単なダンジョンをこなす為モンスター狩に行ったり、乗馬したりとアクティブだったり、下町でのお祭り行ってたりして楽しんでいたシーンがあった。


 お金を掛けずとも楽しめる子が好きな筈だ。


 いえ別に、私が好かれようとかでは無く、くつろいで過ごして頂く為には勇者様のお好きな環境が良いという話だ。


 ただ、私はヒロインと違って戦闘スキルが低いので、モンスター狩りはもっての他。足を引っ張るだけになってしまう。

 少し変わった木の実を共に狩るくらいしかできませんが。

 弓も、木の実を狩る専用の攻撃力最弱で子供でも持ち運びしやすい木の弓くらいしか使えないから。


 

(そう言えば、予定より随分早く怪我もなく帰ってきたけれど。ヒロインとはちゃんと出会えたのかしら?)



「あの、ゆうー「これでも俺は結構稼ぐんだぞ。ユウフェの分だって出すから。一緒にヨークシティに行こう、近くに流行りのデートスポットがあるらしい。」



「…あの…。」


ヒロインとの事が聞きたかったのに、〝デートスポット〟に誘われているのだと悟ったユウフェは頬を朱くして俯いた。


(で、デート…勇者様にデートに誘っていただけるなんて。)


 刺繍をしていた手を止めていたユウフェの顔に影がかかったかと思い、顔を上げると、唇にちゅっと柔らかい感触がして目を見開いた。


 目を閉じている勇者の柔らかい髪がユウフェの頬にあたる。


「…ーっ。」


唖然として、固まったユウフェは手元に持っていた物をポトリと落として、ゆっくり離れていく勇者の顔をただ見つめている。


 勇者も赤くなった顔を隠すように手の甲で口を隠し、視線を斜め下に落とした。


「ごめん、あんまりその…可愛い顔するから。つい。」



「……。」


「ごめん、今度はちゃんとしたシチュエーションでするから。」



ボンッ


「……っ。」


 勇者の言葉にユウフェの顔は茹蛸のようになって爆発した。


(…え?……え!?…ここここ。今度があるの?…え?どう言う事!?)

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